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つまり 私が異世界電池 / 神獣と私と異世界と  作者: 弦紐 かえる
神気増槽
18/24

ギルド で モクサツ

ギルドです。


さあぁボーケンだ

 やがて、しばらくすると、初老の”ドワーフ(?)”の男が受付嬢と共に出てきた。(ドゥワァ~フ、キタ━(゜∀゜)━!)


「こちら、当ギルドのギルド長になります。この後は、ギルド長の方から進めさせていただきます。」

「うむ、わしが当ギルドの長をしておる、ガルンと云う。」

「さて、冒険者登録したい、との事だが、現状では出来んのう。幾つか確認させてもらえるなら、話は別なのじゃ。どうするかの?」

「初めまして、ルゥナと云います。はい、手続きをお願いしたいのですが、何をしたらよろしいですか?」


 彼は、即答するとは思っていなかったようで、

「お、おう。ではまず、戦闘能力”等”から見せてもらおうかの。」と云った。

「ふむ、では我が相手を致そう。」とドリューが”嬉々として”言い放った。

戦闘狂(バトルジャンキー)かぁ~、そんなとこだけ似なくて良かったのにぃ~~~。)



 そして、ギルド内にある、訓練場へ来た。

ギルドの(建物の)中を向けて、裏手に出ると、何人かの冒険者が青空の元、剣や斧、槍などを振ったり、試合稽古をしていた。そんな中


私とギルド長、ドリュー、サーシャが入っていくと(何故か?サーシャもついて来た。)


「ウォッ!紅滅姫アニヒレータだ。」

「うぅーわっ!ギルド長に紅塵クリムゾンじゃねえか。側にいる娘、誰だ?」

「マジかぁ~紅滅姫(依頼クラッシャー)じゃん。でもあの娘、かぁわいぃ~!」

「誰だろうな、あの娘?」

「可愛いけど、クラッシャーが一緒だぞ。」

「やべぇ~、かわいいけど、隣が別の意味でやべぇー。」


などと、色々聞こえてきた。耳が良いのも困りものだ。(あと、クリムゾンとか、クラッシャーってなんだ?何となく分かるが………………………………………)

 そんな事を考えていると、開けた処に来た。徐にギルド長が、訓練場の隅を指し


「武器は何を使うのか知らんがの、そこのラックにあるものなら、刃引きしてある。適当に使ってよいぞ。」


見れば、大小様々な剣、槍、斧など、色々置いてあった。中には、どう使うのか良く分からないのも、あった。


「ありがとう。じゃあ、遠慮なく」

そう言って、短剣を一振りずつ、両手に持つと、すでに、刃引きした大剣を持つ、ドリューの前に立った。正直怖いが、スピードで迫れば、ひょっとしたらと、思う。娘の時にどれ位”戦える”のか、ほとんど試したことは無いが、何とかなるかと思っていた。


 確かに、”身体能力”に胡坐を掻いていたのは否めないが、わずか、一合で弾き飛ばされた、のは予想外だった。舐めてたつもりはないが、このドリュー、”化け物”過ぎる。森で、出会ったあと、逃げをうった自分を誉めたい。私の目でも動きが追えないとか、どうなってるんだろう。確かに今の彼女の剣は、()背中に背負っている、大剣と比べると、一回り以上も小さい。そんな、余分なことを考えていたからか



「どうしたッ!全力・・で掛かって来い、と云ったはずだが?手前、舐めてるのか?いざ、魔獣に出会った時、手抜きしてやり過ごす、つもりではあるまいな。死ぬぞ?手前が無事でも、他の者が死ぬぞ?どうするつもりかッ!」


 確かに彼女の云う通りだ、始原の森にいる間に”平和な”日本人気質は捨て去った、と思っていたが、まだまだ(・・・・)だった様だ。



ドッガラガッシャァ―――ン!!!



突然大きな音を立ったと思えば、彼女が、手にした大剣を投げ捨てた。



そして


 やおら背中の大剣を抜き放つと、一気に斬りかかって来た。


「――ッ!」




目の前に迫りくる刃と云うには、あまりにも巨大なソレに



私は思わず、


   片手に四本ずつ、合せて”八枚”の爪を抜き放っていた。


ギィィインゥッ!


両手の指をクロスさせ、何とか刃を受け止める。




見れば、両手の先。

ハンドボール大の炎球(じょうえん)から大きな爪が伸びている。


 それは、まるで”炎の向う側”から、”爪の持つ”恐ろしいナニカ(・・・)が出てこようとしている、かのようにも見えた。



さらに、攻め立てようと、ギリギリと大剣を押し込んでくる、彼女。単純な力勝負ならと、四肢で踏ん張る、私。


((なんて馬鹿力ッ!))



二人の気持ちがピタリとそろう、も次の瞬間




ヒュッッヴァッ!ヴッヴァッ!!



翻る刃にざっくりと、太腿を切裂かれていたっ!



「GgguhGhaaa―――!!」思いがけない痛みに、獣の吼え声を放った。



見るとザックリ、深い傷口が覗いている。つい、人目を忘れて、神気を体中に一気に巡らせる。




それは傷口だけでなく、肘膝、肩、髪全体に至るまで、【浄炎】を吹き上げる、事になった。



皆の視線が一斉に集まる。


(これ、治癒魔術でごまかせるかな?)


なんて、どうでもいいことを想いながら、見回せば、皆一様に驚いている。

中でも、ギルド長は今にも、魂が抜けそうだ。

が、そんな中にあって、目の前の彼女ドリューだけが、”輝かんばかり”の笑顔を見せていた。





 ~~~~~~~~~~~~~~~∽∽∽~~~~~~~~~~~~~~~~





 あれから、復帰したギルド長によって、騒ぐ冒険者たちにしっかりと口止めがされた。

 そして、事態が収まるのを見計らって、一旦ギルド長の執務室に、場所を移した。



「さて、”能力”を見る、と云うことで調べさせてもらったんじゃが」


「すまん。このとおりじゃ。」と、いきなりギルド長が頭を下げた。


「えぇーっ!」驚くのはこっちである。


 まさかの、謝罪から入るなんて!予想の斜め上をいかれて、私は焦った。先程、【神獣】の力を使ってしまった事で、魔獣と間違われて、討伐されるという、危惧もしていた。それがまさかの謝罪である。


「いえ、大丈夫です。傷もすぐ塞ぎましたし、それより、その………………私の事なんですが……………不問という訳にはいかないですよね?」おずおずとそんな事を、言ってみる。


すると


「先程は本当に済まなんだな、うちのA級冒険者(アホタレ)が迷惑をかけた。」あまりの言い草に驚いていると


「ひどい謂われようだな、ガルン爺。もう少し、A級を敬っても良いと思うぞ。」と紅滅姫ドリューが言う。


「やりすぎなのは、確かじゃろう。まぁ、それで、何とも無かったのは、流石、と云うところかの。」


「爺、はっきり言ってやったらどうだ。恐らく間違いあるまい。」


「あのお二人は、私の事、ご存じなんですか?」と思わず、声を掛けた。



すると、室内に入ってからずっと、黙っていた受付嬢サーシャが言う。


「あのギルド長、さっきから、お話が見えないんですが?」


「うむ、サーシャは聞いたことがないかの、【神獣デュラーコ】と謂う生物について。」


「………ッ!」私が思わず、息をのんでいると


「えっ?あの(・・)伝説の魔獣・・の事ですか?でもあれって、確かお伽噺じゃないんですか?」


「うむ、それじゃ。しかも、間違っとるの。【神獣デュラーコ】は【魔獣】何ぞと比べられぬぞ。あれは全くの別物じゃて。」


「爺の云う通りだな。あれはそんな、簡単なモノではないぞ。何せ、”ただ”の剣ではいかな技をもってしても、傷一つ付かぬ。」


「職員に歴史書も読ませた方が、良いのかもしれんのう。」



驚いて言葉が出ないとは、本当だった。まさかの【神獣デュラーコ】を知る人々がいるとは!異世界、侮り難し。これは、種族による、寿命の長さの違いによる、のかもしれないなぁ。



「さて、ルゥナと云ったかの。お前様は【神獣デュラーコ】で良いのかの?」


「はい。知っている方がおられるとは、思いませんでした。」


「ふむ、大抵のものはお伽噺と思っとるよ、そこのサーシャの様にの。」


「お見逸れしました。それで、今後の事なんですが、どうなるのでしょうか?」


「有無、冒険者に、と云うことだったかの。それについては、すでに案があるんじゃが、その前にの。ドリュー(あほ娘)からちと、話があるじゃろ。」


「爺様よ、我を孫の様に、あつこうてくれるんは、嬉しいのじゃが、もうちと、大事にして欲しいぞ。それで、【神獣デュラーコ】についてじゃが、別に直ぐでのうても良いぞ。その内、ちょっと付きおうてくれりゃあ、良い。」


「別に危険な事で無ければ、構いませんが。」


なんか妙なことに巻き込まれないと良いなぁ、と思いつつ応えると。


「大丈夫じゃ。ちと、我と一緒に行って欲しい、所があるだけだからの。」と。


これまた、終始ニコニコしている巨美人ドリュー



「では、わしの方からは、まずこれじゃ。」


そう言って、”紐からぶら下がった木札(・・)”の様なものを差し出される。


「これは?」


「それが、お前様のギルドカードになるものじゃ。【神気】を使うのじゃろ。その木札に【神気】をなじませるんじゃ。己の心を込めるつもりでの。」


(えっ、これが?)

 そう思いつつも、”自分”を込めるつもりで、うぅ~~ンと神気を込める。


すると


 只の木片に見えたものが、パぁ―――ッと光り、やがて収まると、手の中には、”白い”木札があった。

見れば、精緻な文様が施され、私の名前と”Z”の文字。



「凄い。これで、良いですか?」と木札(ギルドカード)をギルド長に見せると


「おぉ、伝承通りじゃ。」とやや、不安なことを言った後、


「それがお前様のものになった証じゃ。大事にするとよい。再発行はほぼ、出来んからの。」


「えっ。再発行できないんですか?」


「うむ、かなり難しいのう。材質は”聖樹”で出来て居るし、作り方は多分失われておるじゃろな。」


「”聖樹”ですか?」


「エルフの森の奥にあると言われとる、”樹木”型【神獣デュラーコ】じゃな。」


「”樹木”ですか。そんなものもいるんですね。」


「知らんかったかの。それで、お前様のクラスじゃが、”Z”じゃ。」


 顔に疑問が浮かんでたのだろう。ギルド長自ら、教えてくれた。


 冒険者には、クラスがある。一番下が、”G”で一番上が”A”さらにそのうえがあって、”S”らしい。もっとも”S”と云うのは、『勇者』の為のクラスだそうだ。まず、『勇者』しか出来ない難易度という、意味らしい。

 それでは、私の”Z”級とは何処か?と云うと、序列外(ランク外)だと、ただし、その意味が”序列にないところ”にあるのだと云う。




それは


「つまり、”ズゥース”とは【(ズゥース)】の事じゃ。」



こうして私は”()”級になりました。






 

お読みいただきありがとうございました。



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