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動き出す者達

ガルディオ王はある人物と会議室にいた。「例の件はどうなっている?」「ええ…グライスやルイーゼのおかげで完成したわ。」「もし脅威が我々の想像以上だった場合、あの少女に重荷を背負わせる事になってしまうな。」「そんな事にならないよう私はあらゆる手を尽くすわ。」「13機目を君に託したい。」「アレクセルへの譲渡の件は?」「彼の意向でもある。生き残る可能性の高い人物に託すようにと。」「セラなら簡単には死なないでしょうけど…」「彼女は我々とは違う力を持っている。」「…わかりました。…あの機体は私が預かります。この件についてあの子にも話す必要がありますね…」

家に帰るとシーナはセラに、地下の存在とそこで格納されている機体を見せた。「何…これ…」セラは巨大な人型の兵器が家の地下にある事に驚きを隠せなかった。「これは13機目のバルクラヴィスよ」「なんでここにあるの?」「あなたにはこれに乗ってもらいたいからよ。」「私に…?」「この先あなたの力が必要になるわ。もし12王星達に何かあったらあなただけでも生き残って欲しいの。」「そんな…私にそんな力は…」「あなたは母と同じジオ・クォーサーだからよ。」「…ジオ・クォーサー?」「この星の危機に反応して人の子としてでなく星の子として産まれてきた種のことよ。」「どうしてそれが分かるの?」「預言と知恵の神が記した記述によれば星の危機に陥った際、人の子でなく星の子から救世主が現れ、世界を救うという事が書かれていたわ。そして既に1人目が目覚めており、その者の名はシャノンという者である、とも書いてあったの。」「私も救世主としての力があるから…私にこれを?」「あなたならきっと使いこなせるわ。本当は…戦ってほしくは無いのだけれど…。」目を閉じる。セラは拒否したかった。その時、レイの顔が思い浮かぶ。(レイは私と同じ時間を生きられない。私はずっと生き続けるけど他の誰よりもレイに生きてほしい。初めて好きになった人だから。)セラは目を開ける。「乗ります。私は、私の好きな人を守りたいから。」セラの言葉を聞いたシーナは優しく抱き寄せた。

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