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中世ヨーロッパはどのような世界であったか  作者: nstaro
第1章 中世のはじまり
2/2

1.古代から中世へ

A.D.=紀元後

B.C.=紀元前


c=世紀


の意味で今後も使用します。


なお、今後A.D.を付けずに表記したc(世紀)の記号も紀元後を意味しますのでご注意ください。

 そもそも中世とは、いつからいつまでを指すのでしょうか。


 この質問に答えるのは、非常に難しいのです。


 中世という言葉を明確に定義するならば、「古代と近代の間」ということです。


 近代の話はまた別の機会にするとして、今回は古代の話を軽くおさらいし、中世の話のための伏線としておきましょう。





 ヨーロッパの古代と言えば、ローマ。伝説ではB.C.8cから存在し、共和政から帝政を経て、最大領土はヨーロッパのほぼ全域にわたった国です。


 イタリアのローマを首都とし(のちにコンスタンティノープル=現在のインスタンブルへ遷都)、地中海全域を支配していました。


 A.D.4c、テオドシウス帝の没後東西に分裂し、476年にはゲルマン人(原住地はバルト海沿岸地域ですが、B.C.1cには南に勢力を伸ばしてローマと接していました)の侵入により西ローマ帝国が滅亡。


 東ローマ帝国はコンスタンティノープルを首都として、ビザンツ帝国と呼ばれました。ローマは西ローマ帝国の首都ですから、「東ローマ帝国」と国名に「ローマ」を入れるのはおかしい、と思った研究者がいたのでしょう。コンスタンティノープルの中心にかつて存在した都市、ビュザンティオンから名前を借りてビザンツ帝国と名付けました。この国は、のち1453年にトルコ人のオスマン帝国に滅ぼされるまで生きながらえます。



 一方の西ローマ帝国は、大量のゲルマン人の侵入により、跡形もなくゲルマン人の国になってしまいました。


 (ゲルマン人の国になったと言っても、ゲルマン人が支配していたというだけで、住んでいた人のほとんどはローマ時代からいた人たちでしたので誤解しないでください。これはのちにすこし重要になってくる事実です。)


 西ヨーロッパには多数のゲルマン系諸部族が入り乱れ、多くの国を建国しましたが、そのほとんどは短命に終わりました。(ゲルマン人国家の話はまた別の節でします。)


「古代」は西ローマ帝国の滅亡で終焉し、「中世」はゲルマン人の大移動によって始まった。

 ちょっと語弊があるかもしれませんが、だいたいこんな認識を持ってもらえば大丈夫だと思います。


挿絵(By みてみん)

今後の章構成は以下を予定しています。

変更する場合もあります。


序章

はじめに


第1章 中世のはじまり

1.古代から中世へ

2.ゲルマン人の大移動

3.キリスト教の成立と発展

4.フランク王国


第2章 中世社会の様子

1.奴隷制・自由民社会の崩壊と第2次民族移動

2.封建制のしくみ

3.荘園制のしくみ


第3章 西ヨーロッパ世界の膨張

1.イギリスとフランス

2.神聖ローマ帝国の成立

3.ローマ=カトリック教会の発展と叙任権闘争

4.東ヨーロッパ世界と十字軍


第4章 中世社会の発展と変質

1.都市の成立

2.商業の発展

3.分裂するイタリア

4.封建社会の衰退


第5章 中世の終焉

1.百年戦争

2.ばら戦争

3.ドイツの分裂とハプスブルク家の台頭

4.北欧とイベリア半島

5.スラブ民族の動向

6.ビザンツ帝国の滅亡

7.中世から近世へ


終章

おわりに


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