プロローグ
「……Es ist gut。」カチャカチャカチャ。一斉に銃口が向けられる。私は両手を広げた。
「ハハハっ……!いい景色だ!すべてのことをやり遂げた私に未練はない!だから!さあ!!早く撃って殺しておくれ!!」
夢をみていた……。とてもリアルな夢。目が覚めるとすぐにクソみたいな現実にログインさせられる。。。鬱だ。
現実の私は何をやっても上手く行かない。わかっていて、動こうとした時にはもうタイミングを逃していることが多々ある。私には、この現実はあまりにも、いきづらすぎる。ウィスキーに氷が溶けてくように私も溶けていなくなりたい。
そんなことを考えながら、いつもの黄ばんだ天井を見上げている。
家族は、喧嘩ばかりしている父母と文句ばかり言う妹、の4人家族。いいかげん手に職をつけなければいけないのは、頭でわかってる。ただただ、身体が動かないのだ。
犬だって止められないと分かったら、電気ショックをどうにかして止めようとはしなくなる。
人間の私ならなおさらではないか。
~将来にむかって歩くことは、僕にはできません。将来にむかってつまずくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
ふとどこかで読んだ一文が頭をよぎる。
喧嘩ばかり、愚痴しかでてこない家族はきっと幸せじゃない。
周りが疎ましい、私が恥ずかしい。
私の家族が恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。
そうだ、殺そう。そして私も死のう。そうすれば誰も悲しまない。こんな世界で生きていかなくてすむ。
きっと明日の新聞には、
「一家惨殺 バラバラの遺体 狂気の長男は犯行の後自害」
そんな見出しと内容が載るのでは無いだろうか、ありふれた一事件にすぎない。
キッチンに降りた。そこには、よく熟れたざくろが3つ置かれておりバナナが一房吊り下げられていた。きっとデザートに出す予定だったのだろう。私は、バナナが好きだからよく出してくれていた。
棚を開けて手ごろな包丁を手にする。手が汗ばんてくる。緊張だろうか、高揚だろうか。そんなことを考えながら私は一歩を踏み出した。
読んでくださりありがとうございます。文章力のない完全に趣味の私です。異世界転生はこの後からですが、のんびりとかけるだけマイペースに自己満足してこうと思います。よろしければまた読みに来て下さい。