596話 【朗報・えみちゃん、ぼっこぼこ】
【えみちゃん……】
【……返事がない……】
【ってことは、本当に……?】
【でも、ハルちゃんにセクハラしてくしまさぁんに叱られたって……】
【あっ】
【草】
【草】
【あーあ】
【で、でも、ほら、ハルちゃんならへっちゃらな部分あるから……】
【えみちゃんが、たとえ真性のロリコンだとして、だ そんな動機でも、たくさんの子供を――自分の稼ぎ、ほとんど全部をぶっぱして支えている お前たちは、どう思う?】
【そんなの】
【決まってるだろ】
【ロリコンの鏡だよ】
【ロリコンの希望だよ】
【ロリコンには変わらないのか……】
【違うとでも?】
【そうだけど……】
【草】
【お前……お前!!】
【ああ、ロリコンの在るべき姿だよ 身寄りのない、何があっても全ての大人で保護して笑顔でいさせるべき存在を、まだ高校生の身分で全力支援しているんだ 子供への、愛 それ以外に、何がある?】
【確かにな】
【そこに自分の欲があっても良いよな】
【「しない善行より、する偽善」って言うもんな】
【思えば、ハルちゃんへセクハラこそすれども、直接手を出したとは……】
【少なくともハルちゃんとかるるちゃんとか、ラスボスくしまさぁんからは報告なかったよな】
【草】
【ラスボスで草】
【ああ、我らが女神くしまさぁんが接近を許しているんだ 本当のところは、きっと……】
【見境のない、それこそ「ヘンタイさん」だったら、許すはずがないもんな】
【逃げ足の速いハルちゃんだって、きっと逃げるもんな】
【あ、すごい説得力だわそれ】
【草】
【まさか、えみちゃんこそが聖母……?】
【それが私情込みでも?】
【私情が入ってるからこそ、応援できるんだろ? 絶対子供は守るって言う意思は確固としている】
【それな】
【そしてちょっと行きすぎたら、くしまさぁんに抑えられるんだ】
【るるちゃんとハルちゃんからは冷めた目で見られて、それでも楽しそうで】
【そんないろいろも、全部が全部……】
【ああ……ああ……!】
【尊い……】
【九島ちほ「まずは、るるさんは――深谷るるさんは、私たちのそばで無事に生きています 推定11年前の頃はともかく、現在の今は だから、心配しないでください あなたたちのその気持ちだけでも、るるさんは嬉しいはずです」】
【くしまさぁん……】
【泣いた】
【泣くしかない】
【女神……】
【ああ……】
【九島ちほ「なお、この人のロリータコンプレックス、並びに幼い女性への偏愛は本物です 少なくとも同性愛は許容されるべきですが、最低でも16、可能なら18歳に達して判断力を獲得する前までの少女への劣情は自身の中で処理すべき衝動です それを公に、さらには当人にぶつけようとするのは人として失格です」】
【三日月えみ「私もまだ未成年ですよ!?」】
【九島ちほ「世界ダンジョン法が施行された世界では、たとえ高校生でもあなたは紛れもなく成人女性です 分かっていますよね?」】
【三日月えみ「ぐぅ」】
【九島ちほ「みなさんも、年齢と性別、人種……今は種族もですね それを問わず、お互いが好き合っての恋愛は素晴らしいことだと思います でも法治国家の中では法律は守りましょうね 好き合っているならば、相手が成人するまで見守ることもできるはずです でないとこの人みたいになります」】
【草】
【草】
【はーい】
【はーい】
【三日月えみ「 」】
【えみちゃん……】
【えみちゃん、お前……】
【えみちゃんはおしまい!】
【ぼっこぼこで草】
【おもしれー女えみちゃん】
【※真性のロリコンです】
【つまりは俺たちの仲間だな?】
【感動した】
【えみちゃん……一生推しだからね……】
【草】
【分かる】
【えぇ……】
【なんだかんだ、くしまさぁんも好きなんだね、えみちゃんのこと】
【じゃなきゃ、こんなに相手しないもんな】
【ああ……ああ……!】
【泣いた】
【もう涙ずびずびなんだけど? 目の前のるるハルと合わせて】
【分かる】
【涙枯れちゃったはずなのに止まらん】
【みんなも水分補給しようね 目の前の3人と一緒に】
【そうだよ、ノーネームちゃんもお水飲もうね】
【みんな仲良しさんだよ】
【でも、そのるるちゃん(仮)にごはんあげてる、ハルちゃんはいつも無茶ばっかりして……】
【やめて】
【急に現実に戻さないで】
【くしまさぁんが現実逃避させてくれてたでしょ!! なんでそんなこというの!!】
【現実は、見なきゃな】
【そうだよ】
【俺たちのハルちゃんが、見てるんだぞ】
【そうだな、ごめん】
【いいよ】
【優しい世界】
【そうだよ】
【ハルちゃんが来てくれたから、この世界は優しいんだよ】
【だよな】
【ああ】
【人が大好きすぎて11年前の戦いからずっと人間を陰から助けてきた女神様だもんな】
【忘れちゃってる?としても、ノーネームちゃんと一緒に……ずっとな】
「おうえん」「したの【☆☆☆☆☆】→【★★★★★】」「ぶくま」「おねがい」




