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文学少女、またなんかやらかしてる  作者: たむ


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27/50

第27話「詩音先輩、校長インタビューで詩をぶつける」

今回は校長先生との対話劇(?)。

まさかの詩VS哲学おじさん、まさかの意気投合でした。

「今回の校内新聞では、“先生たちに聞いてみた!”という特集をやります!」

放課後の新聞部にて、部長・桐島が高らかに宣言した。


「先生たちにインタビューして、学校の裏話や想いを聞くのが狙いです」


「へぇ~、ちょっと面白そうじゃん」

「保健室の先生とか、家庭科の先生とか聞きたいな~」


そのとき――背後から、ぬっと現れる黒い影。


「ならば、わたくしが校長に詩をぶつけましょう」


「出たな、詩音先輩ーーーッ!!!」


「校長先生には、一度ちゃんと“言葉”で挑んでみたかったのよ」

「勝負じゃないからね!? 普通に質問するだけだからね!?」


そして翌日。


新聞部の面々と共に、詩音先輩は校長室を訪れる。

対応したのは、品のある白髪の紳士――通称:ミスター校長。


「今日はよろしくお願いします、夜凪さんですね」

「……詩音です。名は、音を詠む者――」


「ふむ、なかなか良い響きですね」


すると詩音先輩、いきなりスケッチブックを開き、朗読を始めた。


「あなたの背広には、いくつの季節が縫い込まれているのか。

生徒たちを見送る背中に、どれだけの光と影があったのか。

校長とは、空白を管理する仕事か、それとも――」


「いやインタビュー始まる前からポエム投げつけてるぅうう!!」


新聞部のこよりたちは焦るが、校長は微笑を崩さず、むしろ楽しげだった。


「……なるほど。これは“質問”ではなく、“問い”なのですね」


「さすがミスター校長、返しもポエム寄りだー!!」


詩音先輩もにっこりと応える。


「言葉とは、剣ではなく風。

 でも時に、その風は扉を開けるものです」


「なんか会話がすごい高尚になってるけど、内容ゼロじゃない!?!?」


結局、インタビュー記事はこう締めくくられた。


校長の言葉:

「教育とは、答えを与えることではない。“考える時間”を与えることだと、私は思います」


夜凪詩音の詩(抜粋):

「問いの形に、正解は要らない。

ただ、心が動けば、それで充分」


新聞部の部長・桐島がぽつり。


「なんか……記事が“名言集”みたいになっちゃったけど……これはこれで、アリ?」


こよりたちはそっとつぶやいた。


「……つまり、今日も詩音先輩がやらかしてるってことでOK?」

今日の一句(校長ver):

「語り合う 二人が違い それが良い」


次回、詩音先輩――校内放送ジャックで朝の詩を朗読!?

一日の始まりが詩で始まる、それは祝福か混乱か――!

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