511話 【女神直々の戦闘指南で信者を増やすハルちゃん】
【いいか、ノーネームちゃんが怒るようなことは言うんじゃないぞ】
【大丈夫だ、そんなやつはもうとっくにないないされている】
【草】
【それはそう】
【軽い気持ちでコメントしたら異世界でないないアウトするなんて……どんな気持ちになるんだろうね?】
【草】
【まぁ女神を怒らせたわけだし】
【あらためてノーネームちゃんに視聴者が恐怖を覚えている】
【うん、分かってはいるんだ……とことん人間を護ってくれてるって……】
【ただね……ちょっとやり方が過激なとこあるから……】
【わりと感情的だからね、ノーネームちゃん……】
【ノーネームちゃんはお淑やかだからね、静かに対処しちゃうんだよ】
【ノーネームちゃんお願い……もうちょっと説明を……】
【ノーネーム様がみてる】
【ノーみてか】
【ガチで見てるんだよなぁ……】
【ノーネーム様を称えよ!】
【ドンドコドンドコ】
【照】
【ノーネームちゃんかわいいいいい】
【かわいいいいいいいいいい】
【よし、預金通帳、家の登記簿、辞職願……ないない準備完了 かわいいいいいいいいいいいいいい】
【えぇ……】
【草】
【だからノーネームちゃんも魔力足りないんだからないないは控えろって言ってんだろ!!!】
【なんだこの人類……】
【ダンジョン配信で慣れすぎたから……】
【ハルちゃんの配信で脳を焼かれたからな……】
【あ、ところでハルちゃんは?】
【ノーネームちゃんの相手で忙しくて忘れてたわ】
【草】
【ノーネームちゃんだめでしょ! ハルちゃんの配信奪っちゃ!】
【!?】
【理不尽】
【草】
【ごめんね】
【だめだ、ノーネームちゃんがノリ良すぎて】
【最近忙しくてあんまこっち来てなかったけど、やっぱかわいいいいいいいいいい】
【草】
【んでハルちゃんは?】
【校舎の2階にとことこ登ってきてるぞ】
【助かる】
【けどなんか人、多くない……?】
【あとみんな、武器とか持ってる……?】
【んでみんながハルちゃんを見てる……】
【で、今話してる相手は】
【あ、弓道部の和弓かこれ】
「……はい、そうです。弓はしっかり左右に引っ張って……最後は左手を握りしめつつ右手の親指を勢いよく弾いてください。……うん、上手。矢がこぼれたときはちゃんと上に上げてからやり直してくださいね。カケは……合わなかったらアーチェリーの方使ってください。まぁ射撃スキルが上がればある程度は痛くなくなるので素手でも大丈夫です」
【えっ】
【もしかして:ハルちゃんが教えてる】
【なにそれすごい】
【ハルちゃん……それ、やっぱお金取れるって……】
【こういうのからはお金取ろうとしないんだよなぁ、ハルちゃん……】
なんでも近くの中高の弓道部とアーチェリー部の人がなんとか持ってきたらしい弓矢があったから、なんとなくで遠距離職の適性がありそうな人たちに声をかけて、簡単だけど撃ち方を教えてみた。
この学校が全部囲まれてるこの状況だもん、弓矢はどこに撃っても当たる。
ほら、昔の合戦とかでもお城からは弓とか射かけてたって言うし。
「? 野球部の人? ……あ、なら、まずはボールを――はい、硬式から。で、なんとなくダメージ通るようになったら軟式でも良いので、屋上からでも――あ、いえ、それよりまず石投げてください。はい、石です。良い感じのを校庭で拾ってきて、どこでも良いのでぶん投げてください。石はいいですよ、石は」
【草】
【やっぱり石が大好きハルちゃん】
【なにしろタダだからね……】
【こんなとこまで貧乏が染みついて……】
【まぁ石の方がダメージは入りやすいか……?】
【ボールだとモンスターにダメージ入る想像はできないな】
【投擲スキルが上がればなんとか……?】
【そういう意味でも石って選択の方が正しそう】
【さすハル】
【さすハル】
そんなことしてたら声をかけてきた、いがぐり頭の学生たち。
彼らに石の良さを説いていたらテニスとかバレーとか、ある程度鍛えられている人たちがこぞって階段を降りていく。
廊下まであふれる人たち――これだけ人が居れば、若い人もそれなりに居る。
そして、暗いながらも昼間に見たようなモンスターが学校を囲んでいるっていうこの状況は、やっぱり精神的にも悪いだろう。
だから、たとえダンジョン適性がなかったとしても、やる気があるうちは――特に遠距離攻撃なら反撃もないし、積極的にさせてみる。
それで疲れて寝てくれたら、それはそれでストレス軽減に役に立つし。
【あ、そういやハルちゃんに貧困幼女疑惑あったけどさ マジ女神だったら、貧乏とかあんま関係ないんじゃ?】
【あっ】
【もしかして:ただハルちゃんが貧乏性なだけ】
【えぇ……】
【ま、まあ、ダンジョン潜りしながらどうにか生活してたんなら……】
【そうそう、お酒とご本でお金かかるし……】
【草】
【あー、人間界に興味で降りて来ちゃったから無一文っていう……】
【あー】
【そらダンジョンに潜るしかないわなぁ】
【確かに】
【でもそこからソロでやってるのにお金がないってのは】
【お酒じゃね?】
【お酒だよね】
【ハルちゃん、味を求めてお高いの呑んでそうだし……】
【草】
【草】
【うん、ハルちゃんだもんな……】
【良かった……ハルちゃんに病弱の両親は居なかったんだね……】
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