表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/11

第3話②『海でナンパ!?』

夏休み最初の土曜日。

「茉鈴今日休みだよね〜っ!」

キラキラとした笑顔で茉鈴に問いかける。

「そうだよ。さすがに霧亜が夏休みだから休み取ったわ。今日から2泊3日で海行くんだもんね。」

「うん!あと雛瀬と千彩ももうすぐ来るからね〜!」

霧亜は、とても楽しそうな表情だ。既にカバンを用意し、うきうきで身支度を済ませている。

「むー!霧亜と2人きりがい〜い〜〜!」

子供のように駄々をこねる茉鈴。旅行ということで、あまり疲れを見せていない。

「駄々こねないの。」

「ぷく〜!」

茉鈴は可愛い顔を思いっきり膨らませた。

そんな茉鈴の顔を見て、霧亜はにこっと笑った。

「ま〜りんっ。」

茉鈴をぎゅっと抱きしめた。

「霧亜。あ〜、あったか〜っ。」

茉鈴も、霧亜と同じく幸せそうな表情。2人のスキンシップは激しく、こうして抱き合うことがしばしばあった。

「すんっ、はぁ〜。霧亜いい匂い〜。」

大きく息を吸い、霧亜の匂いを嗅ぐ茉鈴。

「まあ美容とかには気ぃ遣ってるからね〜。」

「香水とかは?」

「使わないよ、匂いキツいし。体臭が変にならないように気遣ってるだけ。」

「そっか。ん〜、すんっすん……んはぁ〜〜!霧亜〜っ!」

むにゅっ!

「ひぁんッ!」

「霧亜のおっぱい〜!」

むにゅむにゅむにゅむにゅっ!

服越しに霧亜の乳首を的確に刺激する茉鈴。

「ひあッ!ちょ、そこ触るなぁっ……んっ!」

「霧亜ってかわいいんだけど、なんかえっちな反応するよね〜。」

ピンポーン!

2人が抱き合っていると、インターホンが鳴った。

ガチャ。

霧亜が扉を開けると、雛瀬と千彩が部屋の入口前に立っていた。

「あ、2人とも来てくれたね!じゃあ行こっか!茉鈴〜っ!カバン持ってきて〜!」

「うん、待ってて。」

茉鈴が、荷物をたくさん入れた自分のカバンを持ってきた。


「わぁ〜!旅館だ〜っ!」

とある旅館の前で、大はしゃぎな霧亜。余程楽しみだったのか、無邪気に喜んでいる。

そんな様子を見てくすっと笑う茉鈴、千彩、雛瀬の3人。

「みんな!はやく、はやく、は、や、く!」

ぴょんぴょんと飛び跳ね、必死に手招きする霧亜。

「はいはーい。」

茉鈴が返事をし、3人は霧亜のもとへ。

「そういえば霧亜、どんな水着買ったの?」

茉鈴が、興味津々といった感じで霧亜に聞いた。

「ふぇっ!?えと……秘密…………」

「なんでそんな恥ずかしがってるの〜。」

「だ、だって水着だもん……」

「かーわい。」

「ん……」

そんな2人のやりとりを見ていた千彩。

(2人、仲良いな……幼馴染だから……)

ズキンッ──

胸に痛みを感じる千彩であった。

チェックインをし、部屋へ。

「わはは〜い!」

他に誰もいないため、霧亜は部屋でゴロッと仰向けに転がった。

「霧亜〜っ!」

茉鈴は部屋の隅にカバンを置き、霧亜に駆け寄った。

霧亜は起き上がり、カバンから何かを取り出した。それは黄緑色を基調としていて、濃いピンクに黒い線が入ったレバーのようなものがついていた。それに加え、黄緑色のそれに差し込めそうなアイテムがいくつかと、黄緑色のそれにつけそうな黒いベルト。

霧亜はしばらくそのおもちゃで遊んでいた。

「霧亜のお気にはその黄色いヤツ?」

「そ〜!」

雛瀬の問いかけに、ニッコニコで答える霧亜。


更衣室で着替え中。霧亜たち以外にも何人か人がいた。

「え、霧亜の水着ビキニじゃん!超エロっ!わたしたちみんな守り入ってるのに〜!」

雛瀬が霧亜の水着を見て言った。

「あれ、でも茉鈴……それけっこうせめてない?ビキニじゃん!」

霧亜が見た方向。茉鈴が着替えた水着は、霧亜と同じくビキニだった。

「そうだよ〜。にしても霧亜おっぱいでかいね〜!」

もみっ!

「ひあッ!」

「むへへ〜。霧亜のおっぱい揉むのちょ〜幸せ〜。疲れが吹っ飛ぶわ〜。」

「ちょ茉鈴っ……他にも人いるのにっ……」

まだ運動していないにも関わらず、息が荒くなっていく霧亜。

それを見ていた女性客たち。

「うわでっか……」

「なんかおっぱい揉み合ってる……」

「エッロ……」

そんな感想を口々に漏らす。


綺麗な海。波の音が聞こえ、たくさんの人たちが来ていた。海で泳ぐ者、砂浜で遊ぶ者、日陰でくつろぐ者など。

「うーーみーーーーっ!!」

よほど楽しみにしていたようで、大はしゃぎの霧亜。

「もー茉鈴てば!あんなとこでおっぱい揉まないでよ〜!」

「ごめ〜ん。仕事疲れってことで許して〜。」

もみっ。

「も〜。仕方ないなぁ〜〜。っひぁっ!ちょ、そこはやりすぎっ……そこはさわるなぁっ……!んあっ!」

「だって、可愛いんだもん……」

「茉鈴じゃなかったら怒ってたところだからね〜?」

「む〜。はぁい。」

頬をぷくっと膨らませ、むくれる茉鈴であった。

「にしても、いっぱい人来てるね〜!」

霧亜があたりを見渡した。その目は、いつものようにキラキラ。

「ねね、ビーチバレーしよ!ビーチバレーしよ〜!!」

霧亜がビーチボールを膨らませながら、3人に向かって言った。

「いいね、チームどうする?」

「「「霧亜と一緒!」」」

霧亜の問いかけに3人の答えが見事にハモった。

「え……そうなの?えへへ……」

全員が自分と一緒のチームになりたいということを知り、嬉しそうに照れる霧亜。

「じゃ、じゃあ3通りの組み合わせで全部やろ?」

霧亜の提案。それに賛同した3人。

まずは霧亜と茉鈴のチーム。

「えーいっ!」

「あ、霧亜そっち!パス!」

「おっけ!ちょあっ!!」

砂に足を取られ、霧亜は思いっきりこけてしまった。

ばふっ!

うつ伏せに倒れ、胸がむにゅっと潰れた。砂が柔らかかったため、そこまでダメージにはなっていなかった。

「エッロ……」

「でかっ……」

「ヤバっ…………エロすぎ……」

それを見ていた男女たちが、霧亜の巨乳を見て思わず声を漏らした。

海に来た人たちにチラチラと見られている霧亜。

「なんかわたしたち見られてるね?」

「あたしたちというより霧亜じゃない?ほら、こんなにおっぱいでかいし……」

茉鈴が霧亜の胸の突起をつんとつついた。

「ひあんッ!あッ……はぁっ、はぁ…………っ!もうっ……変な声出ちゃうからさぁ、触んないでよッ……」

変な声を出してしまい、恥ずかしそうに顔を押さえる霧亜。

「怒らないからってやりすぎだよ茉鈴……もう。周りに見られてて恥ずかしかったんだから……」


ソフトクリーム屋でソフトクリームを買ってそれを舐めている霧亜たち。

「んま〜っ!」

霧亜はおいしそうにそれを舐めている。冷たかったのか、頬を手で押さえてぷるぷる震えた。

霧亜が舐めているのはメロン味。

「霧亜、霧亜。ちょっと来て。」

茉鈴が霧亜を呼びかけた。

「ねね、ひとくちちょうだいっ。」

ちろっ。

茉鈴が舌を出し、霧亜のソフトクリームを舐めた。

「ん〜、うんまぁ。メロン味ってこんななんだ!」

「あ、ねえ。あたしも…………舐めていい?」

「ああ千彩。いいよ〜!」

千彩も霧亜のソフトクリームを舐めた。

「美味しいね、霧亜のソフトクリーム……」

「わたし作ったんじゃないけどね、あははっ。」

そんな会話をしていたその時。

柄の悪い男3人が、霧亜たちに近づいてきた。

「ねえそこのキミ、俺らと遊ばな〜い?」

「いいことしてあげるから来ようよ〜?」

典型的なナンパだった。霧亜たちから見て明らかに、下心しかない男たちだった。

「な、なんですか?やめてください……」

霧亜が男たちに向かって言うが、

「この2人超かわいいよな?おっぱいでかいし、姉妹か?」

「俺こっちがいい!」

そんなことはお構いなしだった。

「いやっ!!」

茉鈴が腕を捕まれ、連れ去られようとしていた。

海水浴に来た人たちが、徐々にこの騒ぎに気づいて霧亜たちの方に向く。しかし、助けに来る人はいない。

「やめ……やめてください!」

茉鈴の抵抗。

「やめろ!!」

ガシッ!

突然、ナンパ男の腕を掴んだ見知らぬ女性。茉鈴から男たちを引き剥がし、

「せぁっ!」

ボスンッ!

柔道の要領で投げ飛ばした。

よく見ると、その女性の筋肉はたくましかった。

「いてて……ちっ、逃げるぞ!」

男たちは退散していった。


近くの居酒屋で昼ごはんを食べてから旅館に戻ってきた。トイレに来た霧亜。

すると、そこには霧亜を助けてくれた女がいた。他には誰もいないようだった。

「あ、あの。さっきはありがとうございます……!」

霧亜は女に駆け寄り、礼を言った。

「どういたしまして。にしてもあなた、ざいぶんとナイスバディね?」

「あ、ありがとうございます……」

女に褒められ、霧亜は少し照れた。

「よく見たら……いやよく見なくても顔も美人すぎるし、よく告白とかされるんじゃない?」

「ま、まあそうですけど……ていうかこれなんの話ですか……ちょ、顔近くないですか……?」

女が、霧亜に顔を近づけてきた。

ちゅっ。

「ふぇ……!?」

霧亜は、いきなり女に口づけをされた。

「ちょ、どうしたんですか……!?」

「ちょっと、あなたのこと好きになっちゃったみたい。」

それは黄緑色を基調としていて、濃いピンクに黒い線が入ったレバーのようなものがついていた。


はい、アレですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ