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いつか君は私さえも

作者: 三枝 透華

 君は他の人とはどこか違って見えた。


 ある日の体育の授業中、確かハードル走だっただろうか。君は一度も話したことのない私にすれ違いざまに突然こう訊ねてきた。

「嘘では誰も救われないのだろうか」

 私には良く分からなかった。

 学校でもかなり有名な美男子といったところだろうか。そんな人が特に目立つわけでもない私に話しかけただけではなく、つかみどころのないことを訊ねてきたのである。

「そんなことはないんじゃないかな。残酷な真実より甘美な嘘に惹かれる人もいると思うし」

 そういうと少し残念そうな顔でこう言った。

「じゃあ、その甘美な嘘をついている人は救われるのかな」

 それだけ言うと集団場所に戻っていった。私も友人に呼ばれそちらに駆けた。


 それから一度も君とは話していない。

 いつか君は私さえも嘘だったと言うだろか。

何もかも嘘しかない

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