園
今日はなんだか、いつもより森が騒がしい。
普段なら1匹に出会うか出会わないかのミミズツキが3回も襲ってきた。
なんとかすべてやり過ごして、柴刈りも終わった。
これでイーさんも、認めてくれる。安心して私を送り出して楽が出来るようになる!と、嬉々として帰路につく。
開けた場所にでて村が見えると、村のところどころから煙が上がっている。
おかしい。今日みんなでキャンプファイヤーする予定など無かったはずだ。
少し急ぎ足になり、村に近づくと火が見える。悲鳴のような声も聞こえてくる。
イーさん、オバァ!
気がつけば木を置き、走って村に入っていた。
あれは、魔物??
ヒト型のような、ただ身体が朽ちはじめているモノが。人を喰っている。
煙と血肉との混ざった臭い。
誰かがナイフでモノと戦おうとしている。
加勢してあげたいが、イーさんとオバァのところに行くのが先決だ。
通り過ぎた後、
オラァァ!! 雄叫びと共に地を蹴る音が聞こえた。
ゑ田道具店が燃えている。覆う火はトグロを巻く巨大な蛇のように見えた。中にいくつか逃げ込んだ人が見え、それを取り囲むようにモノがいた。
家につく。
イ「誰だ!!」
シ「私です。これはいったいどうしたんですか。」
見ると、オバァが血を流して倒れ、イーさんは、子供を守っていた。
イ「突然、神社の社が崩れ、中から得体のしれないモノが出てきたんだ。そいつは、近くにいたこの子の母に襲いかかった。儂はこれ以上見せてはいけないとこの子を連れて家まで逃げてきたわけだ。その後、婆さんも外から逃げてきたんだが傷を負っていた。手当をしていたら、いきなり目の色を変えて襲ってきたんだ。おかげでこのざまさ。」
イーさんの腕には噛み跡が残り、
近くには魔物専用のナイフが落ちている。
イ「わかるだろう。婆さんは魔物になっちまった。じゃなきゃナイフで切れるわけがないんだ。
おそらく、襲われると魔物化させるなにかが感染するのだろう。
婆さんに噛まれた儂も時間の問題だろう。最後のお願いだ、儂をせめて人のまま逝かせてくれ。」
そうゆうと包丁を渡される。
イ「シュラは、魔物になっちまったら攻撃力が足りなすぎて刺すことすら出来ないだろう?
だからこれで、殺しておくれ。なに、シュラに殺されるなら本望さ。婆さんといつも話してた。シュラが来てから明るくなりましたねって。ほんとの孫が出来たような日々だったよ。ありがとう。」
私は首を横に振ったが、イーさんが上から強く包丁を握らせてくる。
イ「お願いだ。理性を失って、隣の子を襲ったり村を襲ったりしたくない!お願いだ!!」
シュラは覚悟を決め、包丁を構え地面を蹴った。
この感覚、血、これは。
覚えている。
これは。夢なんかじゃない。現実だ。
イッキに呼吸がはやくなる。
確かに、あの時私は首を吊って死んだだろうが、この感覚は、ハッキリ覚えてる。そして、なぜか私は生きている。
転生。。。か。
⊿
「シュラ?どうしたの?そんな包丁なんか持って。
危ないから、キッチンにしまってきなさい?シュ……ラ?」
「ただいまー!あ、お兄ちゃんお出迎えー?たまにはやるじゃ……ん。……えっ?」
「おーぃ!今帰ったぞー!かーさーん?風呂湧いてるかー?
お、シュラ、ただいま!!かあさん知らな……か?」
◇
お前呪われてるよ。
おじいさん、やっぱり彼お昼寝してただけですって。
お前さんは山で寝てただけだ。きっと草が首にでも絡まって嫌な夢でも見たんだろう。
儂の名前はイヂメ、お節介過ぎるからかよくイー爺さんと呼ばれておる。
私の名前はオビ、みんなからはオバァと呼ばれてるわ。
今日は疲れただろう木もある程度集まったことだしゆっくり休んでくれ。
寝ていた部屋は自由に使ってもらって構わないから。そうだ、これで生活用品でも買ってくるといい。今日のアルバイト代だよ。
食べてみなさい。なあに、儂があとは家まで連れてってやるから安心しなさい。
近いうちお前は大事な人を殺す。呪いがそうさせる。
◇
そして、イーさんを殺した。
あぁああああああああっ!
声にもなっているかわからない。
ただ、なにか叫ばないと自分が壊れてしまいそうだった。
そこから先は、よく覚えてない。
子供の手を引き、必死に村から脱出した。
そして、村の被害を聞きつけ派遣されたという兵士に保護され、そこで気を失った。
後から聞いた話だが、私はしきりにこう呟いていたという。
「絶対に許さない。何もかも奪った魔物を絶対に許さない。絶対に……。」
想定していたより長くなってしまいましたが、これで一章がひとまず終わりです。
投稿前の紹介文書いてる段階ではあっという間に書き終わっちゃうと思ってたんですけどねww
やっと先の見えない物語がかけます。ひといきつけます!
バッドステータスが広げていく世界をどうぞ楽しんでいってください。
らっぷ 敬白




