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オルタナ外伝ーアルトレア物語ー  作者: 絃芽こう
1学年 新しい学校生活

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18 どちらがわがまま?

「どう言うことですか!?明日から別行動って、いつまで…。」


私は、ようやくサク先輩に慣れてきたのにいきなりレイナも居ない状態、しかも今度は先輩2人と行動しなければいけないことに不安になる。


「うーん、まあ期間で言うと1ヶ月ぐらいだろうけど、その間全く会えないって訳じゃないからその辺は安心してよ。あの2人も一緒に居てくれるから。」


サク先輩はそう言うが、私にとってはどちらも初めて会った人で、しかも片方は明らかに人を見下しているような態度をしているのだ。

そんな人達と行動するよりは1人とか、他の同級生といた方が良いと思い、その考えを伝える。


「私は少し前まで1人でしたし、この後もレイナ達が来ないなら前みたいに自主練とか、他の友達に来てもらったり出来ますよ。」

「1学期までだったらそれでも良かったんだろうけどね、君はこの夏で大きく変わってしまったことがあるんだ。」

「変わったこと?」


しかし、サク先輩にはその考えをやんわりと否定されてしまう。


「そう、明確に変わってしまったことが1つだけ。どちらにせよ2回目に倒れた時点で1人で練習させるつもりは無くなってたけどね。」

「べ、別に私が1人で倒れても、先輩には関係の無いことじゃないですか!そんなことで行動を制限されるのには納得いきません!」


そうなのだ、もともと私は1人でやって来てたのだから、そもそもほんの数週間前に出会ったばかりの人間に私の練習についてあれこれと指図される謂れはないはずだ。


「確かにぼくには関係無いけれども、君が倒れるとレイナが悲しむからね。」

「そんな理由で…。」

「ぼくにとっては大きな理由だよ。それに、君も自分で気付いているんだろ?今の君が1人で練習するのが危険だと言うことに。」

「どうしてそう思うんですか。」


「わざわざ説明しないと駄目かい?君がこの前倒れたときに1人じゃなかった、と言うのが答えだと思うんだけど。」

「……やっぱり先輩が私を1人にさせてくれない理由は魔法の使い方が原因ですか。」

「うん、簡単に言うとそう言うことだね。君はレイナと違って入学したときからAクラスなんだろ?」


「そうですけど…、それが何か」

「と言うことはだ、もと居た大陸ではだいぶ自由に魔法を使っていたに違いない。」

「だから、それが何か関係あるんですか!」

「そんな子がだ、こちらの大陸では思うように魔法が使えないで悩んでいる。そのタイミングで現地の人達が使う魔法を観たんだ。きっと今までの使い方よりも新しい魔法の練習を優先するに違いない。」


私が感情的に訴えても、サク先輩は意に介した風もなく話を進めるので、段々と私の言葉に勢いが無くなっていく。


「そんなの当たり前じゃないですか…。」

「それも自己流で、見た目だけ真似したやり方で、だ。」

「そ、それは教えてくれる人が居るから…。」

「倒れるまで放置する彼にかい?上級生から教わる機会があるのに、それを蹴ってまでそちらを選ぶのは君の我が儘じゃないのかい?」


続く彼の言葉に、私は自分の不利を悟るがそれを素直に認めるのが癪なので更に反論をする。


「それを言うなら、私が求めてないのに勝手に行動に制限をかけたりするのは我が儘じゃないんですか。」

「そうかもしれないね。けれど、君がまたレイナを悲しませたいのなら、ぼくはもうこれ以上は止めないよ。」

「う、うぐ…。」


最後に先輩からそう言われると、私はそれ以上何も言えなくなってしまう。


「こーら、あんまり1年生を虐めちゃだめよ。」


私が黙ったことで、辺りが沈黙に包まれかけるが、セイラ先輩が助け船を出すことでそれを回避する。


「ごめんね、アルトレアちゃん。サクも意地悪で言っている訳じゃないのよ?きっと貴女みたいな子は無理しちゃうだろうからって心配しているの。」

「それはわかっていますけど…。」

「レイナちゃんばかり色々成長してて焦っちゃうんでしょ?大丈夫よ成長速度は人それぞれなんだから。」

「別にそういう訳じゃ無いです…。」


私はそう言うが、実際には彼女の言う通りだった。

そして、そのまま先輩達だけで話し合いが始まる。


「こう言う奴はどうせ言ったって分からねえんだし、1人で好きにやらせれば良いんじゃねえのか?」

「あら、せっかく可愛い子のお世話を頼まれたのに断っちゃうの?」

「ふざけるな、俺をこいつと一緒にするな。」

「まあまあ、きっとお互いにとって有益な時間になると思うよ?」


「貴方がそこまで言うなんて、もしかして私はストッパー役で呼ばれたのかしら。」

「うん、そうだね。きっと止める人が居ないとどこまでも暴走するだろうから、大変だと思うけど宜しくね。」

「おい、俺はまだ良いって言ってねえぞ。」


私だって良いって言ってないが、なかなか口を挟むチャンスがない。


「スイネグ、君は自分の説を立証してくれる子を探してたでしょ?」

「こいつがそうだって言いたいのか?」

「ぼくには感覚の違いもあって難しかったけど、彼女ならきっと期待に応えてくれるさ。」

「ちっ、そんなに言うなら明日だ。明日だけは面倒をみてやる。それ以降はセイラに任せるからな。」


「うん、ありがとうね。それじゃあ、スイネグも明日から宜しく頼んだよ?」

「明日だけっつてんだろ。どうせ断ってもしつけーんだろ?はぁ~、話がそれだけなら俺は帰るぞ。」


結局、私が口を挟む暇もなくスイネグ先輩は帰ってしまった。

私は、明日からの予定が決まってしまい、それを覆すことも出来なさそうなので、レイナとサク先輩が明日から何をするつもりなのかを聞いてみる。


「私の事はわかったけど、その間レイナはどうするんですか?」

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