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神となった異世界人は、異世界の知識をもって世界を繁栄させる。  作者: 千寿
第一章 異世界の国エルドラ王国編
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異世界人の才能

本日2本目は遅れそうですが送れないように頑張ります

 クマ……もとい、組合長が疲れから仕事を放り出しハヤト達を追い払った次の日。


 ハヤトのパーティーメンバーになったダリアとミリスの三人と試験場として使っていた場所に来ていた。



「とりあえず今日はここ貸切にしてるから、ハヤトくんの使えるの魔法一通り見せてもらってもいい?」


「一通りですか……?まだちゃんとした循環訓練とかしてないんですけど。」


「あれだけ使えれば問題ないんじゃないかな?使いながら覚えるのが1番身につくし、ほらやったやった。」



 本当にいいのかと、ダリアの方を見るがやれやれと言った表情で止める気配はない。



「じゃ、じゃあやりますね?」


「属性だけ分かればいいからね、風と金と火は昨日見たし。」


「属性だと、多分ほとんど使えますよ?」


「え、マジ?」


「マジです。光と見た事ないものは使えないですけど。」


「ちょっとダリア、これはそういうこと?」


「はい、ほぼ全ての魔法に対する適性が確認されてますね。」


「なんであんたが自慢げなのかはほっとくとして、さすが異世界人と言ったところね。」


「あの、どうすればいいですか?」


「んー、じゃあ1番火力の出る魔法は?」


「魔法ってイメージが大切なんですよね?」


「そうよ?他にも大切なことはあるけど、イメージ出来なければ現象として発現しないから。」


「なら、頑張れば街一つくらいは……いけるかも?」


「それは恐ろしいね……。街一つは潰せるだけの威力をイメージできるのか。異世界ってやつはそんなに物騒なんだね。」



 魔法におけるイメージとは、魔素を用いて魔力を循環もしくは、制御し現象をイメージすることで物理法則として発現する。

 例えば魔法で火を出すとき、現代から来た異世界人であればマッチやライター、ガスバーナーなどと言った文明の利器を思い浮かぶと思うが、この世界の人間からすれば、他人の魔法や焚き火などを元に想像するし出来ない。つまり、津波や地震、台風を鮮明にイメージ出来るなら、理論上魔法現象として再現することができる。

 この時ハヤトが言った街一つとは、平和学習でならった人類が生み出した最悪の兵器のことである。



「まあでも、さすがにそこまでの魔素を適性があるとはいえ素人が取り込めるとは思わないし、制御もままならないだろうから、ひとまずは大丈夫かな?さすがにそんなことはしないよね?」


「しませんって。ここでやると自分まで巻き込まれるじゃないですか。」


「多分だけど、その魔法が完成する前にハヤト君の身体が弾け飛ぶと思うけどね。」


「ハ、ハハハハハ……マジ?」


「マジ」


「マジですね。」



(あれ、昨日のアレって下手したら脚とか弾け飛んでたりしたのか……。これからもちゃんと自己訓練はしておこうか。)



 たらりと、頬をつたる冷や汗が一層冷たく感じた。



「んー、本当はどこまで魔法使えるのか知りたかったけど、他の人の魔法とか見た方が勉強になりそうね。」





 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




 というわけで来ました組合長室。



「いや、どういうわけで来た?俺はこれでも忙しいんだか?」


「組長、老師を紹介してくれませんか?」


 三人が入ってきても机から目を話さなかった組合長は思わず顔を上げ、こめかみをひくつかせた。


「老師を?どいう意味だ?」


「そのままの意味ですよ。その方が組合にとっていいからです。」


「詳しく聞こうか」


「単純な話、ハヤトくんの才能です。ほとんどの属性は見れば使えるそうなので能力の幅を増やそうと。」


「そういう事か、さすが異世界人と言ったところか。いいだろう、老師も魔法の才を持つ異世界人とあらば受けてくださるだろう。だが、俺ができるのは機会を作ることだけだ、その後のことは自分たちでやれ。」


「ありがとうございます、組長。」



 なんの話しをしているのか分からないハヤトは静かに待ち、ダリアはいつも通り静観。

 正直組合長とのことはミリスに任せとけばいいでしょ感が(いな)めない。



「ミリスさん、さっきの老師って誰なんですか?」


「私のことも呼び捨てでいいよ。老師ってのは元冒険者で異世界人の最後の弟子だった人、かな。今はもう隠居してるおじいちゃんだけど。」


「でも、その老師って人は組合長に頼まないと会えないんでしょ?」


「まぁー、数年前までは普通に会いに行けたんだけど、組合に依頼してきた貴族とその護衛として雇われた冒険者がやらかしてねぇ。」


「それで老師が怪我したとか?」


「いや、そこは大丈夫なんだけど、どうもそいつらが相当やらかしてくれたみたいで危うく組合そのものと縁を切られるところだったのよ。」


「へー、どこの世界にもそういう人っているもんだね。」


「頭の痛い話ですね。」


「それで、僕達はこれからどうすれば良いんですか?」


「んー、組長が会えるように話をつけてくれると思うからまた明日かな?とりあえず今日は冒険の道具でも見に行こっか。」


「あー、そういえば旅で使ったものくらいしか持ってないですね。」


「ハヤト様、魔法士とはいえ近接の対応ができるように武器も買った方がいいかと。あと出来れば動きを阻害しない程度の鎧もです。」


「なら、道具の後に武具も見に行きましょうか。おすすめの店があるの、早速行きましょう。」


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