M・Bへ 1
はい、今のところ順調です。彼女とも自然に打ち解けられました。
⋯⋯そうですね、聞いていた通り、人の悪意にはとても敏感ですが、その辺は大丈夫ですよ。あたしは彼女を傷つけるつもりはありませんから。
――髪を切られたことは、申し訳ありません。もっと早くに止めに入るべきでした。
ただ、ハンス・ウェーバー大尉と接点を持てたことは幸甚です。彼は非常に優秀なパイロットです。
クロード・デュトワも士官学校やシミュレーションでは優れた成績を残していますが、実践経験が浅く、不安が残りますから。
はい、ちゃんとわかっています。オフィーリアがファゴットが吹けなくなるような事態にはならないよう、最善を尽くします。
あの⋯⋯⋯⋯母は無事ですか? そうですか。あぁ、良かった。ありがとうございます。
――え?
オフィーリアよりクロード・デュトワを優先? そんなこと、そんなことしません⋯⋯!
ちっ、違います、誤解です! ただ、その方が都合が良いから、こちらも動きやすくなるから、それだけのことです。
⋯⋯分かっています。必ず務めは果たします。
また報告します。オフィーリアの使用した機体のログも転送しますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。