565話 イスさんにびびるパイロットさんたち
【朗報・ノーネームちゃん直々にハルちゃんたち愛でる許可出た】
【速報・ガチの神様が普通に俺たちの相手してくれる】
【結構甘くなったよなぁノーネームちゃん判定も】
【カジュアル過ぎて素敵】
【分かる】
【そうだよなぁ、普通ならマジモンの女神様のえっちなイラストとか描きまくったり鑑賞したりしたら、まず間違いなく天罰とか地獄行きだもんなぁ】
【あっ……】
【草】
【そういやハルちゃんが補足されてからその手のイラストもすごい数に】
【さすがにノーネームちゃんは居ないけど】
【そら描こうとしたらないないされるだろうし】
【ま、まあ、神様たくさん居る系統のとこだとそういう傾向あるから……】
【なんなら古代の芸術とかえっっなそれとかも神々が題材だからね】
【俺らだけが特別じゃないんだな】
【え、でも、ハルちゃんとかノーネームちゃんのことかわいいって言ったりしても、今とか……ないないしてこない……?】
【ていうか、ノーネームちゃんが目覚める前に描かれたイラストとかその後のイラストとかも……全員が全員ないないされてはいない……?】
【確かに】
【普通にセンシティブなハルちゃんもSNSに……】
【ノーネームちゃん?】
【……】
【節度】
【はーい】
【はーい】
【草】
【やさしい】
【ああ、趣味の範囲は許可してくれるのね】
【趣味なセンシティブってなんだよ草】
【これたぶん飛び抜けて緩いぞ……?】
【そうだぞ、さすがに他の神様とかに適用できない】
【そらそうよ……】
【ノーネームちゃん自身が最初はAIっぽく掲示板とかコメント欄学習してくれてたおかげで、神罰の判定基準が動画のBANとかSNSのBANとかそんなんなのかな】
【草】
【草】
【えぇ……】
【ゆるゆるで草】
【この会話……合衆国さんの方のパイロットが見たらどうなるんだろうね……】
【卒倒するんじゃない? あんまりにも不敬すぎて】
【宗教観ががっばがばだからね、うちんとこ……】
「お船とかって最高速度とかは機密らしいですし、ちょっとがんばったんでしょうか」
「ふんす」
「……あ、それなんだけどな」
「……何と言いますか、その」
「?」
なんだか困った感じの2人が、顔を見合わせている。
やっぱり仲が良いんだね。
「……なぜか、ホノルルに出現したモンスターどもを倒し尽くしたら……」
「船の全出力、砲弾の破壊力、何もかもが向上してまして……」
「燃料も、明らかに消費量が少なくなっており……」
「あと、乗員たちも皆、なぜか寝なくても平気で……」
「甲板からぶん投げた木片が、何キロも先のモンスターへ命中したり……」
「なんなんだよ……あいつらこぇぇよ……人の形したバケモンかよ……」
頭を抱えてるお兄さんたち。
戦闘機の窓?から体出してそれするって、器用だね。
しかも2人同時にさ。
【草】
【草】
【こわいよー】
【それは怖すぎる】
「実際、こうして俺たちも……」
「不意の突風、怪物からの攻撃……キャノピー、風防を開けて立ち上がるなんて、常識で考えたら絶対しないはずなのに、なぜか私たち、そろって『大丈夫』だと、根拠のない自信があってできていて……怖いんです……」
【草】
【確かに】
【体幹すげぇって思ってたらそんな理由で草】
【未知の上位存在との交渉だったとしても普通無理だよな、空中でフルオープンで立つとか】
【モンスターを倒していろいろできるように……え、てことはまさか……】
「あ、それはレベルが上がったんですね。ほら、ゲームとかでよくあるじゃないですか、モンスター倒すとレベルアップして強くなるとか」
「れべるあっぷ」
「……ゲームみたいにか?」
「そうですね。RPGとかみたいに」
ぽかんとおめめとお口を前回にしたお兄さんたちが聞いてくる。
「……ゲーム?」
「ゲームですね」
「……船も?」
「船もじゃないです? あるいは操縦してる人のお船のスキルとか。よく知りませんけど。飛行機とかも……あ、そうだ」
武器自身がレベルアップするなんて聞いたことないけども、戦艦レベルに大きかったらそういうのも――あ。
そうじゃん、居たじゃん。
僕の足元に、レベルアップ?とか進化?した存在が。
僕は、ぽんぽんとイスさんの流線形になってる機体を示す。
「実はですね、このイスさんなんですけど」
「イス……?」
イスさんだよ?
「イスでございます」
「うわぁ機体がしゃべった!? AIか!?」
「やべ、落ち――ない……」
「ないない」
【草】
【そらびびるわな】
【謎の戦闘機からバリトンボイスが聞こえてきたらねぇ……】
「この子、前はもっと別の形してましたし、しゃべれませんでしたしもっと航続距離も短かったんです。それが……こう、進化した感じで。僕とかいろんな子とかがこの子に乗って、敵をたくさん狩っていたので」
「かり」
「いわゆる『パワーレベリング』ですね」
「うわぁよく見たら黒い方の神様えらいことになってんぞ!?」
「ないない」
「堕天使の腕と脚が――いえ、天使の……あんの悪魔の手先どもめが……!」
「ないない」
「あ、大丈夫です。ノーネームちゃん、時間が経ったら生えるそうです」
「はえる」
「腕と脚が生えるぅ!?」
「……おお、神よ……!」
「むふん」
【草】
【草】
【なぁにこれぇ……】
【もうめっちゃめちゃで草】
【ハルちゃんによる情報の暴力!】
【完全に収拾がつかなくなってて草】
【かわいそう】
【かわいそう】
【俺たちが1年半掛けて摂取した情報量を、たったの数分でだもんな……】
【そんなにかけて慣らしてくれたんだもんな……ふぅぅぅぅ】
【草】
【えぇ……】
【なんで興奮したんだこいつ……】
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