23 魔素の種類
アリアス大陸=アルトレアの出身大陸-魔力が豊富
ベネウッド大陸=学校のある大陸-魔素はアリアスの半分ほど
ユニウス大陸=サヤカの出身大陸-魔素はベネウッドの半分以下
「何やら大層な覚悟を決めているようだが、別に来年Sクラスに上がる可能性が無くなるってだけで、それ以降はお前次第だぞ?」
「あーちゃん!私が精一杯サポートするから頑張ってね!!」
この先の学校生活に大きく関わると言ってたのに、何だか思っていたよりも先輩達の反応が軽くて私は拍子抜けしてしまう。
「えっと、とりあえず頑張ります…。」
「そうか、それならさっさと座れ。話の続きをする。セイラは帰っても良いぞ。」
「いやねぇ、誰も来ない教室で貴方達を2人っきりにするわけ無いでしょ。」
「俺をサクと一緒にするなよ。」
「サクとは違う方面で危険ってことよ。」
何やら先輩達が言い合っていたが、此方には関係無いのかそのまま講義が始まる。
「魔法を使うには、魔素か魔力が必要になるのはさっき言ったと思うが、まずは各大陸の魔素の違いから説明していくか。」
「違い…ですか。」
「あぁ、俺はこの違いを酸素に例えるのが分かり易いと思ってるが、お前は理科は得意か?」
「苦手では無いですけど…。酸素…ですか。」
「もう少し細かく言うと酸素原子、だな。」
「魔素は酸素原子のようだと?」
「いや、酸素とオゾンの関係に似ていると言うことだな。」
「同じ物から構成されてるけど、違う性質と言うことですか?」
私は、魔素の違いについて予想を話すが、スイネグさんが驚いたような表情をする。
「ほぅ、予想以上に理解が早いな。流石にサクが推薦してくるだけはあるか。」
「あーちゃんってば凄いわね。私なんかこの後の説明を聞いても良く分からないのに。」
「多分、私はどっちの大陸でも魔法を使ったことがあるから、何となく感覚で分かるのかも知れません。」
「そんなに難しく考えることはないんだがな。アルトレア、お前は酸素とオゾンが同じ酸素原子から構成されている事は理解しているな?」
「はい。酸素が2個、オゾンが3個の酸素原子で構成されています。」
「その通りだ。そして俺は、魔素もそれに近い形をしている、と考えている。」
「魔素も幾つかの塊から出来ている、と言うことですね」
それに近いと言うことは、完全に同じでは無いのだろう。
「実際にそうなっているのかは分からないが、大きく分けて3種類、3つの塊から構成されるオゾンタイプ、2つから成る酸素タイプ、そして1個以下のおおよそたいした機能を持っていないタイプの魔素があると俺は考えている。」
「私にはちょっと難しいわぁ。」
「分からないなら黙ってろ。」
「酷いわぁ。」
場を和ませる為なのか、本当に分かってないのか、セイラ先輩がちょくちょく発言をするが、その度にスイネグさんに黙らされる。
「それじゃあ、アリアス大陸にあるのがオゾン、ベネウッドにあるのが酸素みたいな魔素ってこと?」
「いや、違うな。俺も魔素の大本はアリアス大陸から発生していると思っているが、それ以外の大陸でもオゾンタイプの魔素は発生しているだろう。」
「ああそうか、一応こっちの大陸でも前と同じやり方で魔法を使えなくは無かったか。」
「これも俺の予想になるんだが、基本的に魔素はオゾンタイプで発生して、その後徐々に酸素タイプになり、最終的に崩壊していく。」
「成る程それじゃあ、ここに来てからずっと言われる環境に慣れろっていうのは、この魔素の性質の違いを覚えろって事なんですね。」
「それ以外にも幾つかあるが、大きな理由の1つがそれだな。」
私は、ここに来て漸く先輩達がずっと言ってたことの意味が分かりスッキリするのだが、同時に疑問が生まれる。
「あれ?最終的に崩壊するって事は魔法が使えなくなるって事じゃないんですか?でも、私の友達でユニウス大陸の子が居るんですけど、普通に魔法を使っていたような…。」
「良いことに気が付いたな。これからお前があまり触れてこなかった方の魔法の使い方に必要な技術を説明するが、ユニウス大陸出身ならば此方の使い方が馴染み深いだろうな。」
「あーちゃん、頭がパンクしそうになったら何時でも言って頂戴。じゃないとスイはいつまでも喋り続けるからね。」
「俺は、相手が話に着いて来れてないって分かれば、すぐに話すのを辞めてるぞ?」
「そう言うことじゃ無いんだけどね。」
「私はまだ平気なので、お2人がいいなら続けてもらっても大丈夫です。」
セイラ先輩が心配してくれるが、私はまだまだ余裕があったので、そのまま魔力についての説明をお願いする。




