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神となった異世界人は、異世界の知識をもって世界を繁栄させる。  作者: 千寿
第一章 異世界の国エルドラ王国編
35/71

変異種被害の歴史

ブクマコメントどしどし待ってます()


先日、とりあえずの目標であったアクセス数1,000を越えまして、次の目標は5,000~10,000として頑張ります。

 宝石(ジュエル)級の変異種を何とか討伐し、鉱山麓にある組合所まで報告に来ていた。



「それは本当ですか!?」


「はい、間違いないです。動きを封じて外殻を砕いたら、その後人型に変わろうとしていました。何とか直前に討伐自体は出来たんですが。」


「分かりました、こちらの方でも調査依頼を出しますが、念の為この手紙をオオヅチ支部まで持って行って貰えますか?勿論、報酬は少ないですがお出しするので。」


「ええ、もちろんです。今回の一体だけならまだしも、複数の変異種が出現しているとしたら一大事ですから。」



 ミリスが受付嬢に報告を終え、代わりに依頼という形で支部の方にこの事を報告しに戻ることとなった。



「それで、これから戻るの?」


「ええ、もしあの一体だけじゃなく複数体居たら問題だからね。」


「調査のために騎士団からも人員が派遣されるかも知れませんね。」


「確かに、アレが複数居たら不味いね……。」


「私たちは運が良かったわよ、完全体になる前にやれたし。」


「あ、やっぱり?」


「どういうプロセスで変異するのかは分からないんだけどね、特に人型は厄介なのよ。」


「形が変わるだけ……じゃなさそうだね。」


「えぇ……。ちょっと私は馬車を確保してくるから、詳しくはダリアに聞いといて。」



 まだ馬車は停留所には来ていない為、組合以外の馬車が必要であった。



「それでは私から、変異種は今までに三種類が確認されています。まずは人型、完全体であれば人と同等の知能があると言われています。上位の個体になると武器を使ったり、罠のようなものを仕掛けたりと非常に厄介な相手になります。次に獣型、種類によりますが動物と同じように嗅覚や聴覚が敏感になり、遠く離れていても感知される恐れがあります。非常に好戦的で直線的な攻撃をしてくるので罠にはめて倒すのが定石です。最後は異形型、なんとも言えない姿をしていますが不安を掻き立てられるような、不気味な姿をしています。異形型に関しては過去に数例しかないのでどういう行動原理かすらも未だにわかっていない状態です。はるか昔の文献によれば、成長しすぎた個体は小国とはいえひと月も経たずに八割を蹂躙したとか。問題なのは異形型は一目見てもそうであるかか分かりようがないということです。」



 ダリアから語られる、変異種の特徴や過去の事例。

 魔素の塊でありながら、人と同等の知能がある人型。

 動物の特徴を持つ、獣型。

 場合によっては、小国を滅ぼすことさえ可能な異形型。

 変異種自体、起こり得るのは珍しいので異形型が最後に確認されたのは二百年ほど前になる。



「その異形型は結局どうなったの?少なくとも小国を蹂躙するだけの強さだったんでしょ?」


「小国の王が、国の三割が蹂躙されたという情報を聞き、直ぐに国内の兵を全て討伐に向かわせ、世界各国に緊急要請を出しました。」



 だがしかし、組織された国際連合軍が到着する前にその国はもう無かったという。

 国と民を思うばかりに、城にいた近衛まで討伐隊に組み込み、治安を守る部隊もほとんどを向かわせたことで、国民の不安を余計に煽る結果となり最終的には愛する国民の手によって王都が陥落したという。

 異形型自体の被害は八割、民による反乱が二割。

 そのおかげで国際連合軍は異形型を討伐する前に、小国の治安維持に戦力を割くこととなってしまった。

 その間にも異形型は蹂躙を繰り返し、より強力な個体へとなってしまった。


 最終的には国際連合軍にも三割の死傷者が出てしまい、その時点で駆けつけた魔導師二人によってようやく討伐が成された。


 炎の魔導師である、煉獄の皇帝。

 (ごん)の魔導師である、誉れ高き騎士王。


 同じ大陸にある大国の王二人が自ら出撃することで、それ以上の被害を抑えることが叶った。



「魔導師って、最高位の魔法士のことだったよね?その二人が出てこなかった連合軍も危なかったのか……。」


「連合軍と言っても他国を助けるために派遣された多国籍軍ですから。思惑や思想、そういったものが連携を乱す結果になり、部隊ごとに各個撃破された形になりますね。詳しい戦局や状況の情報はほとんど残っていませんが。」



 二百年ほど前の資料等がないということは、各国のプライドとかそういうものが影響していそうだ。

 どの時代、どの世界でもプロパガンダというものはあるようだ。



「ちなみにその小国のあった場所は、半分は砂漠となって帝国と王国の緩衝地になっています。その地に残り続けた亡国の民達が少数民族として、そこで暮らしていますね。」


「もしそんなやつと出くわしたら勝ち目は無いね。」


「数百年に一体現れるかどうかですから、あまり気にしすぎることもないでしょう。それに……」


「二人ともお待たせ!馬車を待たせてるから早く行くよ!」



 馬車を確保しに行ったミリスが馬車見事捕まえ、二人を呼ぶために走ってくる。


「では、行きましょうか。」


「えっ、うん、行こうか。」


「とりあえずは今日の件を報告してから考えましょう。もし何かあったとしても、オオヅチには十一騎士の一人が治めている領地です。これ程安全と言える場所は、そうそうありませんよ。」


「それもそうか……、少し考えすぎたみたい。」



 最後までは聞き取れなかったが、ダリアの最後の台詞がどうしても引っかかる。


 魔物の変異種に関しても、一体程度なら稀に起こり得ること。

 珍しいが、全くないと言うことではない。

 現に王国では、年間数十件の報告が上がっている。

 ましてや、異形型何てものは二百年も前の話として信じていない者の方が多いくらいである。

 一番多いのが獣型、次に人型。

 見つけ次第、速やかに討伐すれば大きな被害が出ない為、その領地の判断により対応される。

 大抵の領地であれば、冒険者組合に調査と討伐の依頼を出すか、自領の騎士団で対応する。

 勿論、収拾がつかない場合は周辺の領地へ助けを求めることになる。

 そして、それを出来うる限り応えなければならないという王国憲法により決まっている。




 一同は馬車に乗り、街へと戻った。


年に数十件と書いてありますが、領地単位だと年に2、3件あるかないかくらいになります。(平均にすると)


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