試験ってのはキライです。
ついた頃には扉の前に先客が3人程いた。
ヒョロっとした体格に不釣り合いな大剣を持った22歳くらいの男。
ガッシリとしていて手にはメリケンサックをはめた18歳くらいの大男。
そして、15歳くらいの可愛らしい女の子。手にはレイピアを持っている。
「あんたも、試験受けに来たのかい。」
大男ではなくヒョロが言う。
シ「みなさんも試験に?」
大男が一歩前に出る。
「ああ、そうさ、まあ、周りを見る限り俺くらいしか受からなそうだがな。ヒョロヒョロなのと女とガリガリじゃねーか。そんなんで大丈夫か?」
確かに大男以外は、試験に適していない。私も含めて。もし、これでPTを組もうものならどのクエストもクリアできる気がしないほどに。
私にも不安はある。罠が5つしかないこと。1個で1匹だから、まあ2つもマージンをとってはあるけれども。まあ、それを除けばミミズツキに毛が生えた程度どうってことない。だから、舐められてばかりいられないと啖呵を切る。
シ「そう言って、自分だけ受からないとかやめてくださいねwww」
「ああ、お前もせいぜい頑張ることだな。そのほっそい身体がそれ以上無くならないようにな。」
10時になる。
「みなさま、お集まりいただきありがとうございます。最近は魔物の増大化に伴い、ギルドも多くの兵士を欲しております。それを冒険者と呼ぶか勇者と呼ぶかは、貴方達の自由ですが、ただギルド側としても、魔物を倒す見込みのない人を送り込んでしまってはただの人殺しになってしまうので、この試験が、まずある訳です。
ちゃんと医療班が周りに待機しておりますので、そこはご安心ください。装備は自由、持ち物自由。要は、倒せばいいのです。シンプルイズベスト!
相手は、タレメドッグ計3匹、はじめに1匹、次に2匹の2戦です。
扉の中は、我がギルドの魔法使いが個別の部屋を用意しているので皆さんが入りしだいそれぞれ戦闘が始まります。それでは準備ができた方からお入りください!」
扉の中は、白いモヤのようなものがかかった12畳程度の真四角の部屋だった。
どこからともなく声が聞こえる。
「それでは、第一戦目やっちゃってくださいっ。」
モヤに紛れるように1匹のタレメドッグが現れる。
指輪をポケットから取り出し指にはめると、どこからともなく袋が出てきた。トラバサミを1つ出す。
とりあえず、設置してみるか。
おもむろに、トラバサミを置く。
その隙にタレメドッグが、飛びかかってくる。
罠に気を取られて気づくのが遅れたため、転がりながら回避する。
ふと、視線の端に先ほど買った鎧が見える。よく見てみると、鎧の兜を開けてスライムが一生懸命入ろうとしている。
ふふふっ、可愛い。何もかも癒やしになってしまう。最高だった。
スライムに気を取られているうちにタレメドッグを見失った。まったく、さっき、気を取られて危なかったくせに懲りてない。見回して探すと、さっきの罠の近くに奴はいた。
「このまま引っかかってくれれば楽なのに。」
思わず独りゴトを言ってしまった。
バチン!!!
大きな音と共にトラバサミが閉じる音がした。
ラッキー!?
だが次の瞬間、
(右だ)
右からタレメドッグが飛び掛かってくる。
素早く身体を捻り、躱す。
シ「ヨツフカイ」
同時にステータスが出現する。
種族 イヌ
攻撃力 50
守備力 15
精神力 12
素早さ 30
運 5
キャンっ!
一声あげ、フラついたタレメドッグが見える。
見せているのは私の幻覚。あさっての方向を見ながらタレメドッグが威嚇している。
その方向に急いで新たなトラバサミをセットする。
バチン!!!
トラバサミが今度こそタレメドッグを捉える。
1個目のトラバサミを見にいくとそこにはホカホカのウンコが乗っていた。
「わーぉ、罠で倒しちゃうなんてトリッキーなことするね!
もしかして、そうゆう縛りプレイ?
しかも、見えてないタレメドッグを躱しちゃうなんてびっくりだよー!
魅せるねー魅せるねー、でも次は2匹だよ。どうやって罠で仕留めるのかなー。気張っていこー。」
変なアナウンスが流れてからモヤが少し濃くなった。どうやら第二戦目が始まったようだ。気を引き締めていこう。
諸事情により一週間程忙しくなるので投稿止まる予定です。
次話は書いてあるので明日投稿出来るかとは思いますがその後は書いてないです。
また、投稿し始めたら読みに来てください。




