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文学少女、またなんかやらかしてる  作者: たむ


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18/50

第18話「詩音先輩、静かに騒ぐ」

今回は図書室での詩音先輩!

本来なら静かで平和な空間が、文学の暴風で予測不能に。

でもなぜか結果オーライなのが、詩音先輩クオリティ。

「はぁ……静かで落ち着く……」

こよりが図書室の奥で、そっと本を開いたそのとき――


「――ああ、ページをめくる音すらうた……」


「出た!!」


静寂を破ったのは、もちろん夜凪詩音先輩だった。


「なんでここにいるんですか!?」

こよりが目をひらく。


「今日から私、**図書委員になったの」

「えっ!? 勝手に!?」


まどかとさつきが駆けつけると、すでに詩音先輩は

“勝手に選んだ”図書委員腕章(手作り)を巻いて、カウンターに仁王立ちしていた。


「文学を愛する者に、籍など不要。私がいるべき場所に、私はいる」


「えっと、それ普通に“不法侵入”って言うんじゃ……」


とはいえ、図書委員の先生は「真面目に整理してるからいいか」となぜか黙認。

そして、その数分後。


「見て。私の選書コーナー、作ってみたの」


見ると、そこには――


『世界名作文学 〜泣けるお弁当シーン全集〜』


『青春と消しゴム』


『漢詩で学ぶ昼休みのマナー』


「どれも存在しない本だよね!?」


「なんで“お弁当シーン全集”とか特化してるの!?」


「ていうか、これ全部詩音先輩が表紙描いてる!!」


さらに、カウンターには**“貸し出しに一言添えるポエムカード”**が設置されていた。


例:


借りる本:数学問題集

→ 添えられた詩:「数式は 私を裏切らない唯一の友」


借りる本:図鑑

→ 添えられた詩:「図解され なおも謎な 人の心」


「いや、重たいって!!」


その日、図書室の空気は、

文学的な意味で“やや湿度が高め”になったらしい。


だが、帰り際。

普段無口な図書委員男子が、ふとつぶやいた。


「……なんか、図書室っぽくていいかも」


「えっ……なんか納得しちゃったよ!?」

今日の一句(図書室ver):

「本棚に 並ぶ静けさ 心ざわめく」


次回、詩音先輩――家庭科の授業に手を出す!

エプロン姿の文学少女が、今度は味覚に詩を求める!

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