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文学少女、またなんかやらかしてる  作者: たむ


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25/50

第25話「詩音先輩、応援団長に詩で挑む」

体育祭の応援団長=声出し役じゃなかった!

詩で鼓舞するという新機軸を打ち出した詩音先輩。なぜか周囲の心を掴んでしまうのが本当に困る……!

「今年の体育祭、各クラスで応援団長を選出してくださいねー」


ホームルームの声に、教室が一瞬ざわついた。


「応援団か~、大声出すの得意じゃないしな~」

「そういうのって、やる気ある人が立候補すべきだよね~」


その瞬間、

**“しゅっ”**と手がまっすぐ挙がった。


「……わたくし、夜凪詩音。応援団長、やらせていただきます」


「え、待って。詩音先輩、絶対体育祭向きじゃないタイプでしょ!?!?」


「応援とは、“魂を震わせる詩”であるべきだわ」

「そんな定義、初めて聞いたよ!!」


そして迎えた体育祭当日。


赤組・白組が並び、熱気に満ちたグラウンドにて、

応援合戦が始まる――!


白組の元気なエールのあと、赤組応援団長・夜凪詩音がマイクを手にする。


「耳をすませ、君の鼓動は太鼓のように響いている。

 走るとは、魂が肉体に伝える詩の断章……

 いま、風を追い越し、心が勝利を歌う時――!」


「詩始まった!!」

「体育祭なのに観念的すぎる!!」


だが――何ということか。


詩音先輩の詩の応援に、意外にも感動する生徒が続出した。


「なんか……やる気出た……」

「自分でもよくわかんないけど、走らなきゃって気がした……!」


そして100m走、リレー、大玉ころがし……

応援席で詩音先輩がマイクを握るたび、選手のやる気がみなぎっていく。


こよりたちは口をそろえて言った。


「……なんかもう、詩音先輩のポエム、もはやドーピングだよね?」


詩音先輩、走り終えた選手に一言。


「あなたの足音は、今日という日を刻んだ詩だったわ」


「やっぱりちょっとウザいけど、なんか沁みるのやめて!?」

今日の一句(体育祭ver):

「応援が 詩になったら なぜか泣け」


次回、詩音先輩――文化祭で一人詩劇を企画!?

観客参加型? むしろ巻き込み型!

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