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東京リバースギフテッド  作者: 黄原凛斗
異能者殺しと錫の兵隊と回帰者
32/33

次なる事件は




 目覚めた後、回復のため安静ということだったが、次の日には椛が駄々をこね始めたので朝食……には遅いが昼食には少し早い、そう……ブランチを作ることになった。

 それを見て、晴美さんは呆れながらタブレットで何かを確認している。


「確か補充したレトルトとか冷凍のやつあっただろ」


「ヤダ」


 椛がレトルトに飽きた。贅沢な犬め……。

 そんなわけで俺が気絶したあとにやってきていた晴美さんの部下らしい男の人にお使いを頼んでおいた。

 なんでこんなことを……とぼやきながら引き受けてくれた青髪のお兄さん、すいません。

 なので帰ってくるまで下準備をしているところだ。


「そういや捕まえたやつらのことなんだけど、聞くか?」


「何かわかったんですか?」


「あー、わかったけどお前が異能社会について疎いからそっから説明必要そうだな……」


 呆れた様子の晴美さんに何も言い返せない。はい……説明お願いします。


「異能社会において名家とか、優れた血統ってのはそれだけで地位が高い。異能者が表沙汰になる前から上流階級ばっかりだしな。たいていそういうのは華族やら武家とかの派生なんだけど……まあそこはいいや」


 説明してもわかんねーだろという面倒くささを滲ませて、晴美さんは話を続ける。

 俺はカリカリに焼いたベーコンを椛に味見させたりしながらそれを聞く。


「んで、あたしらを襲ってきたのは藤原家っていう異能社会でかなり強い影響力を持つ一族」


「藤原……ああ、俺も聞いたことあるかも」


 確か五摂家の上に立つ一族だっけ。歴史の授業で習った気がする。

 藤原氏がそのまま姓として名乗って……とかだった気がする。


「あそこは魔眼血統でな。直系は高い確率で魔眼持ちなんだわ」


「直系は、ってことはそれ以外はそうでもないんですか?」


「直系に比べたらってだけで他家よりは魔眼持ちが多いな。んで、五摂家とかも元は同じ血統だけど、別れた影響かだんだん魔眼率は落ちてそれぞれ独自の異能血統が育ってる……ってとこだな」


 まあ要するに異能者としてかなりいい血筋の一族ってことだろう。でもなぜそんな一族が晴美さんを?


「まあちょっと前から藤原に声かけられてたけど実力行使してくるとまでは思ってなかったんだよな」


「声かけられて……っていうのはどういう意味で?」


「結婚」


 危うく持っていた皿を滑って落としそうになった。

 いや、冷静に考えたら晴美さんの魔眼のこともあるし、変な話じゃないのか。


「あたしの血筋もかなり遠いとはいえ一応は元々は藤原関係だからな。あそこ内輪の婚姻多いし」


 血を濃く保とうとして……いるんだろうな……。なんかやだな、生々しくて。


「まああたしの立場上藤原の嫁入りとか誰も許可するわけねーし、あたしも藤原のカスどもに従うつもりはなかったから断ってたんだけどな。襲撃者たちは連れて行くか目だけでも持ち帰るか、と命令されてたみてーだけど、あの魔物のトラップからして、うまくいかなきゃ始末するつもりだったんだろうな」


「な……なんで……?」


 結婚させたいんじゃなかったの?

 そもそも目だけ持ち帰ってなんか意味あるんですかそれ。


「まあ……手に入らないでうちの組織に貢献されるくらいなら始末したほうがいいって思ったとかそのあたりだろうな。目は研究目的か誰かに移植でもさせるためか、ってとこじゃねーかな」


「こ、こわ……」


 い、イカレている……。

 あれ、ところで組織ってなんだ?

 当たり前のようにここで過ごしたり、さっきも晴美さんの部下らしき人にお使い頼んだけど、晴美さんの背景は何もわかっていない。


「あのー……ところで晴美さん。組織ってなんの組織なんですか? 俺全然聞いてないんすけど」


「あ? 吉田のやつから聞いてなかったのか?」


 はい、なにも知らずにのこのこついてきて預けられました。


「あたしらは表向きはサウザンドカンパニーって会社の社員だよ。それは聞いたことあるだろ」


「サウザンドカンパニー……って、あの!?」


 サウザンドカンパニー。異能者でなかったときの俺ですらよく耳にしたことある会社だ。

 いわゆる異能者向けのものから対魔物、対異能者用護身グッズを一般人向けにも販売している。もちろんそれだけでなく、科学技術と異能者の力を融合させた道具もあちこちに向けて売り出している大企業。

 これは最近知ったことだが、サウザンドカンパニーは防人衆以外にも就職可能な『異能者雇用企業』の一つで、防人衆とも取り引きをしているという話を識文さんとした記憶がある。

 ぶっちゃけめちゃくちゃ倍率高い有名企業だ。


「で、サウザンドカンパニーの裏の顔。というより元々こっちが本命なのが異能者やそれにまつわる魔物やら事象やらの研究機関。それが千夜機関(せんやきかん)っていうあたしらの所属する組織ってワケ」


 千夜機関は防人衆でも一応知られているらしく、なんなら学生でも知っている者もいるくらいにはある程度歴史がある組織のようだ。

 だが、現状の貢献度や、表向きは犯罪ではないことから見逃されているだけで、グレーゾーンスレスレの存在らしい。

 元々、異能者が表の世界では知られていなかった時代からあるため、微妙な立場だったのが異能者の存在を公表されたのをきっかけに市民権を得た……というところか。


「だから吉田の野郎がお互い脛傷だから協力しようぜって脅しかけてきて、損をしない範囲でってことでたまーに手を貸してやってんの」


 吉田さん? なんかちょくちょく思っていたけど吉田さん結構……。これ以上考えるのはよそう。悪口になる。

 椛に味見に一口スープを差し出しながら、ふと気になっていたことを思い出す。


「そういえば、流譜さんが知り合いだし、響介、さんのことも知ってるんですよね?」


 事件の間、知ってる様子だったし、そもそも一番最初、俺は死んでるから薫さんは知らないことだけど響介に対してかなり憤っていた。

 というかそう考えると響介も千夜機関に所属して……いたのだろうか?


「響介なぁ……今あいつなーんかろくでもねぇトコにいるっぽいんだよな。ここ最近のあいつの動向はあたしも把握してねーよ」


「じゃあやっぱり前は千夜機関の人間だったんですね」



「ていうか響介、あたしの元部下。ていうか弟子の一人」



 近い近い! 思ったより関係図が狭い!

 え、じゃあ晴美さんと響介は師弟関係で、晴美さんと薫さんは同僚で、響介と流譜さんも関係者で、薫さんは何か事情があって結依を殺そうとしたって……これ絶対千夜機関が元凶だったりしない?


「まあお前があたしの弟子ってことにするとお前にとっちゃ兄弟子になるな。ウケる」


「なに他人事だと思って笑ってるんですか」


 こっちは関連を把握するので手一杯なんですが?

 けらけら笑っている晴美さんは楽しそうというよりヤケクソといった様子だがそれはそれとして全然笑い事ではないんだよな俺からすれば。


「あいつはつえーぞ。なんたってこのあたしが魔眼の使い方を仕込んでやったんだから」


「なんで敵対するような前提なんですか? 和解の道とかないんですか?」


「さあな~。今のあいつはあたしにすら手に負えねぇしな! あっははは!」


「だから何笑ってんですか!」


 この人、連日の疲れでハイになってたりするんだろうか。妙にけらけら笑ってごまかそうとしている。

 すると、椛が食卓にぐてっと上体を預けながらずっと黙っていたのに喋りだす。


「でも響介って結構日和ったやつだし、必要なければ別に殺し合わないんじゃない?」


「そういやお前、響介のとこの元飼い犬? 獣性顕現ねぇ……まーた妙なもんを……」


 晴美さんが魔眼で椛をチラ見しながら呟く。そういや先日のアジトの襲撃も結局よくわからないんだよな。椛と鈴檎を置いていったりとか。


「響介、さんの目的って……なんなんですか?」


「それは……」


 晴美さんが言いかけた瞬間、昨日も聞いた絶叫が響き渡って会話が中断される。今度は何があったんだ薫さん。

 足音とともに駆け込んできた薫さんは昨日の格好よりちゃんとした服を着ていた。晴美さんと身長とか……体格とかもろもろ合わないだろうからわざわざ別で用意したのかなあれ……。


「晴美! 晴美晴美晴美この野郎! アバターが壊れているんだが!」


「ああ、それな。なんか壊れてたんだよな。時葛、お前知らね?」


「いや、俺も知らないっすね。というか目覚めてから一回も見てないです」


 となるとあと容疑者は晴美さんの部下かあの躾のなってない犬のような……椛。この二択だと椛だろうなぁ……。

 ちら……と3人揃ってくったりしている椛を見る。


「なに」


 ぶすっとした椛は俺たちからの視線を気にした様子もなく、物を壊しても悪くないって顔をしている犬みてぇなやつだなと思わされる。


「いいか椛……悪いことしたら素直に言おうぜ……。そうやって態度悪いとお前朝飯抜きな」


 この世の終わりみたいな顔された。こいつ……飯があると制御しやすいけど飯がないと難しいな……。


「……昨日……」


 椛曰く、お腹が空いてうろうろしていたときに、人だと思ったら置きっぱなしにされていたアバターだったせいでびっくりしてうっかり攻撃してしまったらしい。やっぱこいつ動物か何かじゃないかもう。

 しゅん……と悪気があったわけではないみたいだが薫さんがめちゃくちゃ怒っているし、さすがに謝った方がいいだろう。


「椛。その壊したやつの持ち主の薫さんがな、困ってるからちゃんと謝ろう?」


「…………」


「もみじさーん」


「……ごめん……なさい……」


 しおしおになった犬みたいにしょぼくれるので、薫さんもよく知った相手ではないから強くは言えないらしく、右手で髪をぐしゃっとしながら「はぁ~~~~……」と困った顔をする。


「また……修理……なあ晴美……これ労災……」


「降りるわけねぇだろ。まあ代わりは考えておいてやる」


 薫さんがずっとため息をつきながら食卓についた。まあ一応全員プラス部下さんの分も作ってはいたけど、あんまりにも自然に座るからびっくりしてしまう。


「ソーマ、ご飯まだ?」


 とりあえず許されたと思ったのか、懲りずに飯を急かしてくる椛にこっちもため息をつきたくなる。もうちょっと待て。お使いに行ってくれた部下さん待ちだ。

 それでもぐいぐいと袖を軽く引っ張るので、手のかかる子供の面倒を見ているような気分になる。


「もー、さっきからベーコンとかあげてるだろ。それでちょっとは我慢しろよ。だいたい、いくら微妙でも識文さんとか和泉さんいるだろ? アジトから出てまで俺のとこ来なくなって……」


 どんだけアジト飯が悲惨なのか、帰ったら大変そうだなとか思っていると、椛がしょぼくれた犬みたいな顔で言った。


「だってアジトにずっと誰もいないんだからしょうがないじゃん」


「ああ、それなら仕方――……」



 んんんんん?



 なんかさらっととんでもないこと言ってないか?


「椛サン椛サン? どういうこと?」


 そっとハムチーズのホットサンドを差し出して、椛の機嫌を取る。

 椛はホットサンドにあつ、あつ、となりながらもかぶりつき、合間合間に質問に答えた。


「ソーマが倒れる一日前くらいから、アジトに誰もいないから待ってたけど、全然誰も帰らないし、お腹空いたからソーマ探しにきた。一番ご飯美味しいし」



 もう一回気絶していいか?



 いや、寝てる場合じゃねぇ!



「椛! アジト戻るぞ!」


「え、ご飯は? これだけ?」


「ああああああっ! 移動しながら食えるもんなんか残ってないすか!?」


「ねぇよ。落ち着け」


 晴美さんが冷静に指摘する横で、薫さんがスマホを見て「あ」と声を出す。


「第二江東市でossたちが半グレとヤクザ巻き込んで抗争してるって……ちょうど僕らが藤原のやつらと戦闘した日から」


 はぁぁぁぁぁ?


「ああ、だから吉田と連絡つかねーのか……とりあえず時葛、落ち着け」


「綜真、ご飯……」


「いやもう俺すぐにでも戻りますから! ていうかもうそんな経ってるなら早くしないと手遅れじゃ――あああああああどうしよう、どうしよう!?」


「落ち着け」


「うわやばい晴美! 第二区にある取引先も巻き込まれてる! ちょっと待て、僕意識失ってたせいでまだ本社の決済終わって――」



「落ち着けっつてんだろアホンダラァ!!」



 晴美さん以外、全員正座。

 一旦落ち着きました。

 俺の横で腹の虫を泣かせている椛と焦った様子で指をトントンしている薫さんを晴美さんはバカを見る目で見下ろしてくる。


「とりあえず事実確認からだ。どうせ焦ったところで過ぎたもんはどうにもなんねぇ。時葛、お前もすぐに出るんじゃなくてもう少し待て」


「で、でも――」


「逆らうな。現場まで薫つけてやるから待て」


 タブレットを見ながら晴美さんがしれっと放った一言に隣の薫さんが「あ!?」と立ち上がりかけて晴美さんに蹴飛ばされる。


「どうせ現場確認行くつもりだったんだろ? なら途中までは一緒に行動しろ。それに、気絶してる日数分のあたしとの取り引きの補填だと思えば安いだろ」


 そういえばなんか取り引きして一週間俺の模擬戦相手になるとかだったのに、途中で事件があったせいで数日分は虚空に消えていた。

 いやでもそれは仕方ないのでは……という言葉は飲み込んだ。俺としては戦力は多い方が助かるので。

 ……いや、でも薫さんかぁ……。


「お前さぁ! 僕アバター壊れてるし呪いで本調子とは言えないんだぞ!?」


「壊れてても憑依はできるだろ? お前はアバターに憑依を念のためつけておいて本体で現場行け。んで、やばそうなら片道瞬間移動で戻ってくりゃいい」


 ああ、そうか。つまりここにアバター置きっぱなしでも、憑依状態を維持していればいざってときにすぐにアバターのある場所に瞬間移動できる。

 でもそれ、俺たちが大変なだけだよね?


「元々アバターでの戦闘に慣れているとはいえ、体の勝手は違うだろうってのはわかるしな。一日二日で完璧に動くのは無理だろ。だからいざってときはすぐ戻ってきていい。それならいいだろ」


「……………………ったくもぉ……」


 結局押し切られた薫さんは第二江東市にいる取引先の安否確認のついでに、俺に途中まで同行してくれる約束となった。

 晴美さんはというと「お前らが寝てた間、あたしもしんどいのに治療だの修繕だの本社とのやりとりだので休みなくて疲れてんだが?」と圧をかけられてしまった。そもそも体力ないのにそんな限界仕事してたらまあ外には……いけないか。


「時葛はとりあえず飯作れよ。昨日も軽くしか食べてないし、この先動き回るのになにも食わないとガス欠起こすぞ」


 死んだらやり直しでどうせリセットされるからいいか、と思っていたのを見透かされたような気がする。

 確かに俺一人で突っ込んでも状況すらまったくわからないのに無謀な突撃なんてした日には詰みかねない。


「……わかりました」


 話がまとまったところで部下さんが戻ってきたので、なぜか正座させられている俺たちを見てびっくりしていたが、お使いのものを渡してくれて、俺は若干の不安を抱えながら調理を再開する。


 ふと、昔じいちゃんから言われたことを思い出した。


『綜真。嫌なことを忘れたいときや、気を紛らわすときは料理でもするんじゃ』


 余計なことを考えていたら焦がしたり、分量を間違えて失敗するから。料理を作っている間は料理に集中し、できたらそれを食べて満足したら風呂入って寝ればいい。

 今……今だけは料理に集中しよう。

 そして、食ってからアジトに戻って、結依や吉田さんたちに何があったのかを調べなければ。




――――――――――



 全員で飯を食ったあと、第二江東市に戻る準備をしていると、晴美さんが二人しかいない部屋で話があると呼ぶのでついていく。


「いいか。あたしとの訓練で身につけたループ地点の条件追加。絶対にそれは他人に明かすな」


「あ、あの……」


 せめて結依くらいには、伝えておきたい。これ以上は誤魔化したくはないし、それになにより、晴美さん以外に俺の秘密を知る人がいないのは、少し心細かった。


「……お前が本気で信用した相手なら好きにすればいい。だけどな――」


 意外にも結依への打ち明けは肯定してくれる。基本的に、知られたことで被るデメリットが大きすぎるから誰にも言わないのが一番だということなんだろう。


吉田の野郎(・・・・・)には、絶対に教えるな」


 強く、反論は許さないと言わんばかりに力を込めた忠告だった。

 俺にとって、吉田さんは信用できる人だ。ちょっと隠しごとも多そうだが、それでも俺にとっては晴美さんのように魔眼もないのに、俺の異能について信じてくれた人。

 その吉田さんの、何がいけないのか。


「理由を教えてください」


「明確なもんはない。ただ、あいつは油断したらいけない男だよ」


 吉田さんがなにかしたとか、そういう理由ではない。ただ、晴美さんは吉田さんを信用してはいないと思っている。ただそれだけのこと。


「あたしは忠告した。お前が誰を信じて、どこにつくのかはお前次第だ。そんで、お前がいつか、自分で自分のいる場所を選ぶときがきたら――」


 晴美さんはスマホを差し出してくる。そこを見ると晴美さんの連絡先IDがあった。


「あたしもろくな人間じゃねぇが選ばせてやる。鷹司の巫女の件もあるからな。お前は絶対平穏ではいられねぇ」


 連絡先を交換すると、晴美さんの名前ではなく、別の名前で登録してある。名前隠しの一環だろうか。


「面倒見てやったよしみだ。どうしても知りたいことや、力がほしい時は靴でも舐めたら考えてやるよ」


 晴美さんは最後まで淡々と言う。

 でも、きっとこの人なりの、優しさな気がした。


 そんなやり取りや着替えを終えて、出る準備が完了すると先に用意が終わっていた薫さんが待っていた。


「ったく……一応先に言っておく。僕は荊儀結依に関しては今は仕事じゃないから手を出すつもりはない」


「わかってますよ手ぇ出したらそんときはお互い殺し合いでしょ」


「ならそれでいい。行くぞ」


 気合いれて外に出た瞬間、椛がブンブンと斧の素振りをしていた。一般人に見られたらどうするつもりだお前!


「あ、やっと来た」



 ……すっかり忘れてたけど、そういや椛も今回の同行メンバーだったわ。



 急に一気に不安になってしまったが、気を取り直して久しぶりの第二江東市へと帰還するのであった。



3章完。キャラクターまとめや番外編更新予定はありますが4章はまだ先となります。

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