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君の兒  作者: 左澤喰種
2/2

君は誰

えええええ!!!

教室に知らない女の子が立っているんだ。驚くのも無理はないだろう。それよりも彼女のあまりの美しさに口がポカーンと開いていた。

ちょっと待てよ,,,,,冷静に考えるとここって教室だよね?,,,,,

だんだん怖くなってきた。なんでみんな気づかないの??えええ変な女の子がいるんだよクラスに!!

他の子は見えていない様子だった。幽霊??そう頭の中で3回4回と考えても答えがわからない。

彼女を見てから10秒ぐらい経ってからだろうか、やっと閉ざされた口が開いて不安と恐怖の感情が混じり合ったような声が出た。

「君,,,,誰なの??この高校の人じゃないよね,,,,?なんで他の子は肝を見えないの??幽霊なの???」

あまりの恐怖心で一度にすごく質問してしまった。

流石の彼女は冷静だった。

「場所、変えない??ここだと君、一人で喋ってるかのように思われるわよ」

そう彼女は余裕そうにケラケラと笑って僕らは学校であまり使われることのない教材準備室に移動した。

教材準備室は2−2組の教室から出て左いってすぐのところにあった。

教材準備室に着くと彼女がこっちを振り向き僕を指さしてこう言った。

「君、面白いね!!そんなに気になるなら〜〜私の事教えてあげても良いけど??」

僕は一瞬戸惑った。教えてあげても良いけど?なんで上からなのこの子!!!

が。あまりの可愛さについつい許してしまう。

だがやはりどうしても知りたい。この世に見えない子なんて存在するのだろうか。いやするはずがないだろう。

僕は幽霊なんて信じていないし、興味もない。僕が興味があるのは普通の生活だけ。。

でも目の前に幽霊らしき女の子がいるとなると話は別だ。一時間目までの時間もあまりなかったので僕は少し早口で彼女にお願いをした。

「じゃあ,,,,,教えてくれる??」

心の声そのものだった。

すると彼女はこんなことを言った。

「良いけど〜〜それには条件ってものがあるのさ!!君がそれを飲み込んでくれると言うなら教えてあげても良いわよ? な お と 君」

条件だって??なんだろう。こんな僕ができるようなことなんて勉強ぐらいしかない。僕はそこらの陽キャと違って運動はできないしクラスをまとめることもできない。そんな僕に何をどうしろって言うんだ。。少し不安だったがそれでもあの子は何者だ??と言う気持ちが先走ってしまう。

「その条件って何??僕,,,,昔から運動とかできなくて、クラスでもいつも一人、できるのは,,,勉強ぐらいだよ,,」

そう恥ずかしい気持ちをグッと抑えながら小声で彼女に言った。

彼女の顔が曇るのかと思いふと彼女の顔を見てみると全く曇っておらずむしろ彼女の顔には笑みが溢れていた。

「良いじゃない、運動できなくったって、友達が居なくたって、あなたにはあなたの良いとこらがあるの」

そう言ってくれた。なんだこの子は,,,

僕が武尊と話した後も彼女は

「君は一人じゃない」と言ってくれたし、今も僕を励ますようなことを言ってくれた。

なんで僕なんかを励ましてくれるんだろうか。僕に何もないからなのか。。

「ねえ、さっきからなんで僕を励ましてくれるの?」

そう尋ねた途端、一時間目開始のチャイムがなった。

彼女は僕の目を見て

「話はまた今度、授業頑張ってきなさい」

そういって教材準備室を出て行った

「ちょっと待ってよ!まだ何も分かってないよ!条件って何!?」

そう言って彼女をすぐに追いかけた。

だか彼女の姿はどこにもなかったのである。

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