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【書籍化決定】スナイパー・イズ・ボッチ ~一人黙々とプレイヤースナイプを楽しんでいたらレイドボスになっていた件について~  作者: 空松蓮司@3シリーズ書籍化
スナイパーズレスト編

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159/202

第158話 紅蓮の翼・新人面接ナウ その1

 第1スペースコロニー・『フリーパーチ』。別名『無垢(むく)の惑星』。


 このコロニーには王はいても統治者はいない。矛盾に聞こえるが事実である。なにせこの国には法も軍も無いのだ。一応最悪の事態にのみ出動する『守護者』と呼ばれる7人はいるが、彼女たちはコロニーの消滅危機や他コロニーからの進軍にしか対応しない。


 このコロニーではプレイヤーが勝手に都市や村を作り、勝手に住み、勝手に遊ぶ。そして勝手に争うこともある。小規模のものも含め街は万を超えるが、それらが2つの勢力に分かれ、大規模な戦争をしたこともある。だが内乱が起きてる間も王と守護者は動かなかった。


 このコロニーの王は『自分は領地を貸し与えるだけ』と宣言している。制限が無いゆえに人気も高く、人口はコロニーで1番多い。


 そんな自由なコロニーのとある場所にて、彼女は欠伸を噛み殺していた。


「はーい、次の方どうぞ~」


 紅蓮の翼リーダー・ツバサ。

 彼女は紅蓮の翼の信者4000人を集め自分の街を作り、その中心に紅蓮の翼の基地を構築し、普段はそこで過ごしている。ちなみに街にはツバサの銅像やら壁画やらが乱立しているため、信者とチームメイト以外はまず住み着かない。


 紅蓮の翼マザーベース・訓練室にて、ツバサ・レン・クレナイは椅子を並べて座っていた。彼女達がいま行っているのは『面接』だ。次々とスペースガールが部屋に入ってきては、武装や技を見せて去っていく。


 100人程を捌いた時、ツバサは我慢の限界とばかりに髪を掻きむしった。


「むぎゃあああああっっっ! 雑魚ばっかりじゃんかああああっっ!!!!」


 そう言ってツバサはプロフィールの書かれた書類をばら撒く。


「ええい! いちいち癇癪(かんしゃく)を起こすな! 面接をすると言い出したのはお主じゃろうが!」


 レンが叱責する。

 クレナイはため息をつき、


「ま、いずれやらなきゃいけないことだからな~。B級までなら3人でもいいけど、A級になるとルール的にも戦力的にももう1人は必須だからな」


 A級では最大5人、最低4人のバトルメンバーが必要になる。現在紅蓮の翼はB級だが、実力的にA級に上がる日も遠くない。早急にもう1人、4人目のメンバーを見つける必要がある。ゆえにツバサはメンバー募集を掛け、こうして面接を実施しているのだが――


「シキちゃんクラスの子全然いないじゃん!」

「いるわけねェだろ! あんなんがそう易々といたらそれはそれで困るわ!」

「ワシらはアタッカー・ガードナー・スナイパー。構成としてはガンナーが欲しい所じゃのう。もしくはボマー辺りか」

「スナイパーは全然ありだろ。もう1枚スナイパーが居れば前衛×スナイパーでペア作って、2手に分かれて行動できる」

「射程持ち且つ強ければなんでもいいよ。前衛はマジでもういらないかな」

「ああ。だと思って、アタッカーは書類で弾いた――」


 ゴオォン!!! と外で爆発音が鳴る。


「うおっ!?」

「なんじゃ一体」

「城門辺りだね」


 3人はすぐさま戦闘準備し、外に出る。

 紅蓮の翼が基地としている城、その城門の前に3人は足を運んだ。

 爆撃を受けたかのように抉れた地面。その抉れた地面の中心に立っている人物を見て、3人は目を見開いた。


「すまないな。インターホンが見当たらなかったゆえ、手荒に呼び出させてもらった。ここが紅蓮の翼の面接会場で相違ないな?」


 右手に波動を帯びし者。その名は――


「神堂カムイ……!」


 ツバサが名を呼ぶと、カムイはツバサを指さした。


「喜べ神灰翼。我が、貴様らの最後のピースになってやる」

【読者の皆様へ】

総合評価が1万ポイント突破しました! これも皆様の応援のおかげですm(__)m

これからも本作が躍進していくことを切に願います!

あと地味な変更点ですが、レイのクラスの学級委員長の名前を鈴木→竹葉に変更しました。特に意味はありません。

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ツギクルバナー スピンオフ『シスター・イズ・バーサーカー』もよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
つまり「ツバサちゃん礼賛タウン」…… ラビちゃんは確実に呆れるなあ(あの子にとっては自意識過剰扱いだし) シキちゃんレベルがいない……ちょっと横見てみればわかるやろ() その人らツバサを崇めてはいな…
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