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検察官ユイ|静寂の断罪『喪われた贖罪──歪んだ真実の輪郭』

作者:如月 柚希
人は、どこまで追い詰められれば狂うのか──。

妻を亡くした男、御影俊彦。彼の手には、妻の指に絡みついたビニールロープの繊維片が残されていた。

「俺はやっていない」
涙声で訴える御影に立ちはだかったのは、2人の検察官だった。

冷徹に証拠を積み上げ、論理で追い詰めるユイ。
執拗に御影の心をえぐり、狂気を引きずり出そうとする月影ルカ。

2人の検察官が暴き出したのは、御影の胸に巣くった妻の不貞への疑念だった。
「……違う、俺は……ただ、止めたかっただけだ……」

疑念が膨れ上がり、狂気が御影の理性を壊したのか──

あるいは、ルカが意図的に“狂気”を植え付け、御影を壊したのか──

正義と狂気が交錯する法廷で、ユイは思う。
これは裁判か、それとも悪意の劇場か。

人は、静かに狂う。
誰が、いつ、どこで。
それは──誰にもわからない。

◉登場人物

•ユイ
冷静で論理的な検察官。華奢で可憐な容姿とは裏腹に、証拠と事実を武器に相手を追い詰める。狂気を秘めていながらも、自らの信念を「正義」として貫いている。

•月影ルカ
ユイの右腕であり、執拗に相手を追い詰める異様な検察官。人の心に潜む「闇」を暴き、その崩壊を楽しむ狂気の持ち主。ユイに対する狂信的な愛を抱き、彼女の“正義”を独占しようとする危うさを秘める。

•御影俊彦
 妻を殺害した容疑をかけられた男。孤独と不安に苛まれ、妻の不貞を疑い始める。愛と憎しみの狭間で、次第に心が壊れていく。

•御影詩織
被害者であり、御影俊彦の妻。彼女の「離婚届」が、事件の鍵を握る。

•弁護人・大原
御影の弁護人。検察側の論理の隙を突き、御影の潔白を訴えるが、ユイとルカの異様な追及に圧倒されていく。


人の心の奥に潜む闇と、それを暴く狂気の光。
これは、正義が正義を壊していく物語。
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