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【2巻予約受付中・25/10/20発売】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~  作者: あずももも
7章 最下層、そして「泉」とるるさんと僕

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113/640

113話 地下と空の最終決戦 その2

ここまで来たら最終話まで1日2話投稿。

こちらは本日2回目の投稿です。今日の1話目がまだの方は前話からお楽しみください。

「……ドラゴン、ですね」


部屋に足を……るるさんが踏み入れると明るくなる大部屋。


「はぇぇぇぇぇぇ……」

「広い……ですね……」

「ドラゴンも……あそこまで行きますと、それこそ……」


【るるちゃんがさっきからかわいい声上げてるけどそんな場合じゃない】

【なぁにこれぇ……】

【どんだけ広いのよここ】

【少なくとも俺たちの知るボスフロアじゃないことだけは確かだな……】


ずずんっとドラゴンさんが首を持ち上げる音。

その程度の体重移動で地響きだ。


【起き上がったドラゴン……でかすぎない?】

【でかすぎんだろ……】

【あの、カメラ越しだからサイズ感分かりにくいけど、もしかしてビルくらいあるんじゃ……?】

【普通のドラゴンはでかくて大型トラックなのにな……】


ぐぉぉぉぉっと声を上げるドラゴン。


うん、でっかい。


けども、こんな感じででっかいのって、いわゆるドラゴンって感じでなんかかっこいいよね。


「ほぇー」


「ぐっ……」

「えみ様、抑えてください」

「……よく耐えられますね」

「気合です!」


【草】

【リリちゃんもハルちゃんに染まってきたな】


部屋の広すぎるのとドラゴンのでかさとで足が止まってるみんな。


僕がかしゃんと銃を持ち上げた音に反応してくれて、戦闘開始だ。


「……ボス以外の残党は4匹。 どれも飛ばないやつです」


「ええ、任せてください」

「ハル様に近づけさせません!」

「あ、さっきも言いましたけど、2人でしか戦えませんから無理しないで、危険って思ったら――」


――ずしん。


「え?」


【えっ】

【えっ】

【え?】

【あの、土煙上がってる場所って、今出て来た……】

【……つまり?】

【悲報・セーフティーゾーンの階段に戻れない】


【えぇ……】

【ノーネームちゃん!】



【適当】


【難易度】



【悲報・やっぱ何から何までハルちゃん仕様】

【いきなりひどない?】

【ちょっとー、そういうのは先に言ってよー】


「……戻れ、なくなりましたね」

「どうしますか? るるさんは」

「ううん」


ドラゴンはまだ起き抜けで飛んでもいないけど、他のモンスターたちは結構全速で走ってきてる。


まぁみんなどっか焼け焦げててダメージ負ってるけども……さすがにえみさんとリリさんだけじゃ厳しいかも?


「予定どおりに行きましょう」

「でも」

「ハル様が弱らせてくださっていますから大丈夫です!」


「だって、ハルちゃん」

「……分かりました」


そう思ったけども、2人ともやる気らしい。


【……これ、ハルちゃんが最初にぶっ放さなかったら】

【ここでリストバンド使ってたよな】

【ボスフロアに降りた途端退路が断たれて、しかも大型ビルみたいなボスに取り巻きが150匹だもんな】


【改めて絶望しかないセッティング……普通なら】

【ま、まあ、ノーネームちゃんこれも見越してだろうし……】

【ああうん、きちゃない袋に詰めてたのとか見てたんだろうねぇ、あのロケット砲……】


「――行きます」

「はいっ!」


えみさんとリリさんが突撃を開始。


このダンジョンは、どうやら僕の実力――スキルとかレベルとか、あとはこの体の魔力の出力とかに合わせてあるらしい。


だから、あのドラゴンも……きっと、僕の攻撃じゃないと倒せない。


「ハルちゃんっ!」

「1発撃ったら、僕が言う方向に。 危ないと感じたらるるさんの判断で下がってください。 それの繰り返しです」

「うんっ」


だから、今はるるさんが僕の抱っこ担当。


ぽてぽてってくらいにしか走れない……や、そこそこは走れるんだけども、疲れて弾を外したり魔力切れ起こしたら、ってことで念のために僕を抱えて走ってくれる。


何が起きるか分からないのがノーネームさん。

余力はできるだけ残しておきたいもんね。


……ぱぁんっ。


「……あと最低でも20発……いえ、もっとですね。 残弾、使い切るかも」

「強いね……」

「はい。 手持ちの武器では、さっきの以外で1番強い銃と弾なんですけどね」


みんなが心配するから言わないけども、実はあのドラゴン……コア、何個もあるんだよね。


何でかなって思ったらあれだ、リアルでダンジョンが出現するまでのゲームとかでよくあった、やたらと倒すのが難しいモンスターとかの仕様なんだ。


ま、そうだよね。


そもそもあれ、さすがに防御が高いみたいで頭のコア、多分この距離じゃ弾かれちゃいそうだし……ってことで胴体のコア撃ったし。


それを撃ってもコアが壊れてない時点で、やっぱケタ違いなんだろう。

もっと近づいてしっかり狙わないと。


……遠距離職だからこその欠点、残弾ってのがあるからね。





「はぁっ!」

「えみ様っ!」


【リリえみがんばえー】

【ハルちゃんが目覚めてからあんま見なかった接近戦】

【だってイスっぽいので浮いて全部ハルちゃんがやっちゃってたし……】


【良かったね、活躍残ってて……】

【お前らまともに応援しろ】

【いやだって、2人とも危なげなく戦ってるし】

【さすがは日本で上位パーティーをまとめてるえみちゃんに、世界レベルのリリちゃんだ……】


「ハルちゃん、2人は大丈夫っ」

「分かりました。 あ、そこの岩の上にお願いします」

「うんっ」


2発当てたところから、ドラゴンは完全に僕をロックオン。


飛び上がって様子見……多分距離離れてる方が良いって判断したんだろう、遠くからブレスを放ってきたりしてる。


「撃ったらすぐに……右へ走ってください」

「はいっ」


【抱っこされてるハルちゃんの的確な指示】

【そうだよ、俺はこういう戦いを見たかったんだよ】

【さすがはノーネームちゃんプロデュース】

【緊張感はないけどね】


【だってハルちゃんだよ?】

【だってハルちゃんだし……】

【いざとなったらなんとかしてくれそうな信頼があるもんね】

【ああ、ハルちゃんならおねむにならない限り大丈夫だ】

【おいやめろ】


たぁんっ。


「グオオオオオ!」


「ひぃっ……」

「るるさん、急いで」


体がでかいと声もでかい。


だからブレスじゃなくてただの咆吼でさえ、びりびりするし、地面に落ちてる石とかがかたかた言うし、持ってる銃もびりびり共振する。


……しばらく耳痛くなりそう。


「うひゃっ、またブレス!」

「あ、バックステップ。 反転して」

「え? あ、うんっ!」

「もうフェイント使って来るみたいですね、あのドラゴンさん」


「岩から飛び降りて走り出したるるさん――の、走る先に吐かれる」って予測は合ってたらしい。


るるさんがぐいっとターンして走り出してからちょっと、後ろから真っ赤に照らされる僕たち。


「あつっ、あつっ!」

「大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫! 火の粉が熱かっただけ!」


……今のはちょっと危なかった。


けども――なるほどね。


あのドラゴン、「普通のモンスターと違って馬鹿正直に攻撃してきたりしない」んだ。


「……ふふ」

「ハルちゃん?」

「あ、いえ、なんでもないです」


【かわいい】

【でもなんで笑ったのハルちゃん】

【あのドラゴンが強いからじゃ?】

【「僕に見合う敵がようやく現れたんですね」ってこと?】


【悲報・ハルちゃん戦闘狂】

【今さらか?】

【今さらだな】

【戦闘狂じゃなきゃダンジョンに何日もソロで潜ったりしない】


……ちょっと楽しい。


こんなの、この体に慣れてきた頃からもう無い感覚だから。

一応の最終話まで&その先を応援してくださる方は、おもしろいと思ってくださった話の最下部↓の【☆☆☆☆☆】を最高で【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
ハルちゃんでも一撃で倒せないコア複数とかノーネームちゃん難易度「ハルちゃん」用のボスに気合が凄い入ってる! おや?ハルちゃんのテンションが……ノーネームちゃん大歓喜の活躍来るか!
[良い点] ビッグドラゴン(仮名)さん、相当強いんですね…。仮にダンジョンの外に出たら、出待ちしてる国連軍(米軍含む)を単騎で蹴散らせる位のパワーが有りそうな印象。
[一言] 闘士ハルちゃん、戦意を煽られる姿も可愛い
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