第116話 ウィング型スナイパー
エーギル海戦の翌日から僕はレベル上げに専念した。
ネスさんに教えてもらったオケアノス内のダンジョンを周り、機世獣を片っ端から撃破。レベルは上限の100に到達。上限解放するには高難易度の惑星に行く必要があるため、一旦ここでストップする。
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PN:シキ
LV:100
ROLE:スナイパー
TIP:5102200
装甲:20×1.5(30)
スラスター出力:40×3.5(140)
スラスター容量:80×4.5(360)
精密性:80×3.25(260)
レーダー:100×3.5(350)
ステルス性:60×2(120)
EN容量:60×3.6(216)
武装
スロット1:BeanStalk V3(スナイパーライフル)
スロット2:M1911 G-AGE (ハンドガン)
スロット3:緋威(特殊外套)
スロット4:SCH-100+FullCustom (サーベル)
スロット5:PT-8(シールドピース)
スロット6:PBE-1(バレットピース)
スロット7:ARR-21(アサルトライフル)
スロット8:ARR-28(アサルトライフル)
拡張パーツ
スロット1&2:強化レーダー
スロット3:精密レーダー
スロット4:null
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スタークも遂にV3へ進化。射程は3.3km→5.2kmに伸びた。威力も弾速も比例して伸びている。
それと、レベル100に到達したことで拡張パーツのスロットが1個増えた。拡張パーツの枠が増えるとは予想外だ。何を入れるか迷う……。
(精密レーダーを抜いて、ジャミング装甲を入れるかな)
ジャミング装甲を入れれば200m以上離れた敵機のレーダーに映ることが無くなる。かなり大きなアドバンテージ……だけど、精密レーダーは壁抜き狙撃に必須。やっぱりここは、
「ウェポンプラスかな……」
ウェポンプラスは武装枠を2スロット増やす。これを入れて、増えた2枠で僕は――アレに手を出したい。
「これまでの戦いで僕に欠けていたもの……それは、機動力」
ウィングを入れよう。
ウィングは装備枠を2枠使うけど、その分アドバンテージは大きい。スラスター出力と容量がなんと2倍になる。使用中はステルス性が0になるとか、色々と欠点もあるけど……やっぱり向かい合っての戦闘ではスラスターが命だ。スラスターを強化したい。今回の作戦ではどうせ隠密行動なんて無理だしね(宇宙戦艦で突撃するんだし……)。
ちなみに、いま僕がいるのはイヴさんの家だ。僕の家は絶賛改造中のため、ここを拠点に使わせてもらっている。
(ウィングについて詳しく知りたいなぁ。チャチャさんとイヴさんは忙しいし……僕の知る限りでウィング使いは……)
僕はフレンドリストを開き、ある人にフレンド通信を掛ける。
『お前から通信を受けるのは初めてだな。シキ』
「く、クレナイさん。すみません、突然お電話をおかけして……!」
クレナイさんは紅蓮の翼でアタッカーをやっている人だ。
『構わないさ。ちょうど暇してたとこだしな。どうしたよ?』
「ウィングを使ってみたくてですね、ウィング型アタッカーのクレナイさんに話を聞きたいなぁ~っと……無理ならいいんですよ! 全然、断ってくれて大丈夫です! むしろ断って――」
『ウィング型スナイパーを目指すのか! 面白いな。スペース・ステーションに来いよ。実物見ながら解説してやる』
「あ、はい。行きます」
というわけで、僕は1度オケアノスを脱出し、スペース・ステーションでクレナイさんと合流した。そのままウェポンショップに直行する。
「ウィングはな、物凄く奥が深い」
クレナイさんは楽しそうに語る。
「まずウィングは大まかに『実翼型』と『光翼型』に分かれる。実翼型はオレが使っていたような機械・実体の翼だな。光翼型はエネルギーで翼を構築するタイプだ」
うはっ! どっちもそそる……。
光の翼は主人公って感じがしていいけど、実体の翼も迫力があって好きだ。シンプルなデザインも凝ったデザインもどっちも良さがある。
「あとは『可変翼型』もあるな。最初は実体の翼だけど、その翼をバレットピースみたいに飛ばせるんだ。実翼が無い間は光翼になるタイプ……だけど滅多にないな。あとこれも希少だが『ブースター型』ってのもあって、コイツはもはや翼と呼べるもんじゃないんだが……」
クレナイさんはそこで言葉を止め、頭を掻いた。
「すまん。オレだけが喋っちまったな。ついはしゃいで……」
「く、クレナイさん!」
「な、なんだよ」
「実翼と光翼、それぞれの利点と欠点について、教えてください!」
ウィングユニットの話……面白い! ロボットオタクの血が騒ぐ!
「ははっ! いいよ。何時間だろうが語ってやるぜ」
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