作者は観葉植物ならサボテンがいいです
家でゆっくり休んでから。
毎日の日課になっていた毒のイメージトレーニングを始めた。
ただ、いつも苗に変化はない。
トレーニング以外はお水を替え大事にしているため、苗は元気なままだった。
いつも通りの変わらないトレーニング。
しかし、今日は違った。毒をイメージしようとした時、グラっとした感覚にまた襲われたのだ。フラッシュバック。
フラフラと吐き気がして今日の練習はやめることにした。
手に持っていた苗は、どこか元気を無くしたように葉を下に向けている。
花瓶に苗を戻し。オバァの手伝いをすることにした。
ちょうど洗濯から帰ってきたようだ。一緒になって庭に洗濯物を干していると。近くに蟻の行列が出来ていた。巣に帰るであろう蟻は。身体の半分もあるような塊を持って運んでいた。大き過ぎたのかたまに引きずりながらフラフラと運んでいる。
干すのも終わり部屋に戻ると、さっきまで元気だった苗が萎れている。毎日お世話しているとどうしても愛着がわいてしまったようだ。まだこの苗がどんな花を咲かせるのか知らない。どうしてしまったのか。考えても分かるはずがなく埒があかない。
ふと、植物のことなら植物に聞けばいいのではないかと。
シュラは、花瓶を抱え道具屋へと向かうことにした。
ウ「いらっしゃい、、、その苗どうしたんだい。
呼吸してないじゃないか。
ちょっと見せてみなさい。」
苗を渡す。
ウ「あんた、この子に何した。毒の作用で幻覚を見ちまってる。もう、手遅れだね。」
シ「毒……。もしかして、」
これまでのいきさつをウッドハウスに説明する。
ウ「また、魔法とは。やっぱりあんたは、そうゆう星の元に生まれたんだね。
最初に呪われてるよって言ったのを覚えているかい?
あれは、店に入ってきた不審者用のただの脅し文句なんかじゃない。
俺には見えちまうのさ。近いうちお前は大事な人を殺す。呪いがそうさせる。
あぁ、あんたの言うとおりさ、その時になって決断するのはあんただ。
その運命に逆らうことは出来る。
ただ、後悔しない選択をするようにな。これに意地を張ってわざと選択を変えても後悔することになれば元も子もないからな。」
シ「わかった。その時になったらちゃんと考えて決断する。
それと、鎮痛剤とハンドクリームをください。」
冷やかしをするつもりは、なかった。
いつもイーさんは、腰を痛そうにしているし、今日の洗濯物を干す際に気づいたのだが、オバァの手は酷く荒れていた。きっと冷たい川の水で長いこと洗っているからだろう。
家に帰り、渡すと2人はすごく喜んでくれた。子がいなかったから、今までプレゼントを貰ったことがほぼなかったようで、イーさんはすぐに使いはじめ、オバァは神棚に飾り拝み始めた。
いくらなんでも喜びすぎである。嬉しいけど……。
帰り際にいくつか摘んできた雑草を握り、毒のイメージをしてみる。
グラっ
まただ、フラッシュバック。
ただ前回よりは断然軽い。慣れてきたのだろうか。
握っている雑草を見ると萎れ始めていた。
毒自体のイメージは固まっていないのに。
毒が出ている。そう推測したほうが良さそうだ。
推測を確かめるのと。何故そうなるのか聞くために、明日ヨビの家を訪ねようと思う。
日曜なのに雨がすごくてお外に出られない
そこのあなたの暇つぶしに少しでもなれたら幸いです