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590話 そろそろ帰ろう

【白い家と赤煉瓦が既に50億近く投げ合ってるぅー……】


【おい赤煉瓦! 白い家に予算規模で負けてるんだから無理するな!】

【そうだぞ、どうあがいても体力で勝ち目ないんだぞ!】

【ケタあげてまで乱舞させるのやめーや】

【白い家も張り合うなよ草】


【俺たちの血税が飛んでいく……】

【でも……】

【なぜか……】

【嬉しい……】

【分かる】


【草】

【ひぇぇ】

【なぁにこれぇ……】


【億単位のお金が飛び交うのがハルちゃんの配信か……】

【他にも高額なお金だけが投げられるコメントが】

【こわいよー】

【お金ってこわいね】


【配信主が本物の女神様だからね……】

【ああ、ガチで11年前を救ってくれた神様だからな】

【感謝の喜捨としても崇拝の投げ銭としても金額が低すぎることはないんだろうなぁ……】


【そらまあ、場所によってはガチで国家規模の救出劇だし……】

【情報統制とか言ってたし、11年くらい今までずっと投げるの我慢してたやつらが解放されたとしたら……】

【ひぇっ】

【一般的な小市民の貯蓄っぽいリアルな数字もこわいよー】


【ああ、だから最初のころ、投げ銭返そうとまで……こうなったらキリが無いから……】


【え?】

【あっ……】

【いやいや……いやいや】

【えぇ……】

【ハルちゃん、なんにも考えずにお酒飲んでるよ? 大丈夫だよね……?】


【それは絶対……ない……はず……?】

【ないといいね……】

【ハルちゃんだからなぁ】

【ハルちゃんが知らないってのも忘れてるだけかもだし】

【数千歳の女神様だからね、細かいことはすぐ忘れちゃうんだ】

【こじつけでもこわいよー】


【ハルちゃん……知らないフリして、どこからどこまで知ってたのぉ……?】

【ハルちゃん自身は知らなくても、ノーネームちゃんはね……】

【ハルちゃんはなんか忘れてるっぽい?んだったか】


【発言的にはアルちゃんもか】

【アルちゃん……どこ……?】

【大丈夫だろ】


【そうだぞ、ノーネームちゃんだってお人形さんになってもへっちゃらだし、なんならGの自爆魔法に巻き込まれて1回消えちゃっても復活できたんだ、ノーネームちゃんよりもしたり顔で好き勝手してたあのロリ女神様なら大丈夫に決まってる  なんかこう、好きなもので復活できるとかあるんだろ、なにしろ女神様だし】


【!!】

【そうだったわ】

【安心したわ  ちょっとお酒奉納してくる】

【そうか酒か!!】

【高級酒を捧げよ!】

【草】


【そうだな、ひと息ついたし行ってくるか……】

【あのアルちゃんもお酒好きだろうし、とりあえず良い酒でも捧げよう】





「……随伴艦は随分と削られてしまいましたが、主力は健在。加えてハル様のお力でドックに入るまでは沈まないと……何より、沈んだ船と共に兵たちも救われているとか……改めての感謝を」


「や、僕がもうちょっと気をつけてたらな場面も多かったので。いろいろ雑になっちゃいましたし」


お日さまは、いつの間にかに傾き始めている。

そんな、巨大な町の沿岸近く――でっかい石ころがそびえている湾。


「今後はもう、ティラノさんみたいな規格外のは……出ませんよね?」



【yes】



「出ないみたいなので、僕たちが居なくてもなんとかなりますね。少なくとも11年くらいは」

「……アレが……当面は出現しないと伝えてくださるだけで、どれほどの……!」


なぜか腕で目元を覆い、涙声になっているおじいさん。


【感動した】

【泣いた】

【そら泣くわこんなもん】

【11年前の絶望の時期に、こんなにはっきりと上位存在から教えられたらなぁ】


【希望の光すぎるよなぁ】

【神の言葉としか思えないよな】

【マジで女神様なんだよなぁ】

【ハルちゃんの軽い感じから、今後何があってもこれほどにはならないって安心感が】


「………………………………」


僕は、町を見下ろす。


――あちこちから煙も上がってるし、クラクションの音も風に乗って聞こえてくる。


けども――あ、索敵スキル回復してるんだ――半径10キロの範囲にモンスターさんたちの群れはないし、空母から発艦した飛行機たちがぶんぶんと飛び回って状況を確認している。


……うん。


「もう、大丈夫ですね。この世界の、この時代は――僕が居なくても、もう大丈夫。人間さんだけで、なんとかやれる。助け合えたなら、きっと大丈夫」


【ハルちゃん……】

【優しいよな】

【優しすぎるんだよ】

【この声が、あんまりにも優しすぎて泣いちゃった】

【わかる】


僕は――――あ。


――たぶん僕たちのことは、見えていないんだろう。


けども、キャシーさんたちが――遙か遠くで、精いっぱいに手を振っている。


「………………………………」


ふりふり。


ちょっとだけ嬉しいコミュニケーション。


僕もそのお返しをして。


「じゃ、僕たちは帰ります」



【帰投】



――ばさっ。


僕は、羽を広げ――ふわりと舞い上がる。


「ハル様――御身は、何処へ」


「僕の家へ、です。待ってる子が――人が、居るんです」


【るる「ハルちゃん……!」】


【るるちゃん……】

【良かったね、るるちゃん】

【るるちゃんたちと住んでたお家、ちゃんと帰るべきお家だって】


るるさんは、きっと最初怒ってくる。

けどすぐに抱きついてきて……心配させた分、泣かせちゃうんだ。


えみさんだって――もう何ヶ月も会ってないから、さすがにセクハラは……や、禁欲のせいで大惨事になってる可能性もあるし、何なら刑務所でご対面な可能性もあるけども。


九島さんは……穏やかに笑いながら、ちょっと泣いちゃうかも。

あの子、いい子だから。


リリさんはさっき会ったばっかだし、なんか気まずいけどまた会えるに越したことはないんだ。


ハルちゃんの小説、発売中です!


TSロリ女神ハルちゃん、女装ユニコーンサキュバスユズくん、女装悪役令嬢ジュリオンくんの3作同時投稿中です。


ついでにイラストや動画も週にいくつか上げています。

ぜひ見に来てください。



「おうえん」「したの【☆☆☆☆☆】→【★★★★★】」「ぶくま」「おねがい」

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― 新着の感想 ―
投獄ってwww
えみちゃんが投獄されてるかもは草 いやー……どうだろう
帰るハルちゃんが待ってる子がいるって言うのてぇてぇ! と、思ったらえみさんへの認識よwwwww 当人の言動の積み重ねとはいえ刑務所でご対面の可能性を考えられてるよwwww
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