表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

IN THE WELL ~井戸の中~

作者: 安永祐二


【日本国憲法】

13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。




奈落の底、薄暗い光が底に届かず、湿った壁面からは冷たさが伝わってくる。静寂が支配し、深い孤独感が漂う。


暗闇が心を包み込み、絶望の気持ちが広がる場所である。



***



学生の頃からか、いつも奈落の底に居るような感覚があった。


どうやって這い上がればいいのか、検討も付かない。


就職してからはその感覚が余計に顕著となった。


頭の中がぐちゃぐちゃになり、脳が煮えたぎり、どうしようもない感覚に襲われた。


安寧の地はないのか。


いつもそう思っていた。



最近、若い頃に観ていた洋画ドラマの映画俳優の方がお亡くなりになった。


元々、私にとっては遠い国の画面の中の方なので、実感も湧かないが、私よりは若かった。


私もいつか暗い奈落の底に堕ちることになるであろう。


しかし、その時、その瞬間まで生きてやる。


そして、人生とやらを楽しんでやる。



井の中のかわず、大海を知らず。


大海をどうしても知りたいとは思わないが、それでも、何かしらの生きたあかしを遺したい。


しかし、生まれてから死んでいく。ただそれだけのこと。


一瞬の瞬きにも満たないほんの僅かな時間


梅雨の最中さなか、そんな事を思った連休最終日であった。





挿絵(By みてみん)





尊敬する手塚治虫先生がお亡くなりになったのが60歳であるが、果たして私はそこまで生きられるかな。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ