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異世界召喚に便乗して復讐  作者: ネリムZ
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取引【前編】

 

「さて、どうして私の本名を知っているかは問ませんが、誰にも言わないと約束してくれますか?」

「ああ、それと、もう少し質問していいか?」

「どうぞ」


 俺の年齢は16歳なのだが、もしかしたら


「スイカさんは16歳未満ですか?」

「⋯⋯女性に年齢を聞くとは⋯⋯そうですが?私は14歳です」

「14⋯⋯それはそれで驚き、実は俺は自分よりも年下の子だと普通に喋るのだ」

「はぁ?」


 胡桃のお陰か、年下にはだいぶ話せるのだ。

 そう、胡桃のお陰で。だからあいつら⋯⋯危ない危ない。

 怒りに狂うと今からの話し会いを終わらしてしまう。


「あの、どうしてあのく⋯⋯遥斗はると⋯⋯さんのメイドをしているのですか?第2王女なのに?」

「第2王女だからよ。家には男子は居ないの、だから次期王、次期女王の座は第1王女が1番近い。そして、私は勇者様方の1番強い方の子を孕む役目を持っている。属性検査によって5種類の属性を持った遥斗様が1番強いと今のところは判断されて、だから念の為の私がメイドの役目を負っていますの」

「魔力属性ってなんですか?」

「魔力属性を知らない?あの基本知識本に会った筈ですよね?」

「文字が読めなくて」

「側仕えのメイドが読む手筈な⋯⋯なるほど」

「納得しないでくれると精神的助かります」

「無視します。属性の話に移ります。属性は火、水、風、地、光、闇が基礎でその後から派生していく感じです。そして、遥斗様は火、水、風、地、光の5種類の適性を持ってます。5種類が勇者様方の最大で、5種類の属性を持っているのは遥斗様と水美みなみ様だけでした。それで、女性で次女の私が孕む役目の命を受けました」


 ・スイカは怒りを露にした


 そんなログが出てきた。


「嫌なんですか?」

「当たり前です!私は乙女だと思ってます!自分が好きになった殿方の子供、純血を差し上げたいと思うのはおかしいですか?」

「いえ、全く。むしろそれが普通、それを汚す奴はクソですよ」

「なんか、含みがありますね?まあ、だからです。確かに遥斗様はかっこいいとは思いますが、なんとゆうか傍に居るとゾクッと寒気がするのです」

「なるほど、ちなみに産んだ子供はどうなるのですか?」

「優れた力があるなら姉の養子に、なければ勇者様の血だけを残す為に使われるだけです」

「⋯⋯ッ!なんと、ゆうか、残酷ですね」

「そのようなも⋯⋯のではありませんね。私もそう思います。私はこんな役目はゴメン葬りたいです」

「どうやってですか?」

「⋯⋯ここだけの話、にしてください。私がこの国の女王になれば問題ありません!」


 そう、真剣な顔で言われた。


「そうですか」

「私からも質問です。ここまで、答えたのですか言った貰います。⋯⋯言わなかったら適当な冤罪を課せます」

「はい」


 ・スイカは本気だ


 分かるよ!


「あなたはどうして私の本名を?」

「僕の能力です」

「相手の名前が分かる鑑定能力?」

「違います。あなたが偽名を名乗ったので本名が分かりました」

「⋯⋯嘘を言っいる様には見えませんね。偽名を名乗ったら本名がバレるって意味が分かりませんが」

「俺もそう思います」

「まあ、いいでしょう」

「どうして一人一人の能力を聞こうとはしないのですか?」

「昔の勇者様に『個人情報保護法』と言われ、敵対になるのを避けた王家はその理論をとうして来ました。だからです」

「なるほど」

「次に私から、あなたの目的は?あなたは魔王討伐以外の目標があるように見えます」

「⋯⋯分かるものですかね?」

「勘です」

「そうですか⋯⋯俺の目標、目的は⋯⋯」


 そう言って、俺は復讐の事をスイカに話した。

 別に信用した訳では無いが、裏切るとも思わない。

 完全な無関心だと思えるので話した。


「家族を⋯⋯確かにそれはクソですね。私の寒気は当たっていましたか」

「俺は別にクラスメイト全員に復讐がしたい訳では無い。特定の奴らに復讐が出来たらいい」

「なら、私と協力しませんか?私達の理念は同じです」

「どう言う事ですか?」

「明日、勇者様方には抑制用の奴隷の腕輪が課せられます。あくまで抑制です。命令を強制出来る物ではありませんが、我々に敵意を向けるのを削ぐ効果があります。しかし、リミットを外せば強制命令を聞ける奴隷になります。しかし、奴隷の命令権限は国王か女王のみです。なので、私達が協力をすれば⋯⋯」

「あなたが女王になれば俺の復讐がしやすくなる?」

「そういう事です」

「なぁ、どうして最初から強制命令を出来る状態にしないんだ?」

「それもまた、過去の話ですが、最初は強制命令で戦わせていたのですが、1年経つと強制命令が働かなくなり、奴隷の腕輪が壊れるのです。これは勇者様方の力が強いからと判断されてます。そのような研究結果も出てます」

「⋯⋯つまり、勇者以外にも奴隷になっている人は居るって事か?」

「⋯⋯人間にはいません」


 苦しそうな顔をしながらも、そう、喉から絞り出すようにスイカは言った。


「スイカさん、あなたの目標は?」

「私の目標は⋯⋯女王になって私の純血を守り、愛し、愛してくれる殿方に渡す事。これは二の次でも構いません。⋯⋯私は⋯⋯このような無駄な戦争を終わらせて平和な世界を作る為に王女になりたいのです!先代方のような性格の魔王なら可能だと判断します!奴隷には人間はいません。しかし、エルフ、獣人、ドワーフ、他にも人間以外の種族はそのように奴隷になっています。そのような方々の解放も目指しています!」

「どうして?」

「私は奴隷達を幼い頃に見てます。別に何も思いませんでした。こう言う物だと思って。でも、奴隷になっていない人外の方を見た事があります。とても笑顔で幸せそうで、そのような幸せを守るのが我々王家の役目だと思ってます。人間、人外なんて関係ないと、そう思ってます。世の中には隠れて生活している人外の方がいます。その人達の幸せも守りたいのです」

「⋯⋯いい心掛けですね。人間はどうして他種族を奴隷に出来たのですか?」

「それも、また過去の話。人間の残虐性が故です。魔王を共通の敵にして様々な種族で戦いに行きました。しかし、人間はその隙を付いて他種族の大元を潰したのです。大元が潰れた他種族は堕ちる事しか出来ませんでした」

「⋯⋯魔王はそのようにほかの種族に敵対される何かをしたのですか?」


 魔王は何かそう聞いた。

 その答えは俺が思っているような者では無かった。


「⋯⋯過去も今も、魔王は魔王や魔族達は⋯⋯自ら攻めて来た事はありません」

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