「小説家になろう」で、敢えて短いタイトルの小説を書くとどうなる? 【追記あり】
皆様こんにちは!シサマという者です。
最近、なろうの小説はタイトルがやたら長い……という問題が改めて取り上げられています。
なろうに慣れてしまうと、「そういうもんだよ」と割り切りたくもなりますが、確かに普通の事ではないんですよね。
これはサイトの性質上、「内容を理解しやすい作品を短時間で色々読みたい」とか、「お金を払う覚悟を持って書籍を買うのとは違うから、長い時間をかけて読んだ作品がイマイチだったり、タイトルから連想される内容じゃなかったりしたら納得出来ない」等と言う、読者の要求や意見に出来るだけ応えなければいけない故の問題だと思います。
究極の所、お金を払って書籍を買う事に慣れている方は、作品がつまらなくても自分の選択ミスもやむ無く認めて本を読む事を止めませんが、無料サイトで小説を読む事に慣れている方は、作品がつまらなかったり予想と違うとその作者を今後無視、或いはサイトから離れてしまう可能性があると思われているのでしょうね。
実際はそんな事無いんですけどね。
人間の欲求舐めすぎですよね。
まあこれはこれで、衰退国NIPPON・我慢出来なくなった人達、みたいなネタになりそうで楽しいですけど(笑)。
……等と言ってみたものの、今は書籍で小説を読む事に慣れている方や、ディスプレイの大きなパソコンで座ってエナジードリンク片手に「さあ、読むぞ!」なんて方が多数派な時代ではありませんから、やはりWeb小説には入口から出口まで分かりやすさが必要ですよね。
でも、本当に短いタイトルだと内容が伝わりにくいのでしょうか?
例えばここで、「ヤンデレウォーズ」と言うタイトルを挙げてみましょう。
ヤンデレな女の子達が、主人公の争奪戦を繰り広げるお話だな……って分かりますよね?
そして、ジャンルをコメディーにすれば、鬱展開になり過ぎずにハーレム気分を味わえるラブコメだな、と、一定の読者が第1話を読んでくれると思います。
また、ジャンルをアクションにしてR15指定を付ければ、ガチだ!これガチなやつや!と、ちょっとやそっとでは引き下がらないダイハードな読者が16名くらい参戦してくれると思います。
第1話から1000人の読者がいないと意味ないんだよ!という作者ならともかく、ちゃんと内容を伝えてくれるものであれば、短いタイトルも別に悪い事じゃないですよね。
ではここで、私のデビュー作品「バンドー」を例に挙げてみましょう。
「バンドー……人の名前だな、主人公か?」
……はい、見事にそれだけですね(笑)。
自分で命名しておいて何ですが、それ以外に意味は無いんですよ。
成長に従って、主人公の存在感が作品を象徴していくものになるというプロットと、アクションをベースにあらゆるジャンルが取り込まれる舞台設定から、イメージを限定されるタイトルをつけたくなかっただけなんです。
イメージが掴みにくいタイトル、1話あたり20000字近い長さ、投稿間隔等、あらゆる意味でなろうにフィットしていない作品を、私自身がいつも楽しんで書き続けているとどうなるのか、お伝えします。
初回投稿……2019年10月3日。
現時点での最新投稿……2020年1月17日。
文字数……262813文字(14話プラス解説)。
総合ポイント……12ポイント。
ブックマーク……3件。
感想・レビュー……無し。
PVアクセス……486。
ユニークユーザ……260。
以上、2020年1月17日正午時点の集計。
如何でしょうか?
お世辞にも読まれているとは言えませんよね(笑)。ド底辺っスよ(笑)。
ユニークユーザ数から考えても、定期的な読者は10名ちょいしかいない計算になりますしね。
私自身としては、この作品を完結させてから宣伝したり、エッセイで取り上げたりした結果、読者が少しでも増えれば良いなと考えているので、今でも評価を気にせず毎回楽しく書いているのですが、普通のメンタルの作家なら、100000字超えてこの評価だったらエタると思います(笑)。
つまりは結論として、読者様から見て多少説明臭い長いタイトルになっても、内容を連想させない短いタイトルよりは、読んで貰う為には効果的という事になります。
短いタイトルでもインパクトがあったり、あらすじの書き方が絶妙であったりして高評価を得る作者様もおられますが、その域に達するのはなかなか難しいですからね。
小説投稿サイトの在り方が変わらない限り、或いは短いタイトルの大ヒット作が誰かの手によって生まれない限り、なろう作品のタイトル問題はこれからも定期的に議題に上がり、作者様・読者様のプライドや常識を揺さぶって行く事でしょう。
これはとても大切な事だと思いますね!
……では最後に、私が「バンドー」を書き続けているモチベーションは何なのかを皆様にお伝えしたいと思います。
意外に思われるかも知れませんが、実は読者様の存在なんですよ!
現在、「バンドー」を投稿すると、それが早朝であろうと、日中であろうと、夕方であろうと、深夜であろうと、必ず投稿1時間以内に読んで下さる読者が6名程います。
しかもその読者様は、ブックマークをしていません。
「バンドー」のブックマークは、200000字を超えてから付いたものであるからです。
何故、1話1話がクソ長く、投稿間隔も不規則なのにブックマークをしないのでしょうか?
ブクマする価値も無い作品を毎回どんな時間でも追いかけてくれるなんて、不思議に思っていました。
そこで私は、その読者様の正体をあれこれ推測してみたのです。
①なろうのシステムとして存在する、ランダムにアクセスするチェック機械(この場合は、アクセス数はせいぜい1か2)。
②訳あって、なろうユーザーにならない人(なろうそのものが好きじゃない、過去になろうで嫌な事があった)。
③訳あって、なろうに登録してはいけない人(公募タグ付の出版社の審査員等)。
④タイトルが「バンドー」だから忘れる事が無い為、ブクマしなくても検索で1発(笑)。
この、②〜④の読者様の存在には、ポイントや評価を度外視すれば、底知れない謎と魅力が秘められていますよね。
いつの日か「バンドー」が完結した時、僅かながらの完結ブースト評価と、この方々の正体を知る事が出来ると信じて、次回も楽しみに小説を書いて投稿したいと思うのです!
2020年8月15日・追記
最近になって、本エッセイのPV・ポイント数が増加傾向にある事を、日間ランキングで確認しました。
連載エッセイ「唯我独尊なろう道!」等から私を知り、興味のあるタイトルの作品を読んでくれた読者様がいた事になります。
誠にありがとうございます!
さて、本エッセイで触れている私の代表作にして底辺評価作品(笑)、「バンドー」ですが、あれからマイペースな連載を続け、現時点でおよそ550000字に到達しています!
気になる評価ですが、ブックマーク22、総合ポイント150と、本エッセイ投稿時と比較してかなりの評価をいただいております!
エッセイや活動報告で時折宣伝させていただいている事もありますが、何しろ読み始めるのが大変な文字数ですので、内容よりも文章力を評価して下さった読者様もいるのかも知れませんね!
誠にありがとうございます!
この様に、「小説家になろう」サイトで敢えて短いタイトルの作品を書き、更に200000字まで評価されなくても、自信と信念を持って継続すれば道が開けるという事を証明出来て、私も胸を撫で下ろしています。
皆様も、目先の成功に振り回されず、己の信念を形にしましょう(笑)!