集いし12王星
研究所によるタイムマシンの実験際に発生した事故の2日後、12王星が招集された。「まずは急な招集に応じてくれた事に感謝する。」「用件を」12王星の中で最強の戦士アレクセルは金髪の寝癖を直さないまま大剣を立て掛けていた。「直接顔を合わせるのは久々だな」バルクラヴィスの特殊能力と自身の魔法を組み合わせて戦う姿を得意とする戦闘スタイルから雷神の2つ名を持つライゼルはメガネをかけて、これから研究所で押収したカメラ中の映像を大型のモニターで再生するための準備をしていた。
「まったく腰の痛くなることは起きて欲しくないがのう。」ゲンゼンはサングラスを外し、アレクセルの持ってきたコーヒーを飲んでいた。「後の指示はお前に任せる。1日頼んだぞ。」部下に指示の連絡した後、アレクセルと一緒に会議室のテーブルを拭きはじめたラスターは軍の最高司令官でありながらバルクラヴィスのパイロットを兼任していた。「グラン…」ガルディオ王を名前で呼び、ガルディオ王の妻でもあり水の神の力を受け継いでいるウェンディーナ王妃は心配そうに王を見つめていた。
「久しぶりだな、ガルディオ王。戦争でも始めるのか?」次に部屋に入ってきたのは、霧の島の主であるクォーサーの魔女ルイーゼ。「私やロゼッタ達はいままで通り仕事をしましょう。」ガルド王国で歴代最高レベルの魔法使いであるアレンは自身の務める会社の方針に沿って災害の被災者やスラム街の救助、支援活動を続ける事を王に伝える。「痛い〜…」神遺物調査隊のグライスは売られていた遺物を購入するために借金していたのが妻にバレ、顔をボコボコに殴られ、腫れた状態で来た。傭兵のシュライグ、世界有数の資産家の御曹司であるゲイル、ギーツ、最後に未来視の魔眼を持つ預言者マリスヨハンが到着した。王は全員が席に着いたのを確認し、会議を始めた。