作者はスライムが好き
ゑ田道具屋と
看板には書かれている。
恐る恐る木製の扉をあけ、入ってみる。
店内は、薄暗く
見たことのな葉っぱやカラフルな色の液体の入った小瓶が無造作に置かれており、壁には蔦が這っていた。まるで密林の1角に迷い混んだ感覚に陥る。
ここが目的の場所でなかったら入ることはなかっただろう。
イ「ごめんくださぁ…」
「あんた、呪われてるよ。」
背後からいきなり声がした。後ろを見ても誰もいない。
「ここだ、ここ。」
よく見ると扉の木目が動いている。
「驚いた顔してるね。この家が俺で、俺がこの家。俺も魔物の1種さ、ただあんた等には精霊って区分されてるけどな。魔物となにも変わっちゃいない。要はあんた等に害があるかないかで決められてるんだ。勝手だよな。そのスライムも精霊さ。なにも俺やスライムが絶対に手を出さないとは限らないのにすべてを知ったような顔してやがる。」
「余計な話してしまったな。それで何が欲しい。」
今度は、店の中ほどの葉が喋っている。
シ「傷薬とアミニティーグッズを、、」
「傷なら薬草がいいのが入ってるこれを使うといい。アミニティーグッズはそこら辺にある。」
ざっと必要そうなものを集める。
「270Pだ。」
ぴょんとスライムが飛び出し通貨を吐き出す。
ふと、視界の端に古びた箱があるのに気がつく。近寄ってみると蛇が巻き付いているかのようなデザインが施された鉄製の箱。
「その箱か?仕入先がおもしろいのが手に入ったと持ってきたんだが、蓋を開けようにもビクともしない。試してみるといいもしも開いたら、あげよう。俺も中が気になっているだけだからな。」
箱に触れると、蛇が動いた。気がした。
蓋に手をかける。
ガコッ
音とともに箱が開いた。中には。
シ「バナナ?」
バナナが一本横たわっていた。
「腐らないバナナなんて聞いたことないな。あんたちょっと食べて見なよ。」
たしかにバナナは好きだが。夢でも食べるほどか?まぁ、食べるけどさ。
シ「う、、ま、、い、、、、うまい!!」
気がつけば手には皮しか残っていなかった。
余韻に浸ろうと目を閉じて味を想起しようとすると、瞼になにか見えるものがある。
種族 ヒト
攻撃力 1
防御力 8
精神力 32
素早さ 15
運 5
バッドステータス なし
なんだこれ、、、どこかのゲームみたいだ。
「どうした、驚いた顔して。」
シ「瞼の裏によく分からない数値が……」
「それはもしかするとステータスってやつだな、普通は特殊な能力を持った奴に見てもらって初めてわかるもんだが……」
シ「そうなんですか。」
いきなりの展開についていけない。とりあえず買ったものを持って帰ろうとスライムに触れる。
種族 スライム
攻撃力 3
守備力 2
精神力 1
素早さ 3
運 1
バッドステータス なし
脳裏に数値が浮かび上がる。
ビックリして思わず後ろに仰け反り尻もちをつく。
種族 ウッドハウス
攻撃力 55
守備力 205
精神力 100
素早さ 40
運 60
バッドステータス なし
シ「ウッドハウス…」
ウ「なんだお前、、、、もしかして、ステータスを見れるようになったのか。なるほどさっきの果実はそういったモノだったのだな。いい物見せてもらった。ありがとう。また来てくれよな。」
頭の整理が追いついていない。いったいこれは何なんだ。とりあえず家に戻ることにした。
読んでくださっている方に、少しでも楽しんで頂けるよう精進致します。