625初めてのモンスターとの戦い
気づけば、森の中で 倒れていた 近くに気配がした
起き上がる
「ピロピロン ピロンピロン」
不快な音 とともに スライムが現れた 青いゼリー状の体がよく似合う 1匹だった 群れて 合体 されたら かなわないだろう 今 俺のレベルは多分1 だから
間近に見る それは必ずしも可愛くはなかった
とっさに落ちていたひのきの棒を拾う
前方に目視した瞬間に画面にゲームのコマンドが現れた スライムを前方に中心として 十字のように 連なって キー コマンドが 画面上に現れる 画面の 右上には時間が表示されている さすがオンラインゲーム リアルタイム
横から、 「アタック」「ディフェンス」「 マジック」「アイテム」「 必殺技」 「特技」「エスケープ」 ただし 「必殺技」と「特技」のコマンドは 灰色に網がかかっていて 選択できないようになっていた
上から 「マップ」 「オンラインダンジョン」 「オンライン モンスター」 「オンライン情報」 「オンラインショップ」 「NPC」
どれも 顔認証 もしくは 指紋認証 で認識できる
チリチリッチリと間合いを詰めてくるスライム さすが 百戦錬磨 だ 数ある冒険者 と戦って このスライムは 破れ 再生し、この場に立っているのだろう
「きらびや きらびや ピキャピ キャ」
そう思っていたらスライムが突然飛びかかってきた すんでのところ かわし 持っていたひのきの棒をぶつける 渾身の力を込めて
「そりゃ とりゃー!」
四方八方に 散らばる スライムのゼリーを目の当たりにして ある種 グロテスク だと思った
画面上に
「Excellentという英語の横文字が並び 習得素材アイテム スライムゼリー 経験値1ゴールド1 その後に 習得スキル 特別 習得スキル あなただけの習得スキル あなただけのチート 習得スキルです」
と明らかに俺 個人に対する コメントが現れた
そこには
「スライムになることができます スライムになることができますが、スライムにならなくても スライムの特技が使えます 能力が使えます スライムの能力 相手の物理攻撃を50% 半減します 効果 時間 20秒」
俺は幼女女神を思い出す これが 幼女女神が言っていた チート スキル
俺のチート スキル。名付けて、「何でもかんでも強奪習得ラーニング」
「俺はこのVRMMORPGの世界で このチート スキル、「何でもかんでも強奪習得ラーニング」を使って魔王なんか 討伐せず スローライフを送るんだ」
「幼女女神との約束なんか守らない 俺は魔王討伐 なんかしない この世界で スローライフを送るんだ」
そう思って自分の社畜 ぶり がまたあらわになったことに 素敵な笑い声を含まずにはいられなかった
「ふはははは はははは くはははは」
※
目指せ異世界スローライフ
アラフォーの社畜のおっさんがチートを手に入れたけどクヨクヨへなへなして目立ちたくない!スローライフしたい!
※
俺は何度も言い続けた
「前世では社畜だったけど異世界行ったら今度こそハーレムしたい〜能力強奪系(ラーニング系?)は思ったよりもチートでした」
「前世では社畜だったけど異世界行ったら今度こそハーレムしたい〜能力強奪系(ラーニング系?)は思ったよりもチートでした」
「前世では社畜だったけど異世界行ったら今度こそハーレムしたい〜能力強奪系(ラーニング系?)は思ったよりもチートでした」
言い続けるのも疲れた頃に歩き出す 何にせよ 日が暮れる前にどうにかしなければ 確実に殺されるでしょう モンスターに
その時だった
「キャー助けて」
女の子の悲鳴がこだました 直ちに 俺は現場に駆けつける