598話 るるさん――るるちゃんとおふろ
【みんなハルちゃんが大好きだから、るるちゃんは安心してね】
【白い家「合衆国は上院下院揃って宣言します」】
【赤煉瓦「大和国も賛同します」】
【国際連盟「全加入国の満場一致でサムズアップを可決しました たった今」】
【始原も古参の立場を明確に主張します】
【るる様が大人気で絶壁教徒は感激しています】
【草】
【草】
【始原!?】
【草】
【絶壁教徒……生きていたのか……!】
【ええ……ずっと……】
【草】
【えみ「私も、そう思います ハルさんは、どんな姿でもハルさんです」】
【えみちゃん……】
【顔は見えないけどわかる えみちゃんはきっと、本気で……】
【ちほ「……ハルさんは、これ以上なくのんびり屋さんで、マイペースで でも――人として どのような存在だったとしても、とても、尊敬する存在です」】
【慎みながら、始原代表「会長」より申し上げ奉り候 ――世界は、御身の救いたもう現身 御身の御心のままに、成されますよう】
【「マザー、あるいはマダム」さ ――なぁ、女神よ あんたはどんな衝動で、人を助けるのかい? あのときの呑気さは、どこへ行ったんだい?】
【「社長」だよ 僕にはよく分からないけど――商売の基本は、本質はただひとつなんだ 「君が、今いちばんしたいことをしよう」――そうだろう? 絶望の世界を救ってくれた、女神様】
【「部長」より ――私はあなたのことを、「人」として尊敬しています それだけです ……ああ、あと あなたが帰ってきて住んでくれないと、何百人もの人員が待ちぼうけを食らう、とだけ とりあえず早急に帰ってきて奉納されたお酒と食べものをなんとかして欲しいと……】
【「首席」だよ この世界を、まだ宇宙へも飛び出していないこの世界を――ダンジョンを制したらまず間違いなく飛躍させて、やがては宇宙文明へと進ませてくれ「た」女神様へ 退屈だった僕たちは――君に、救われたんだ】
【「天才少女」よ 同じく、同じ地球の中で醜い争いを繰り返してた人間に、「外」を教えてくれたのは、あなた 新しい希望――「chear」――いえ、形なんて関係ないの、とにかく未知を教えてくれた、それだけ ……待っているわ】
【「双子の姉」だ ああ、女神様 あたしたちは大きくなって真実を知った だけど、だからこそ余計に心酔してるんだ ――また、ひと狩り行こうぜ? あと、あたしたちの故郷で歓迎の盃を交わさないか?】
【ふ、「双子の弟」……です ぼくたち、ずっと待ってます あのときの恩返しをできる日を、ずっとずっと、お爺さんたちと夢見て ……あ、その 僕たちは「あること」で深く話し合えると……あ、待って姉さん、関節技は】
【「女王」です こうして語りかけるのは、11年ぶりです ……滅びたと思っていた故郷は貴方の手で救われ、導かれた先の世界で、私が救われました そして、故郷とも――父母とも ……貴方のために成長した姿を見てもらわずにお別れは……嫌、ですよ?】
【……「王女」です たった今、ないないから戻ってきました ――ハル様の匂いは、魂の匂い とても純粋で、とても傷つきやすくて――とても、優しい だからこそ、私たちは、大好きなんです あなたの存在そのものが、私たちが――大好きなんです】
【「オブザーバー」の元・上院議員の義娘、現・大統領の娘です 復興した西海岸へ……ゾンビとシャークから救われた町を、見に来てください あなたに何度も救われた世界へ――いつか、もう1人の私や家族と一緒に】
【「クレセント」――いえ】
【三日月えみ「私は、私たちは、貴方の秘密を最初から知っています でも、いえ、だからこそ、ずっと離れませんでした 離れたく、ありませんでした ――恋を、しました ええ、どのような意味合いでも」】
【深谷るる「………………………………」】
【るる「ハルちゃん」】
【るる「お願い」】
【るる「小さい私のこと――お願い」】
◇
「――ねぇ、聞いて良い?」
「うん」
もっしゃもっしゃもっしゃもっしゃ。
3回目のシャンプーだからか、ただでさえふわっふわなるるさんの髪の毛があわっあわになっている。
「……かみさま?に言ったら、お母さんに怒られるかもだけど……」
「怒らないと思うよ。…………あ、僕のこと? 僕なら怒らないよ」
シャンプー。
お風呂。
きちゃない袋さんから取り出した、プレハブのシャワーブース。
……や、しょうがないじゃん、るるさん、お風呂に入りたいかって聞いたら入りたいって言うんだから。
でも1人で入るのはやだって言うんだから。
【♥】
るるさんの髪の毛にうずもれながら――たまに僕の指でもみくちゃにされながら喜んでるノーネームさん。
……もちろんノーネームさんも僕も、小さなるるさんもすっぱだかだ。
だけどさすがにこの状況、さらには病人、そもそもとして子供――たとえ僕が成人男性の体だったとしても、困ることはあっても頼まれたらきっとおなじことをしただろうし、そこまで罪悪感とかはない。
そうだ、るるさんにお風呂に突撃されたこともあるんだし、へっちゃらだ。
あのときのるるさんとは違って完全に子供だし……最近はいろんな子たちとおふろ入ってたから結構慣れたんだ。
「わしゃわしゃ終わるまで待ってね」
「うん」
【うう……】
【つらい】
【見えない】
【俺たちにはもう何も見えない】
【俺たちに未来は存在しない】
【草】
【草】
【お前ら……】
【だってぇ……】
【あの さっきまでの感動は】
【ハルちゃんがお風呂を提案した時点で消し飛んだよ】
【草】
【でも嬉しい】
【分かる】
【ハルちゃんとるるちゃんと、あとノーネームちゃんが普通にお風呂に入って洗いっここここここここ】
【怒】
【草】
【あーあ】
【ハルちゃんの配信にシリアスは似合わないからね】
【シリアスさん「ないないされた」】
【かわいそうに……】
【草】
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定期のないない(治療)のため、次回の投稿は次週の金曜日です。
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