ゴールデン?!
う~~ん?展開が?!
拙く、長めです。後日、編集するかも?です。
では、どうぞ。
6/20 手直し致しました。
私は、群れと共に、ゆっくりと、森の中を進んで行った。
あの後すぐ、血臭がする事もあって、移動することになった。血痕は【浄炎】で、きれいにしたんだけど、臭いを完全に、消し去ることは難しかった。多分人だとわからない、かもしれないけどね。
そして、気になる、傷口は………………
「これくらい、どうってこと、ありません。」
と、彼は云う。
だが、【浄炎】を使えば”止血”、ひょっとすれば、”腕の接合”だって、出来るかも。
と提案したのだが…
「この傷は、付くべくして、付いたものです。どうぞ、このままで。」
と言われた。
実際、切り飛ばした?腕は、切断面がきれいじゃなかったし。(咄嗟に、爪4本!全力でカチ揚げる様にした!しね。)
野生で暮らす彼らにしてみれば、大怪我も受け入れるしかないのだろうが?と、考えたところで、ひょっとして、彼は「残すべき!」と考えた?のかと思った。
彼は”ボス猿”だ。
当然、常に力を、示さなくちゃいけない。だから、安易に他者に頼ってはいけない?のか?プライドの問題にせよ、ほかの何かにせよ、あまり、口出しするものでもないしなぁ……………って?!(お猿さんなのに、賢い?)と、思っていると……………。
「はい、我らは、高位魔獣ですので。」と、突然、かれはいった。
「………………!!えっ、バレテル!!!ごめんなさい?!」「でも、なんで???」
「あなた様の”力”ですよ、それは。意のやり取りをするものゆえ。お気を付けにならないと、だだ漏れですよ。」
「……気を付けます。」
それだけで、精いっぱいだった。虎皮があるから大丈夫、と思うけど。…………………耳も尻尾も、へっちゃりでした(´;ω;`)
そうして、簡単な止血だけをして、移動を始めたのだった。
∽∽∽
やがて、目的地に着いた。道中は皆で警戒しながら、来たのだけど、この辺りには獣がいない、と言っても、完全ではないようで。高位の魔獣には、入ってくるモノも、いるそうだ。だから、普段は樹上に棲んでいるんそうだ。やっぱり、お猿さんだしね。
何より、樹上に町が作れるんじゃないかって位、大きな樹だからね。
そんな話をしながら、彼らを見てみる。
ボスの彼は、見事な緋色だが、他のものは普通の赤色だ。そして、一番の違いは、みんなの腕は『4本しかない』って事。
聞けば、上位の個体は増えるらしい。それなら、無くなっても、生えるのか?と云うと、然うもいかず。
そもそも、そんなに簡単に上位にはなれない、のだと。
(高位魔獣のなかに、更に位が分かれているのに、驚いたけど、やはり上に上がるのは、大変なようだ。)
暫くしてふと気づけば『体の痛みが全く無くなっている』事に気付いた。
確かに【神獣の知識】にも、けが、病気の心配がない、となってたけど、何でか?は分からなかった。
彼にそのことを話すと、「神気のお陰でしょう。」とのこと。
詳しく聞いてみると、魔力の多い、魔獣の方が、傷の治りも早い、のだ然うだ。
つまり、低位より中位、中位より高位の方が、治りが早い。
「この理屈で行くと、自分は、怪我なんて、しない様な気がしてくる。」
彼が(先代に?)聞いたところでは、致命傷に近い怪我も、たちどころに治してしまった、とか。
それなら、彼の怪我も治せるか?と、思い
「折角だから、その怪我の手当て、させてもらえないか?」
と、再び、お願いしてみる。確かに、獣どうしの争いで、こんな事は可笑しい、のかもしれないが、会話が出来る程の、高位のものどうしであるなら、人の心に準じても、いいかな?と。
それに、ずっと気になっていたんだけど、このお猿さん、従者気質?と云うか、神獣に対し、妙に敬意を持ってる。だから……………。
「どうだろう?悪いようにはしない、つもりだ。」
彼と私は、座った姿勢だと、あまり、視線の高さは変わらない。他のお猿さん達は、二回り以上小さい。
私は、彼らより低く、頭を下げた。
彼は、………………………
「そこまで言われるなら…………。」
と、頭を垂れた。
そうして、私は、ゆっくりと彼に近づき、神気をなじませた舌で、彼の傷口をなめ上げた。
只管、『癒える様に』と、心を込めて。
そうして……………………………………込めすぎ?ました。
……………………………………………………………………。
いやぁ、私、痛いの嫌いだから、彼も早く良くなった方が、良いだろうと思って、…………………………
そしたら、やりすぎました。(テヘ♡)
どうなったか、というと、………ひどくなったわけじゃないだけどね、ちょっと、色が変わっちゃいました。もう、全力、土下座です。
えっと、具体的にどうなったかと云うと。
今まで、緋色だった全身が、金色になりました。それは、見事なキンシコウ、と云うか、明らかに、彼の方が輝いてる。
「すみません。力加減が悪かったようです。」
全力、土下座である。もちろん、土下座のできる身体構造してないので、五体投地に近い姿勢です。
「wGuuu~~~~~~~~~。」
見れば、彼は泣いてるッ!
そんなに嫌だったのか?本当に、申し訳ない気持ちで、いっぱいになる。
そうして、伏せた姿勢のまま、反省していると。
やがて、彼は落ち着き…………………………………………。
そして、言った。
「有難うございます。こんなに、嬉しい事はありません。」
「えっ!!!!本当に???」
「はい。そもそも、我らの毛色は、この様な色合いだった、と聞かされておりました。」と。
その後、彼から聞いた所によれば、元々はくすんだ色合いの、魔獣だったそうだ。それがある時、大怪我を負い、死にかけていた所、偶々通り掛かった神獣様に、神気を注ぎ込まれて、救われたらしい。
それで、その恩返しにと、神樹で覆われたこの森を、守ってきたのだ、と云う。それが、月日が経つ内に、少しずつ、普通の魔獣のように、黒っぽくなっていって、今に至る、と。
つまり、凄く良くなって、ご先祖様みたいになった、らしい。(と云うか?神気、涸れかけた?)
「どうか、我に名をお与えください。さすれば、我ら一族、終生、御身に付き従います。」
(……………………………………………………………………。お、重い。)
が、しかし、ここまで、関わったのだ。元より、治癒しようと思ったのは、こちらの我儘。なら……………………………。
「分かった。では、『五』と名乗られよ。」
ちょっと、キザだけど、形は大事かな、と。本当に、彼にとって、大事な事だと思うしね。
「有難幸せ。」「大切に、致します。」
そう云うと彼は
深々と………………………………………………………、頭を垂れた。
お読みいただき、有難うございました。