549話 イスさん第2形態
【速報・女神たち、酒盛り始めてる】
【てか普通についてけてるリリちゃんが図太すぎて草】
【空中戦の最中に、普通の女の子なのにお酒の相手って】
【タイムトラベル系謎ヒロインだからね……】
【ああ、これだけキャラ濃くないと役割に負けるわな】
【あー】
【他の子たちも濃いからね……】
【「ふたりはるるハル」から揺るぎない、元不幸体質元気っ子・現ノーネームちゃん保持者絶壁闇堕ちヤンヤンるるちゃん】
【今日も絶壁教は絶好調です】
【元面倒見が良いお姉ちゃんでみんなのママな苦労人ポジ・現ロリコンこじらせ不敬おっぱいだけが取り柄になってるるちゃんとくしまさぁんに見捨てられかけてるえみちゃん】
【なお「おもしれー女」枠になったことで謎の人気沸騰中】
【精神性だけで女神になった、ハルちゃんが絶対に逆らえない存在くしまさぁん】
【くしまさぁん……!】
【実はクール系美女、でも中身は残念ショタコンでなぜかノーネームちゃんのお気に入り枠姉御】
【姉御ォ!】
【元クンカー幼女・現ムカ着火ファイヤー女王ビビお姉ちゃん】
【クンカー……もう治らないのでは……?】
【あとはどう見てもくノ一姉妹なオラオラ系姉に有識者による骨格検証以外では妹にしか見えない黒髪姉弟】
【あいつらもさりげなくタイムトラベル系っぽいセリフ言ってたんだよなぁ……】
【ショタよ!】
【んで言わずもがな、現大統領の娘】
【中高の写真とか合衆国で拡散されてるっぽいけど、確かにキャシーちゃんそのものなんだよなぁ】
【とりあえずでハルちゃん周りの女の子たちでした】
【お疲れ】
【助かる】
【あの、アレクくんは】
【あれはもう女の子で確かに】
【確かに】
【ふぅ……】
【草】
【草】
【怒濤の連投で草】
【この配信ってたまに変なの湧くよな】
【いつものでは……?】
【最近だと、とうとうイスさんまでデビューしたし……】
【草】
【無機物までがコメントする配信とか斬新すぎて草】
【改めて濃すぎるメンツで草】
【草】
【み、みんなかわいいから……】
【かわいいだけじゃ埋もれるからね】
【でもさ……これ、モンスターの目の前をうろちょろしながら酒盛りって 挑発してるしかない説】
【ほ、他のとこに被害出ないようにしてるだけだから……】
「GURUUUU……!」
「………………………………」
わざと目の前とか耳元とかひゅんひゅんひゅんひゅん飛んでるから、明らかに怒ってる恐竜さん。
そういや、強いモンスターさんたちとか魔王さんたちとか、感情豊かだったもんね。
「……君たちが、人さえ襲わないんなら一緒に暮らせるのに」
ちなみに恐竜さんは何度話しかけても返事はなし。
本能だけで動いてる、本当に恐竜さん並みの知性しかないのかもしれないけど……残念だな。
「襲ってくるから追い払わなきゃいけないんだ。そうじゃなきゃ、ときどき挨拶する程度の仲で付き合えるかもしれないのに」
「ハル様……♥」
「しゅきぃ……♥」
『my love…♥』
【ハルちゃん……】
【優しい】
【魔王Gレベルの存在にこんなこと言えるとか】
【やはり女神だな】
【優しすぎるよ、ハルちゃん】
【あの、ガチ恋勢が3人に増えてるんですけど】
【今さらでは……?】
【むしろ子供たちがリリちゃんオンリーになった分、減ってるまであるよね】
【だよなぁ】
【草】
【ハルちゃんも慣れすぎて気にしてないし……】
【おもしれー女神様】
――しゅんっ。
「あ、また戦闘機の人たち。おーい」
さっきからときどきすれ違うのは、もっと内陸に居たときも見た感じの飛行機。
「イスさん、前はあんな感じにかっこ良く――――――」
『mode』
『change』
がきん、がきんっ。
「……わ、かっこいいですね」
「恐縮です、マイレディー」
「わ、しゃべった」
「お望みのままに」
「ままに」
「……先ほどの戦闘機と比べては如何で?」
「そうですね、こっちの方がSFチックで好きですよ」
「有り難き幸せ!!!」
「あ、これ、ちゃんと座るところができて便利ですね! くぴくぴ」
「くぴ」
【ふぁっ!?】
【速報・イス様、超進化】
【あ、これ、あのときの】
【ブラックホールからなんとか抜け出したときの!?】
【なぁにこれぇ……】
【イス様はハルちゃんのガチ恋勢だからね 他の戦闘機見てかっこいい言われたら焼きもち焼くよね】
【焼きもちで進化したの、この無機物!?】
【草】
【草】
【愛……それは全ての源……】
【草】
【完全に忘れられてる感じの怪獣のことも忘れないであげてください】
【あっ】
【草】
――きぃぃぃぃぃんっ。
大気中の魔力が、ティラノさんの口の中に吸い込まれていく。
これは――
「――イスさん!」
「お掴まりくださいませ」
「きゃー――ワインが! まだ残ってましたのに!」
「ないない……」
――びぃーっ。
明らかに膨れ上がった魔力――これ、たぶん最初のやつの数倍の威力――が、とうとうに発射された。
ぐるんと回る天地。
くるりと跳ねる赤ワイン。
飛んでっちゃうワイングラス。
――びりびり。
イスさんの機動力でちゃんと回避できたはずなのに、それでも体じゅうを揺さぶるような衝撃。
魔力の塊。
さっきのビームの射出口付近だもんね。
「直撃しなくても、けっこう……来ますね」
「だいじょぶ」
「あ゛ー!! 私の髪の毛がー!!」
「ないない」
あ、振り返ったらリリさんの髪の毛、先っぽがちょっと燃えてる。
「あーあ」
「うぅ……髪の毛が……昨日ケアしたばかりですのに……」
「ないない……」
【あっ】
【草】
【危機感ないのに危機的状況で草】
【リリちゃんの綺麗な銀髪が!】
【まぁあんな長けりゃそうなるよ】
【それでもさっきのに比べたらマシだけどなぁ】
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