124話 『泉』3
こちらは本日1回目の投稿です。昨日の2話目がまだの方は前話からお楽しみください。
【悲報・ハルちゃんロリっ子じゃなかった疑惑】
【朗報・ハルちゃん金髪お姉さん】
【小さいままでいて】
【早くおっきくなって】
【戻さないで】
【戻して】
【やめて】
【やめないで】
【草】
【視聴者が真っ二つに割れている】
【そらそうよ】
【男ってバカばっか】
【そういう女はどうなんだよ】
【大きくなって明らかに胸があったらショタじゃなくなる】
【ショタ推しが離脱する】
【でもお姉様推しは加入してくる】
【姉御は?】
【連絡取れないくらい動揺してるっぽい】
【草】
【けどほんとなん? ハルちゃんがるるちゃんより……って】
【何かの間違い……であってほしいんだけど】
【幼女じゃないハルちゃんだなんて……】
【三日月えみ「……秘密にしていて申し訳ありません。 事務所内で隠すということになっていました」】
【そういうことだ】
【ハルちゃんの特大の個人情報だったから秘密だったが……】
【ハルちゃんが言っちゃったならしょうがない】
【ノーネームちゃんも隠し通さなかったしな】
【ま、あのワード言ってないしギリセーフ】
【でも隣にいるの、るるちゃんだけど】
【もうおしまいだ】
【ああ……】
【えっ】
【えみちゃんに始原!】
【始原がわらわら出て来てる】
【じゃあ本当なの!? ハルちゃんがマジもんの合法ロリって】
【朗報・ハルちゃん、俺より年上だった】
【悲報・ハルちゃん、ロリじゃなかった】
【ハルちゃんのファンやめます……】
【良いんだな? このハルちゃんの見た目が16歳以上に成長した姿なんだけど】
【まぁ順当に成長してたら間違いなくリリちゃんみたいな美女系だよな】
【いや、えみちゃん方面で良い感じにでかいかもしれん】
【バストサイズについては議論の余地が大いにあるけどな】
【つまり……ファンイラストの中で盛られてる感じだな!】
【センシティブなハルちゃんの……】
【それはそれで……】
【幼女じゃなくてもいっか】
【最初からハルちゃんはハルちゃん。 そう思っていたよ】
【どんなハルちゃんでも俺は応援するよ】
【草】
【現金すぎない?】
【男ってバカばっか】
見るともなく眺める水面。
そこにはるるさんと……女の子になった僕が映ってる。
「このために……このダンジョン、潜ったんだよね」
「まぁ実際はるるさんに取り憑いてたノーネームさんが勝手に呼びつけたんですけどね」
「……もー! こういうときくらい良い雰囲気のままにしてよー!」
「え、だって本当ですし」
「本当だけどさー! そうだけどさー!!」
なんかいきなり怒りだしたるるさんをなだめつつ、片手をリストバンドに置いたままにさせる苦労。
なんか本当、いつもに戻った感じだね。
【イチャイチャしやがって……もっとやれ】
【かわいい】
【乙女なるるちゃん、無関心なハルちゃん】
【ハルちゃんの、この鈍感っぷりが良いんだ……】
【ああ……】
【でもさ、もしハルちゃんがるるちゃんたちと同い年以上だったとしてさ? ……これで最低でもJKなの? これで?】
【何だお前、鈍感系女子はお好みでない?】
【大好物だけど?】
【草】
【ならいいじゃないか】
【これでもっと年上、大学生とか会社員とか想像すると……】
【おっとりぽわぽわ系お姉さん……】
【金髪碧眼ででっかいお姉さん……】
【ふぅ……あ、ノーネームちゃんんんんんんんん】
【俺も諦めない! 金髪碧眼でえみちゃんクラスのボデぃぃぃぃぃぃぃぃ】
【いや、逆に考えるんだ! るるちゃんクラスの貧にゅうううううう】
【ノーネームちゃん! 俺はノーネームちゃんも絶壁だっててててててて】
【いや、ここはその逆にだな、身長だけ伸びて良い感じのモデル体型なスレンダーで ……あれ、ボッシュートされない】
【なるほど、これがノーネームちゃんの描く未来か】
【草】
【また男たちが散っていく……】
女の子になった僕。
その隣に映る、るるさん。
「とにかく戻れるんだよね! なら早く早く!」
「……そうですね」
「こういうのって会話の端っこ無理やり曲解したりするのが定番だから急いでハルちゃん!」
「あ、それは大丈夫だと思います」
1年前、しかも幼女の体になったショックでいろいろ忘れてるから正確じゃないかもだけども。
「ここはそういうのじゃないんです」
「なんで言い切れるの?」
「だって僕、あのときは適当にお祈りしただけですし」
「お祈り?」
「はい。 ほら、初詣でお願いが決まってなかったときみたいな感じで……適当に思いついたこと言っただけなので」
「えっ」
いやー、あのときはまさかこうなるだなんて思わなかったからなー。
ほんと、本物の願いの泉だって分かってたらもっといいお願いしてたのにねぇ。
例えば?
そうだなー。
お金持ちになるとか……は、リスクはあるけどもダンジョン潜りでなれるし、僕は浪費家じゃないから普通に働いてたら別に。
お金はお酒と本にしか使わないし……毎年少しずつ貯金できたらそれで良いし。
彼女……さんとかはダメだ、恋愛って言うのはお互いの自由意志で甘酸っぱくやりたいんだ。
健康……特に問題なかったしなぁ……まぁまだ20代だったし。
まぁ、三十路からガタが来るって言うし、なんにもなければ「健康でありますように」ってのが無難かな。
じゃあ後は、……………………………………。
あれ?
もしかして僕……真剣なお願いとか……ない……?
【初詣は草】
【体が変わったってのに呑気で草】
【ニュアンス的にあれよね、本当にお願い叶うのよね? ここ】
【ハルちゃんたちの口調的にはそうらしいな】
【なにしろ、るるちゃんより高い身長が縮んだんだからな】
【戻して】
【戻さないで】
【あ? やるのか?】
【お? やるのか?】
【ハルちゃんロリ派VS合法ロリ派……初期の初期にあった戦争が、今、始まる】
【しかも、今までは無乳派VS微乳派止まりだったのが、普乳派に巨乳派まで参戦してくる……】
【戻らないで……ハルちゃんはちっちゃいからいいの……】
【実はショタだってまだ思いたいの……】
【お胸じゃなくて下のが成ちょううううう】
【やめて やめて】
【まるで、まだ幼女な愛娘がひと晩で成長して恋人を連れて来たような気持ちだ……】
【何その地獄】
【地獄過ぎる】
【もうだめだ……】
【うう……】
【メンタル弱すぎて草】
「ハルちゃん……?」
「……僕もこの体になったのは予想外でしたけど、とりあえず変な曲解とかはないと思います。 多分」
どうしてあのときの適当なお願いでこうなったのかは分からない。
けども、このダンジョンはノーネームさんが用意したもの。
そしてノーネームさんと僕たちは、ちゃんと戦って……勝った。
「ノーネームさんは、こういうところで意地悪とかはしないと思いますから」
「分かるの?」
「はい、なんとなく。 あの戦いで、ちょっと分かりましたから」
【♥】
「ノーネームさんって、純粋なんです。 ただ構ってほしくっていたずらしちゃって、でも純粋過ぎて困ってるのが分からなかった、純粋な子供。 るるさんのことだって、好きだからいたずらしたくなったんですよ、きっと。 でも、さっきは……昨日は、多分ですけど守ってくれたんです。 大きな何かから」
「ほへー」
【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【♥】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【好】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】【愛】
【草】
【これまでにない喜びようで草】
【ノーネームちゃんがこれまでにないほどに歓喜している】
【そりゃするだろ、推しのハルちゃんから信じてる発言あったんだもん】
【ハルちゃんのためだけにこんなことしでかすんだもんな】
【……ってことはもしかして……】
【おいやめろ】
【予測はやめて】
【こわいの!!!】
最終話は土曜日です。
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