白虎 と ✿
R-15です。ほんの少し、性的表現が出てきます。
長くて、ごめんなさい。
9時45分 タイトル変更
私は待っています。そして、それは、サーシャが放った何気ない、この一言が始まりだった。
「ルゥナちゃん、【神獣】って、最初から言葉がわかるの?」
「違うよ。聞いて覚えるんだよ。」
「えっ?じゃあ、依頼書とか、どうするつもりだったの?」
「えぇ~と、ギルドカード手に入れてから、ゆっくり覚えようかなぁ、なんて…………………」
「はぁ~。じゃあ教えてあげるわ、但し一つだけ、”お願い”していいかしら?」
「はい、喜んで♡」
「じゃあ、ちょっと準備してくるから、その辺で待っててもらえる。」
「はい。分かりました。」
そして、彼女は再び、ギルド長の執務室のある、二階へと戻っていった。一人残った私は、【浄炎】製ズタ袋の中身を売ろうと、カウンターで聞くと、買い取りは別だった。
そして、指示された処へ行くと
【ダンディーな、スキンヘッドのおじさま】が、”ノースリーブ”で仁王立ちしていた。
と云うか、どう見ても”レスリングユニフォーム”です。カウンターがあるから、下半身に何履いてるのか、分からないけど、今後の為に、見ない方が良い、気がする。
まだこの体の”女”の部分は、知らなくていいと思うんだ。
「あの~、買い取りをお願いしたいんですけど」
おずおずとそういって、彼を見る。(すっごいっ!)大胸筋が目の前にある。いくら元男性とは言え、流石にこれは…………。
よくこれで女性冒険者が、逃げださないよなあ。やっぱり、度胸が違う?もしくは冒険者という、環境がそうさせるの?ドリューは結構、まともそう(?)に見えたんだけどなぁ、そこら辺に関して!
「おうっ、良いぜエ、嬢ちゃん。”久々”の女性冒険者には、サービスするぜェ~。」
(ウギャァァ!やっぱり、来ないじゃん、女性ッ!うぅ~わぁ~、(大胸)筋肉ぴくぴくさせるなァ~!)
まあ、そうは言っても、売るものは売らないと。(現金、欲しいですっ!)
「すみません。解体してないんですけど、大丈夫ですか?」
「何?そのズタ袋の中に??まあ良い。まずはギルドカード、あぁ、いや、市民証か?出してもらっても、いいか?」
私が自信満々に、出来たばかりのギルドカードを出すと
「んっ?なんだそれ?見たことないカードだな。ちょっと、良いか?カード借りるぞ。」
そう云うとカードを持って、受付カウンターの方に行ってしまった。そうして、しばらくすると、なんだか、受付カウンター方が騒がしくなってきた。近づくに連れ、どうやら、私の”カード”が原因らしい、事が分かり
(やっぱり拙かった?かなぁ~)などと思いつつ、向かう…………………………と?!!
そこには、サーシャが居た。
思わず、踵を返そうとすると『いつの間にか酒場へ行ってたはずの』ドリューが、目の前で仁王立ちをしていた。
「手前からの、最初の教えじゃ『冒険者たるもの、己の行動には、最後まで責任を持て!』とな。」
「あのぉ~、パーティメンバーとして”フォローを”期待しても良いですか?」
「甘いッ!そして我は今”酒”を飲んで居った。」
「はぁッ?」「じゃから、飲んで居ったのだっ!」「は?それはひょっとして、私に”肴”になれと?」「有無、今日は一段と酒がすすみそうだ!」
(コンの酔っぱらいがァ――!)
仕方なく、サーシャのところへ行くと
「どういう事かしら?私は”待っていてね”と云ったはずよね。何でそれが、こんな騒ぎになっているのかしら?」
「えぇ~とぉ、買取してほしいモノがありまして、倒した魔獣だとか、集めた木の実や果物なんかですね。で、それを出そうとしたら、カードを見せてほしいというので………………………………………」
「いいかしら?”私が”貴女の”専属”ギルド員なの、なのに”何で”、”他の”職員が応対しているの?」
「エッ!”専属”って、そういう意味だったんですか?てっきり”依頼”の受付カウンターだけかと…………バレタラ………マズ……カッタ?……………………………申し訳ありませんでしたッ。」
そして、後ろへ飛び退ってからの、”土下座”。
「はぁ~ァ、もういいわよ。でも、どうしようかしら?取り敢えず、ギルド長に相談しないと。」
そして、それからしばらくすると、ギルド長とサーシャが下りて来た。
「随分と騒がしいのぅ。どうしたのじゃ?」
すると、一人の職員が
「ああ、ギルド長、いいところに来られました。実は、このカードですが、”妙”です。”読み取り”を行ったのですが、スキルや、”保有”魔術はおろか、レベルや”種族”さえも表示されないのです。」
「これって、偽造ではないですよね?終端装置に通りますから。でも”このカード”って、何なのですか?」
別の職員も聞いてきた。
「見ての通りじゃよ。この”ルゥナちゃん”のカードじゃ。スキルなどについては、彼女が”ギルド専属”だからじゃ。あぁ、そうは言うても、別に、お前さんたちを”監査”するためじゃないぞぃ。滞った依頼の処理や、職員の補助、非常勤として”ギルドの警備”を任せることも、あるかものぅ。もっとも、そんな事態にならぬ事を、望んどるがのぅ。さて、こんなところかのぅ。じゃあの。」
そう言って、ギルド長が戻ろうとすると、
「あの、まだ”種族”の説明が、まさか!魔人族なんてことないですよね?」
(おや?聞いたことのない種族名が?)
「ふむ、少々言葉が足らんかった様じゃ、すまなんだな。もちろん誓って、魔人族じゃないぞい。ただ、彼女の種族は、”珍しい”種族での、今は”彼女一人”しか居らんのじゃ。故に”態々”表示しとらんのじゃ。これで良いかのぉ。」
「いえ、こちらこそ、すみません。ルゥナさんも、ごめんなさい。」
「いえ、気にしてないので。種族については、言い触らさないで頂ければ『良いかな』くらいで…………」
「あ、貴女っ!人が折角っ~~~~~~~~。」
「え?拙いですか?」
「ほっほっほっ。本人がそう言うとるんじゃ。問題なかろう。皆も興味があれば、聞いて構わんぞ。但し、”知った”からには、相応の義務が付く、”無償”での。どうするかは好きに決めるとええ。わしはどちらでも気にせんよ。」
「もう、おじいちゃんはァ~~。(はぁ~~)そう云うことだから、どうしても”知りたい”という人は、一緒に来てちょうだい。」
「よぉし、じゃあ、俺は行くぜ。」と、解体のおじさんが。
「私も行きます。」「私も」「じゃあ、わ、私も……。」
「あら、じゃあ、来るのは、ジュダ、ヨランダ、ミザリー、モモの四人だけね。じゃ行きましょうか。」
そう言って、二階へ上がっていく、サーシャの後をついていく、四人の職員と私。(何処へ行くのか?と思っていると……………)
やって来たのは、大きな部屋だった。どうやら普段は会議に使っているらしく、部屋の隅に、長机や長椅子が積み重ねてあった。
(ひょっとして、これ全部、サーシャが?!)
「さぁ、ルゥナ、存分に魅せて下さい。」
見れば、かなり大きな空間があった。恐らく私の【本性】でも天井に着かないだろう。今まであった人が”元”の世界と同じくらいなら、私は体高3メートル弱(か、もう少し低いか?)、体長は6メートルに届かないだろう。実測したわけでもない、から分からないけど、そもそも”白虎”である事以外は、大して気にならないのだ。
「えっと、ここで【本性】を見せたら良いのかな?」
「有無、存分にやるが良い!」って、いつの間にか、ドリューいるし、どっから湧いた。
「いやいや、流石に我も”湧いたり”せんよ、虫じゃあ、あるまいしのう。」
(うっぎゃぁあ~っ心読んだ!魔術通じないんじゃなかったの?)
「有無!魔術でもないし、読んでもおらぬぞ、お主が分かりやすい、だけじゃ。」と、ずいぶん楽しそうである。
もう、いいや。彼女の事は放っておいて、始めるか。
そうして、部屋の真ん中まで行き
「これから、お見せしますけど、何かあるといけないんで、少し離れて下さいね。ちょっと、びっくりするかもしれませんが、では、行きます。」
そう言うと、念のため”小さく丸まって”から、全身に神気を巡らせて……
一瞬で『燃え上がった』ルゥナを、強い光が覆って…………………、再び皆が目を開くと
そこには”香箱座り”する、大きな”白虎”がいた。
「なんだこりゃ?嬢ちゃんはどこ行った?」「たまげたなぁ~」「なんですの、これは?」「き、きっ、きゃぁぁ――――ッ」
「皆さん、お静かに!ルゥナちゃんが驚いてしまいますよ。それで、えっと、ルゥナちゃん?でいいかな?私の云ってる言葉わかるの?」
「GwhaUoOrrr」
「凄い♡【神獣】様♡」
「何?神獣っ?」「神獣、いうたんか?」「【神獣】!そんな!まさか?!」「あぁあぁ~、【神獣】様!」
「あれっ?えっと………………………………………ッひゃぅっわ、えっちょっ、何?いやぁっ、っちょ、まってっ………………………………………」
「おぉぉぅ、やっぱり、言い触り心地じゃのぅ。ほれほれ、ここが良いか?ええのんか?」
いつの間にか、私は巨美人にモフられていた。
「いぃぃぃぃ~ぃやぁぁっ……………待ってっ!……………………ッちょっ………………………だめっ…………ねっ……いっ……………………っまっはぁ~~~~~~~~。」
ヤラレタ。もう盛大にヤラカシタ。サーシャに止められなければ、どうなっていたか!取り敢えず(………………✿)瞬間に【浄炎】で消し去ったが、その際ジュダが
「おぅわあ、貴重な【聖水】がぁ~~」
と云ってたのが怖かった。えっ?そういう人?って後で、確認したら、土壌改良の『秘薬』だそうで、あそこで”ヤラカシタ”量があれば、”大きな屋敷が手に入る”ほど、だとか。びっくりです。
さてそんな処で、皆さんは………………………………………
正座で叱られるも、満足気なドリュー。それを見てさらに真っ赤になって怒るサーシャ。それを見て、唖然とする受付嬢たち、更に、悲嘆に?暮れるジュダ、と
混沌としていた。
そして、再び、香箱座りに戻った私が、大人しくしていると、
「あの~、【神獣】様ですよね。わ、私、モモって言います、よろしくお願いしますぅ。」とリスの獣人が挨拶してきた。
「はい。今日は。私の事はルゥナでいいよ。」
「いえ、そんなこと恐れ多いですぅ。わ、私たちにとっては、”神様”にも等しいのですぅ。」
「え?それどういう事かな。私、そんなこと全然知らないんだけど。」
「有無、それは文字通り”神”にも等しかろうな。そもそも獣人とは”神獣”と人、の間より”来たる”と記されているのだからな。」いつの間にかドリューが復帰していた。
「どういう事なんですか?」
「さぁ、のう、何せ”神獣”と云うものは、お主が来るまで”伝承”の域を出んかったからの。そう云い伝えられとる、ただそれだけ、じゃの。それより………………………そこのサーシャとモモをどうにかしたらどうだ。」
そう言われて、見るとサーシャとモモが、私に向かって熱心に拝んでいる。と云うか、目の色が怖い。目の中に”エフェクト”が浮かんでいるような……。ナンダロ コノヒトタチ
「えぇっとぉ~。何なさってるんですか?お二人とも。」
「何って。こんなこと、まず在り得ないのよ。自分たちの側に、【神獣】様がいて下さるなんて。」
「そうですぅ。【神獣】様にお会いできる、獣人なんて、”居ないのが当たり前”なんですぅ。」
「いや、確かに珍しいかもしれないけど…………………」
「まぁ、今は許してやると良い。なんせ、ほぼ本能じゃからなぁ。」
「エッ!どういう事なんですか?」
「つまりじゃ、お主がさっきから、漏らして居る”神気”にあてられとるんじゃ。」
「?」「分からんかの。魔力を感じやすい『エルフ』とご先祖様を目の前にした『獣人』じゃぞ。そりゃ、少々おかしくもなろう。」
「それにしては少々、いえ、いささか行き過ぎではありませんこと。」
「いやいや、それより、ミザリーは良いのか?何かあれば、今のうちじゃぞ。」
「妙な言い方を、なさらないでくださいまし。別に、今は特別ありませんことよ。」
「はっはっはっ。今は…………………のぅ。気を付けよ、ルゥナ。気付かぬうちに、”切り売り”されてしまうやもしれんぞ。」
「何かってに、『物騒な話に』して下さるんですの。致しませんわよ、そんなもったいない事。箱に入れて、大事にしまって、もっと愛でて差し上げますわ。」「はっ!わたくしとした事が、はしたなかったですわね。」
「………………いえ、大丈夫です。それよりもミザリーさんは、ひょっとして良い所のお嬢様、だったりするんですか?ぁいえ…………………もし気に障ったら、ごめんなさい。」
「構いませんわよ。ちょっと”裕福な”家の出と云うだけですわ。」
「あれで、一寸とは、中々言うじゃないか。」「あなたの所には負けますわ。」
なんか、色々ありそうだなぁ。じゃあ最後に
「ヨランダさんは何か聞きたいこととか、ありますか?」
「然うよなぁ~、ちょっと気になる事が、あるんじゃけど、いいかなぁ?」「どうぞ。」「うぅんとな、ちと爪を見してほしいんじゃァ。何でも、ドリューとヤリおうたんじゃロ。そん爪がどんな、なんか気になってのぅ。えぇかなぁ?」
「えっと、別に構いませんけど。」
(彼女の言い草にちょっと懐かしいものを感じながら)
そっと彼女の前に爪を出した。最初彼女は、興味深そうに見ていた…………
……………………………が、突然”爪を”舐めた”。
「うひゃぁぁ~ッ!な、なにをっ?」「いやぁ~、舐めたら、わかるんかのぉ~と、想ぉとったんじゃが………………さっぱりじゃネ。まぁ、ええわ。それより、ドリューはどうするんぅ?結構、きとんじゃろ?」
「あぁ、よう、分かったな。後で、ガロン爺の所へ、持ってこうと思うておった所よ。」
「ンッ。爺ジにはよぅ、言うとこぉ。まぁでも、あんまり、期待せんといてね。」
「それはそうと、ルゥナ。そろそろ、娘に戻った方が良いじゃないのか?」
そう言われて、彼女が指さす方を見ると、サーシャとモモが恍惚としていた。
「ひぃぃいい――ッ」
私は急いで”娘”に化けた。そして、最後までジュダの事を忘れていた。
最初は16時を目指してたのですが、長くなってしまい。遅くなり申し訳ございません。
不定期更新ですが、更新時間にあまり、ばらつきが無い様、行ければと思っております。




