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【2巻予約受付中・25/10/20発売】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~  作者: あずももも
7章 最下層、そして「泉」とるるさんと僕

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129/639

129話 TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕が有名配信者とかにになっちゃったけど……

悲報か朗報か分かりませんが、文章が増えたので最終話を分割。

5分ほどで連続投稿です。


こちらは本日2回目の投稿な最終話。

今日の1話目がまだの方は前話からお楽しみください。

【ハルちゃんどアップ】

【まつげながーい】

【そっか、まつげも眉毛も金髪……】

【改めて分かるハルちゃんの美貌】


【けど、なんで画面が上下逆なのよ】

【ハルちゃんだから……?】

【草】

【何でもかんでもハルちゃんのせいにするなよ草】


【ああ、頭の上にあったカメラがひっくり返ってるのか】

【ガチ恋距離(上下反転】

【斬新だな……】

【ああ……】

【ハルちゃんの向きに合わせようとした首が折れた】

【成仏して?】

【草】


「んぅ……」


【あっ(昇天】

【あっ(心停止】

【だから始原のおじいちゃんはなんとかしたげて】

【大丈夫だ、いざとなったら介錯する】

【違う、そうじゃない】

【トドメ刺してて草】


眠い。


僕はくしくしと目を擦る。


「くぁぁぁ……」


ずいぶん寝たなぁ……何時間寝たんだろ。

あ、髪の毛が前に垂れてて邪魔。


【ああああああ】

【ああああああ】

【なんという……なんという……!】

【絶望しました】

【カメラが前向いちゃった……】

【悲しい】

【俺たちは今、とても悲しんでいる】


……………………………………。


「?」


あれ?


僕、寝る前は何やってたんだっけ?

なんか知らない場所にいるんだけど……?


【きょろきょろハルちゃん】

【かわいい】

【髪の毛がばっさばっさしてる】


【画面もばっさばっさおろろろろろ】

【酔った】

【弱すぎない?】

【草】

【良かった、普段通りだ……】

【ああ……】


もぞもぞと起きてみる。


「……あ、そっか」


ぼろぼろになってるローブ。

髪の毛に絡まってる小さな石とか砂。


「くちゅんっ」


【かわいい】

【たすかる】

【大丈夫? 冷えてない?】

【と言うか1ヶ月だろ? どんだけ寝てたんだ、ハルちゃん】

【いや、さすがのハルちゃんでもすやすやで1ヶ月なんて……無理……なのか……?】

【草】


【そこは無理だって言ってあげろよ】

【だってハルちゃんだもん……】

【そうだった、ハルちゃんだった……】

【天使だった】

【ハルちゃんなら何があっても驚かない自信がある】

【ま、まあ、ノーネームちゃんが何とかしてくれたんでしょ、きっと……】


【深谷るる「ハルちゃん!」】

【三日月えみ「無事だったのですね」】


【るるえみ来た!】

【良かったね、るるちゃん】

【1番落ち込んでたんだもんな】

【ハルちゃん無事だよ、るるちゃん!】


目の前に落ちてるスリングショットにリストバンド。


「るるさん。 無事かな」


【深谷るる「ちゃんと帰ってきた! ハルちゃんのおかげで! 私はもう……大丈夫だよ」】


【やさしい】

【やべ、涙が】

【けど、るるちゃんのコメントも……】

【あ、そっか】


【あのときでも電波通じなかったんだもんな……】

【ハルちゃーん、スマホスマホー!】

【無理じゃね?】

【無理かも……】

【そもそも繋がってたとしても、見るっていう発想が……】

【もうだめだ……】

【草】

【早速の絶望で草】


……そうだ、あの子はちゃんと転送されたんだった。


良かった。

とりあえずはなんともなさそうだ。


「で」


ここ……どこ?


見渡してみると、どうやら僕はダンジョンの中でよく見る小部屋にいるらしい。


なんにも特徴のない壁、明るくも暗くもない明かり、扉も無い先に廊下。


その先は……遠くて見えない。

僕が見えないんだから、きっと相当長い通路があるんだろう。


……なんかピント合ってない気がするなぁ。


視力落ちた?


【普通のダンジョン……っぽい?】

【さっきの泉とかよりは普通だな】

【モンスターいなくてよかったね】

【さすがにノーネームちゃんがそういうとこに転送してくれたんじゃ?】


【でも、そうするくらいなら地上に送ってくれても良かったのに】

【おい、ノーネームちゃんを怒らせると怖いぞ】

【ああ、まだ返してもらってない奴らとおんなじ目に遭うぞ】

【さりげなくノーネームちゃんに連れ去られた人数が100人超えて、ダンジョン協会でも問題になってて草】

【草じゃないが】


【でも自業自得じゃん?】

【ボッシュートされるって知ってて突撃したバカも多いしな】

【まぁ返してくれるらしいし……】

【なぁ  「返してくれる」と「帰してくれる」……漢字が違うだけでなんか別の状態かもって気が……】

【やめて】

【それ以上聞きたくない】

【怖いの】



【健康】


【元気】


【ダイジ】



【だって】

【草】

【大事だって】

【かわいい】

【良かった……でもなるべく早く帰してあげてね……】

【どんなことされてるのか気になるけど怖いから聞かない】

【多分それが正解だと思うよ】


よかった、ノーネームさんが送ってくれた先にモンスター居なくって。


近くにもモンスターの気配ないし、多分この小部屋は巡回ルートでも寝床でもないんだろうね。


「……?」


スマホをきちゃない袋から取り出してみた僕。


【あ、スマホ】

【ハルちゃんが……スマホを……!?】

【朗報・ハルちゃん、スマホを見る】

【このハルちゃん本物? 偽ハルちゃんじゃない?】

【草】


【偽ハルちゃんとか懐かしすぎて草】

【スマホチェックするだけで褒められるハルちゃん】

【だってめんどくさいって理由で脱走して全然見なかったりするし……】

【ああ、積み上げた負の信頼があるな】


あれ、バッテリー、ぎり1%。


そんなに充電足りなかったっけ?


……で。


その日付は……うん?


「……丸1日寝てた?」


【違う】

【そうじゃない】

【違うのよハルちゃん、1ヶ月なのよ】

【正確には1ヶ月と1日だからな】

【ああうん、1ヶ月間違えちゃうことなんて】

【あるのか?】


【ハルちゃんなら……】

【ああ、ハルちゃんならな……】

【けど良かったな、ぎり電池あったみたいで】

【でももう切れそうだぞ?】

【予備バッテリー持って来てるだろ、500階層RTAだし】

【そっか、えみちゃんとかリリちゃんに返してないから】

【持って来た夜営用の発電機とか、きちゃない袋にそのままだろうし】


よっぽど疲れてたんだろう、なんと丸1日過ぎた朝になってた。

るるさんとお別れしてから1日もぐーすかと……。


「あ、配信」


【コメント見てー……くれない!】

【いや、そもそも一瞬だったけど映った画面、電波がないってあったぞ】

【ああ……】

【この配信もきっと、ノーネームちゃんが中継してるんだろうねぇ……】

【ねえノーネームちゃん、ハルちゃんのスマホに電波ちょーだい♥】



【ムリ】


【不可能】


【×】



【え?】

【イヤ、じゃなくて不可能……?】

【なんでぇ……?】

【ここ、どんだけ深いの……】

【もしかして:地中深く】

【いや、潜りすぎて地球の反対側なのかも】

【いやいや、そんなこと……無いよな?】


頭の上に……いくらクシで梳いても、ヘアアイロンってのをかけてみても、頑固としてそびえ立つくせっ毛。


「これでクセが治らないかなぁ」って、ちょっと前からそこにくくりつけてるカメラを手に取ってみる。


「んー?」


見えない何かで繋がってる、るるさんに言わせると「王女様の王冠だ!」っていう金色のそれの電源は……入ってるっぽい。


【あっ(心停止】

【まーた唐突なガチ恋距離】

【ちょっとハルちゃーん、それやると少なくない視聴者がノックアウトされちゃうのよ】


【なるほど、遠隔でもヘッドショットするのか……】

【繋がってしまったな……】

【ああ……】

【草】

【それはさすがに違くて草】


「おーい」


軽くぺしぺしと叩いてみる。


【はーい!!!】

【はーい!!!!】

【ハルちゃんに叩かれたい】

【幼女にぺしぺし叩かれて……ふぅ……あ、これがノーネームちちちちちちちち】

【何!? ノーネームちゃんが迎えに来てくれるのか!?】

【落ち着け、連れて行かれるぞ】


【深谷るる「見てるよ、ハルちゃん    ずっと  もう離さない  一生見てる」】


【ひぇっ……】

【る、るるちゃん……?】

【う、うん、るるちゃん、「ちゃんと見えてるよ」って言ったんだよね……?】

【そ、そうだな! そういうことにしておこう】


……いやいや、こんなことしても分かるはずないじゃん。


「スマホ……電波」


さっきもそうだったけど、やっぱりここでも電波は立ってない。

じゃあ僕、あっちからは何も受信できないってことか。


「……こっちからは分かりませんけど、僕は無事です」


「配信が繋がってたら良いな」って思いながらぽつぽつと語りかける。


【事態を把握したらしいハルちゃん】

【かしこい】

【まぁ、実年齢は最低でもJKだからな】

【ああ、話し方は子供っぽくても話す内容はちゃんとしてたのって……】


【図書室系金髪女子……】

【図書委員系ぼんやりハルちゃん……】

【文学女子……】

【制服姿、教室の机で1人、本読んでる金髪ハルちゃん……】

【中庭で静かに読書してるハルちゃん……】

【妄想が捗りまくるな!】


「るるさんが無事に戻ってると嬉しいんですけど……戻ってますよね」


【深谷るる「うん」】

【三日月えみ「るるは無事です。 ……いつか、このコメントを見てくれたら」】


【電波さえ復帰すればなー】

【上の階に登っていけばそのうち?】

【じゃあ感動の再会はおあずけだな】

【そうだな、そのうちのイベントだと思っておこう】


ま、あのときノーネームさんに「るるさんのこと守って」って言っといたし、心配は必要ないか。


「えっと、ここは電波通ってないダンジョンのどっかですね。 ……今のところ索敵にも引っかかりませんから……あれ?」


この体になってから敏感に……なんかちょっとえっちな気がするな……じゃなくて、索敵スキルで意識しないと何十メートル先の人の気配まで分かっちゃうようになってたからこその違和感。


「……このフロアどころか、上の階層も下の階層も……どちらも何階層か、モンスターがいない……?」


【え?】

【そんなのある??】

【ノーネームちゃん?】



【安全】



【なるほど】

【ノーネームちゃんもがんばったんだ】


んん……?


それどころかダンジョン内の構造も分からないんだけど。


……………………………………。


「……魔力がすっからかんなんでしょう。 さすがに近くまで来れば分かると思いますから、しばらくここで……あ、あった」


小部屋と言ってもそこそこはある空間。

その壁を見渡すと、上の方にちっちゃなくぼみ。


【え、まさか】

【ちょ】

【ハルちゃん!?】

【ああうん、ハルちゃんの思考パターンなら……】

【ああ……!】


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― 新着の感想 ―
安定のハルちゃんwwwブレねぇなwww るるちゃんこわれちゃった……ハルちゃんは帰ってきたら大変だなぁ
[一言] 【朗報】ハルちゃん1ヶ月ぶりにお目覚め 【悲報】1ヶ月寝たのにもう一回寝るつもり・・・?
[気になる点] タイトルが 僕が有名配信者とかにに ってなってますよー
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