第2話②『楽しみな夏休み』
「霧亜。ちょっとここ座って。もっかいもっかい。」
茉鈴が霧亜に向かって手招きした。霧亜は言われるがまま、ソファに座った。
「霧亜〜〜っ。」
霧亜の大きな体に抱きつく茉鈴。
むぎゅううううっ。
霧亜の巨乳に顔をうずめた。
「んへへ〜……霧亜ふわふわで癒される……ふんっ、はぁ……」
夏で暑いため、2人は半袖1枚。茉鈴は霧亜の巨乳に顔をうずめながら息を吸ったり吐いたり。半袖1枚と薄いため、服越しに霧亜は胸で茉鈴の生暖かい吐息を感じていた。
「あ、ちょ茉鈴……暑いって…………もう。茉鈴ったら……」
「んへぇ〜。霧亜のおっぱいでかすぎて幸せ〜……むにむにしてて柔らかいし……霧亜はバストアップとか垂れないようにとか気ぃ遣ってるの?」
「ま、まあ気は遣ってるけど……」
「きーりあ〜。揉ませて〜。」
「ふぇっ!?」
驚いたような声を出す霧亜。
「だめ〜?づがれだがら癒ざれだいの〜。」
「ま、まぁそういうことなら…………」
霧亜は少し照れたような様子で、ゆっさゆっさと揺れそうな胸を差し出した。
茉鈴は霧亜の豊満な胸顔をうずめ、霧亜の胸を心ゆくままに揉み始めた。
「んッ…………ん……んぁっ……」
目を細め頬を赤くし、口をオ段の形にして息を漏らす霧亜。霧亜の顔と体がだんだんと火照ってきて、だんだんと息が荒くなっていく。
ピクンッ。
思わず体を震わせる霧亜。
茉鈴は霧亜の胸に顔をうずめているため霧亜がよく見えておらず、胸揉みに集中している様子。
「っはぁ、はぁ、はぁっ……あはぁっ……」
顔を上に向け、舌をちろっと出して息を荒くする霧亜。
「きりあ〜。おっぱいでかくする方法教えてよ〜っ。」
茉鈴の手が、より的確に霧亜の胸を揉んでいく。そのたびに、霧亜ははぁはぁと息を漏らした。
「んッ……い、遺伝だろうから、わっかんない、よ……ど、努力はしてるけどさっ…………」
コリッ!
「ひあぁっ!!」
指が胸の突起部分を通って乳首を刺激した瞬間、霧亜はひときわ高い声を漏らしてしまった。
「霧亜〜?」
「ちょ、へんなとこ触らないでッ……そんなとこ触られたら…………」
「ごめーん。」
どこか嬉しそうな表情の茉鈴。霧亜は恥ずかしそうにしている。
「っ、もう……!」
「えへへ〜。」
むにっ!むにゅ!もみもみもみっ──
「あんッ!」
「霧亜のおっぱい柔らかすぎて幸せすぎ〜。マジで疲れが癒されるし天使なんだけど〜。」
「んっ……あ、ありがと…………」
「んへへ〜。んへぇ。やわらか癒し〜〜。ね、こんどはおっぱいで肩揉んでよ。」
「っ、いいよ……」
茉鈴の肩に、霧亜が自分の胸をあてがい、肩を胸で揉んでいく。
「おっぱいの感触柔らかすぎてすごいマッサージみたい……肩の疲れが取れてく…………すごっ……」
「っ、茉鈴。こ、これでいい、かな……」
「ありがと〜。マジで疲れとれた気がするわ〜。」
「で、でも一応手でやった方が……」
「あー、やってくれるの?おねが〜い。」
茉鈴は霧亜に背中を見せ、霧亜は手で茉鈴の肩を揉んでいく。
「あ、ああ〜〜。マジ気持ちいい〜。うへ……」
あまりの気持ちよさに、よだれを垂らす茉鈴。
「もう茉鈴ってば……よだれ。」
「あ、ごめん……あまりに気持ちよすぎて寝落ちしそうになっちゃって。」
霧亜がティッシュを取ってきて、茉鈴の口を拭いた。
「ふぁ…………」
「ん。茉鈴、もう寝る?」
「うん…………」
ベッドへ行き、向かい合って寝そべる2人。
「ヨッシー、おねんねしようね〜。」
膝丈くらいのもふもふとしたぬいぐるみを抱っこする霧亜。
「ヨッ、シー……………………すぅ。」
そのぬいぐるみはあまりにももふもふふわふわとしていて、長く使っていたからか首元の綿が潰れていた。ぬいぐるみを抱っこし、霧亜は幸せそうな顔でかわいい呼吸をしぬがらすやすや眠った。
「えへへ。霧亜〜、今日もかわいいねぇ〜。」
茉鈴は猫なで声で、霧亜の頬に手を乗せた。霧亜のかわいい寝顔を見て、茉鈴はほっこりとした。
2007年、今から17年前。
『吉田』と表札に書かれた田舎の家、その中のとある一室。
『〜〜〜〜♪♪』
流れる音楽。
7歳の吉田茉鈴が、テレビを見ていた。その横には、同じくじっとテレビを見つめる吉田唯と九条霧亜、4歳。霧亜は目をキラキラさせており、とても楽しそうだった。
霧亜と茉鈴は幼馴染であるため、霧亜はよく茉鈴のあとを追っていた。茉鈴が歩くと、小さな足でてちてちと歩いてその背中を追ったし、茉鈴の大好きなことは霧亜も大好きで、なんでも趣味が合う友達だった。
「わーいわーい!」
楽しそうな霧亜。
今見ているテレビは、不運な少年が4体の鬼のようなキャラクターと共に闘う物語。鬼は昔話のキャラを一部モチーフにしており、怖い見た目だがどこか愛嬌がある。
これは茉鈴が好きだから霧亜も追っかけたというわけではなく、霧亜が好きなのを茉鈴と唯も見てみたという感じ。
「まりんちゃ、まりんちゃ」
霧亜は茉鈴をとても気に入っていた。茉鈴が歩くと、その後をてちてちと歩いてついていこうとした。
テレビを見終わったあと、子供でも食べやすいお菓子が用意された。
「わーいわーい!おかし〜!」
とても幼い霧亜は、その小さな体を使って自然と精一杯の喜びを表現していた。にっこりとした笑顔は、見る者をとても和ませた。
「霧亜かわいーね〜。」
茉鈴が、霧亜の頭をなでなでした。
「えへへ〜!」
茉鈴に頭をなでなでされ、とても嬉しそうな顔をする霧亜。にこにこ笑顔でとてもかわいい。
「きりあちゃ!」
唯が霧亜に擦り寄った。
「ゆいちゃ!」
にこっと笑いかける霧亜。
そんな霧亜の笑顔を見て、霧亜と唯、茉鈴の間に楽しい雰囲気が。
「ゆいちゃ、あそぼ〜!」
「あそぶ!」
「あの頃はかわいかったなあ、霧亜……今もこ〜んなにかわいいけど。」
霧亜の頬を優しく撫でる茉鈴。霧亜は幸せそうにすやすやと眠っていた。撫でるとほんの少しにこっとした気がした茉鈴であった。
翌日、朝。
「おはよ……」
「あ、茉鈴。髪の毛跳ねてる。ちょっとまってて。」
霧亜は洗面所から櫛を持ってきた。それを使い、茉鈴の髪を優しく梳かしていく。
「あ、気持ちい……」
「茉鈴?」
「いや、頭に当たる櫛の感触が気持ちよくてさ。」
「あーわかるかも、頭皮に当たるのが気持ちいいんだよね!でもハゲそうで怖いから自重してる。」
そして朝食を済ませた2人。
茉鈴はスーツに着替え、玄関へ。
「きーりあ。」
玄関で靴を履き替えている茉鈴。しゃがんだ体勢のまま霧亜を呼んだ。
「はーい、まって今行く〜!」
茉鈴に呼ばれ、霧亜は玄関へ。
「いってきますのチューだよ。」
チュッ。
とても美人な霧亜の顔。その頬に、優しいキスをする茉鈴。
「えへへっ……!」
いつものようににっこりと笑う霧亜。茉鈴にキスをされ、とても嬉しそうだ。
そんな笑顔を見て、ほっこりとする茉鈴。
「それじゃ、いってきます。」
「気をつけていってらっしゃい、茉鈴!いつも早いね?がんばって!」
えへへ、と笑う霧亜。
茉鈴が外に出ていった後、霧亜は登校の準備を始めた。
ふと思い出す、千彩のこと。
「千彩……わたしのこと好きだったんだ……」
早めに登校し、暇つぶしに料理サイトをチェックしている霧亜。
「おはよ、霧亜!」
千彩が声をかけてきた。
「千彩!ねえねえ、いま料理サイト見てるんだけどどれがいいと思う?」
「霧亜……」
もじもじとし、ばつが悪そうな雰囲気と似ている様子の千彩。
「どしたの?ほらこれ、いろいろおいしそ〜っな料理並んでるでしょ?」
しかしそんな千彩を気にせず、いつも通り明るくにこにこと接する霧亜。友達と楽しく話したそうな表情で、実際に友達との会話をとても楽しんでいた。
霧亜と千彩のもとへ、雛瀬がやってきた。3人はいつも横並びの席で授業を受けている。
「……そうだね〜っ!霧亜の好きな料理はどれ?」
「ああそうじゃなくて。社畜の助けになっておいしいメシが何かな〜って探してるの。」
画面をスクロールして料理を探しながら答える霧亜。
「あ……ああそっちね!」
千彩が手をポンッとした。
「社畜向けのレシピって言うと、簡単に作れるのがパッと思いつくよね。でもなんか霧亜が見てるそのサイト、社畜メシにしてはめっちゃ豪華すぎない?」
と、雛瀬。
「そりゃ、社畜じゃないわたしが作るんだから。簡単ってのは、忙しい社畜本人が作る想定だからでしょ。」
「あ、そっか。」
納得した様子の雛瀬。
「ていうか霧亜、毎日ルームメイトに料理作ってるの?」
「さすがに毎日は忙しいしできない時もあるけど、ほぼ。」
「っ、そう…………」
霧亜に質問し答えをもらった千彩は、どことなく悲しそうな顔をした。
(ルームメイトって女だよね、それも幼馴染の…………霧亜はいつも幼馴染が大好きだって話してたから、すっごい仲良いんだろうなぁ……)
千彩は、胸がキュッと締めつけられるような感覚を感じた。
ここのあとがきは、呪術原作でいう手書きで文字を書いてるページのような使い方をします。
設定を2024年に変更しました。理由は2025年の夏休みがまだ来てないからです。
それと、ミステリーやバトル、ファンタジーと違いほのぼの路線なのでゆっくりすぎるのが悩みです。
2007年。アレですね、はい。