表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化決定】スナイパー・イズ・ボッチ ~一人黙々とプレイヤースナイプを楽しんでいたらレイドボスになっていた件について~  作者: 空松蓮司@3シリーズ書籍化
C級ランクマッチ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/183

第29話 ボッチ・ファイア!!

 相手は3人共ウィングと中距離射程武器とサーベルを装備している。高機動バランサー、って感じかな。

 3人ならばギリギリ緊張に耐えられる。ベストの状態とまではいかないけど、体はちゃんと動く。


「ゴールデントライアングル起動!」

「了解姉ちゃん!」

「了解」


 3人はマントを解除し、ウィングを起動させて僕から距離を取る。

 僕をトライアングルの中心に置いて、ウィングの機動力で適切な距離を保ちつつ火力を集中する気かな。


「「「三角(デルタ)砲火(ファイア)!!!」」」


 僕はレーザー反射の結晶とシールドピースを盾にしつつ包囲射撃を捌く。手に持ったアサルトライフルで手近の敵を狙うけどシールドピースで簡単に防がれてしまう。


(良い連携だ。近すぎず離れすぎず、上手く僕をトライアングルの中心に据え続けている。遮蔽物が無かったら負けてたかも)


 それに、


(結晶による弾丸の反射角も把握している。結晶(死角)に隠れても跳弾で狙ってくる)


 だけど跳弾はそこまで達者ではない。1バウンドは操れるみたいだけど、2バウンド目からはまさに当てずっぽう。


 僕は結晶の柱の陰に入る。目の前には結晶の上り坂があり、前後をカバーできる。


「……跳弾(リコチェット)じゃ負けないよ」


 僕は柱の陰から正面の結晶体の坂に向かってレーザー弾を連射する。レーザー弾は結晶の坂を反射し、敵機に迫る。


 ターゲットはベータさん。1バウンドした弾丸はベータさん周辺の4つの結晶柱に当たり更にバウンド。レーザー弾は柱から柱へ、あるいは柱から地面へまたバウンドし、四方八方からベータさんに迫る。


 3度の跳弾を利用した1人(ボッチ)包囲射撃(オクタゴンファイア)、反応し切れまい。


「ベータ!」「ベータ姉!」

「防ぎ切れない!!」


 ベータさんの頭部と脚部に弾丸がヒット。しかし耐久値は20ぐらいしか削れていない。でも、


(足は止まった)


 僕は柱の陰から飛び出す。するとベータさんをカバーしようと残りの2人が銃を向けてきたので、2人の周辺の結晶体に向かってレーザー弾をばら撒く。レーザー弾はバウンドを繰り返し、2人の銃を持つ手にヒットする。


「なん、だよコイツ……!」

「跳弾で正確に手もとを……!」


 アサルトライフルの跳弾でベータさんのウィングを破壊し動きをさらに制限。機動力を奪われたベータさんがシールドピースで防御を固めた刹那、


(ここ!!)


 右手でG-AGEを抜き弾丸を発射。弾丸はベータさんのシールドピースを割り、胸部(急所)を穿つ。


「シールドを……貫通!?」


 ベータさんを消失(デリート)。すると僕のチップが4万増えた。


(PKすると相手のチップが手に入るんだ。デスペナルティがチップ半損だということを踏まえると、恐らく倒した相手の所持チップの半分を奪える)


 なるほど。色々合点(がてん)がいった。


(ここはお金を落とす機世獣がいっぱいいる。それゆえに盗賊がいっぱいいるんだ。お金を稼いだ初心者プレイヤーを狩り、効率的にチップを集める盗賊団が。だからシーナさんは僕に忠告したんだ。『レーダーに頼るな』と、『場合によっては表記以上の難易度になる』と)


 基本、どのゲームもダンジョンの難易度なんてそこにいるモンスターやトラップから算出されるもの。他プレイヤーのことは考慮しない。


「アンタよくも!!」


 冷静さを失ったアルファさんがサーベル片手に突っ込んでくる。直進だ。僕はアルファさんの横薙ぎを屈んで回避し、G-AGEを口に咥えてアサルトライフルを両手持ちで連射。アルファさんは弾丸を避けた()()()になるが、乱反射したレーザー弾に捕まり、全身の耐久値を削られ右のウィングは破損。地に落ちる。


「あ、あり得ない。ウチらがこの反射結晶に慣れるまでどれだけの……!!」


 時間を掛けて1バウンドまでしか操れないのなら……跳弾を武器とするべきでは無かった。下手に跳弾を使うから、僕にこの結晶体の反射角度を教えてしまったんだ。


 今はもう、4バウンドまで計算できる。


 僕はG-AGEをアルファさんの顎下に突きつける。


「――金を置いて消えてください」

「っ!?」


 G-AGEを発砲。顎ごと頭を吹き飛ばす。

 アルファさんデリート。所持チップが7万増えた。


「あと1匹……」

【読者の皆様へ】

この小説を読んで、わずかでも

「面白い!」

「続きが気になる!」

「もっと頑張ってほしい!」

と思われましたらブックマークとページ下部の【★★★★★】を押して応援してくださるとうれしいです! ポイント一つ一つが執筆モチベーションに繋がります! 

よろしくお願いしますっ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー スピンオフ『シスター・イズ・バーサーカー』もよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
PK狩りって美味しいとよく言われるからね めっちゃ煽っておけば今後も絡んできそうだからお財布に良さそう
>「アンタよくも!!」 複数人で初心者狩りをするような腐れPKパーティのくせして仲間をやられて恨み言とかw ゲーマーとして最底辺だよ、やり方も、メンタルもね 正に「一匹」呼びがふさわしい獣レベルの存在…
一匹……機世獣扱い(笑)。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ