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つまり 私が異世界電池 / 神獣と私と異世界と  作者: 弦紐 かえる
神気増槽
12/24

グレン & グレン

サブタイトル 変えました。すみません。

 そっと、ジャングルの中を、進む。気配を殺し、音もたてず……………本当に、この身体・・・には感謝だ。まるで伝説の傭兵のようだ。場所が場所だけに、そう感じる。もっとも、錆びたドラム缶は在りそうにないけど。





 そんなことを考えていたら、目的地に着いたみたいだ。

目の前には、洞窟がぽっかりと穴をあけている。私がいた所より、狭い。

が、多分中は広がってるのだろう。私のところも、似たようなものだったしね、それに私がいた処は、空が見えたゾ。



 いや、洞窟自慢がしたかったわけでは………………………………………(さて、どうしようか)………………………………………そう思いながら……



「居るか?!!大百足アグロノーシュッ!!!~~~~~~~~」


おお()で呼びかけた。




 気配を探れば、中に大きなのが一匹居るのが、わかる。さて、すでに動けぬ程、弱ってしまったか?と心配していると………………………………………。





 やがて、ずるっ、ずるっと這う音とともに、シャカ、シャカ、シャカッ、シャカッと(小さな金属が、しきりに打ち合わされるような)そんな音と共に、大百足が姿を現した。





「貴方は?! ………先程は、助けて頂いて、ありがとうございました。ですが今しばらく、ほんの少しだけ、待ってください。このご恩は必ずや…………。」


と、彼女(なんとなく♀だと思った、ニオイなのかな?)は言う。




「別に催促に来た、つもりはないよ。元より、求めていないし。それより良かったら、話してもらっていいかな?あそこ《・・・》で『死ねない』って、言った訳を。」


 私は、戦闘中の彼女を見ていて、どうしても(・・・・・)死にたくない理由がある、そんな気がしていた。それほど切迫した、何かがある様な気がしていた。






そして………………………………その訳とは






「実は、卵が………………………………。もう『すぐ(・・)』なのです。みました(・・・・)ら、必ず………………」





「そういうことなら。ほんの少しだけど、その傷の手当て、させてもらいますね。」





 思わず、余りにも無残な、その体を見て、つい許しも聞かず、【浄炎(洗浄と治癒)】を彼女に放ってしまった。






 一瞬、彼女は身構えようとした。


が、体の傷が癒えていくのを感じてなのか、ゆっくり…………………………………

………………………………………ゆっくりと力を抜いていった。


そうして、もう良い頃合いかと、【浄炎】を止めると







 色鮮やかな赤色に染まった、彼女が、ガ、ガ、GA、………………………………。











仕方ないですよね、えぇ子供は大事ですしねェ………………………………。



 「またやってしまった!」


それから、すぐ”母体として問題ないのか”心配して………………………いると?





「大丈夫ですよ。感謝いたします。そんなことよりも、まさか上位・・にしていただける、なんて。何とお礼を申せば良いのか…………………………。」



と、感謝しきり。



 別に、魔獣達から、尊敬されたくて(上位???に)している訳ではない、のだけど。


 いくら、力関係が目に見える様な、異世界・・・・ワイルドライフでも、これは………………………………………



 私は、神獣デュラーコであることは言っていない。


(ひょっとして、魔獣の中には、『傷を癒す』魔術を使うものもいる?)のかどうか分からないが。

素直に尊敬してくれる彼女を見てたら、どうでも良くなってきた。




 ワイルドライフ。



 こんな”野生(・・)”のようでも、ちゃんと何かのルールがある。

大自然・・・の中だから、当たり前だが、この姿になったことを、あらためて実感していると






「今はこれにて失礼いたします。お礼は必ず、ご用意させて頂きます。」と




それだけ言って、彼女は穴倉へと帰っていった。





 そうして彼女を見送った後、私は冒険を再開した。

きっと産卵する?と言っても、恐らく、あと数日してからだろうしね。


確か、満月まであと何日かあったはずだ。どちらの月かまでは、覚えていないが。きっと、その頃のような、気がするよ。


それに


(どんなふうに生まれて来る、のか分からないけれど、百足って『子沢山だった』ような?)





呑気に


そんな取り留めもないことを考えながら、私は、ジャングルの中を進んで行った。





~~~~~~~~~~~~~~~~~∽∽∽~~~~~~~~~~~~~~~~~





 さて再び、私は西へと向かうことにした。冒険者たちと一戦交えたのは、ここより南だ。(大百足の後を追ってる時に、彼らに痕跡はなかったみたいだし、見逃してなければだけど。最初に大百足《彼女》が逃げたのは、北だったからね。)


 だから、西へ向かえば、悪くても、の北辺りか、ひょっとすれば、彼らに追いつけるかも、と思っている。



 なぜ?こんなことをしているのか。


トウゼン!!

()に行くためだ。よく小説などで、”異世界に行った主人公が、必ず『近くの人家、村、町に行こうとする』”のは、なってみると実際、よく分かる。情報、いや、もっと簡潔に言おう。


「知りたくなる。」のだ。



 私の今の立ち位置、したほうが()こと、してはいけない(・・・・)こと。それに(むしろ、こちらの方が、重要かな)この世界の()・・、情勢など、どんな国がある、とか、どんな文化、文明を持っているとか。

 恐らく、新聞なんて、期待できないだろうし、インターネット ハ ナニモンダ??ッテ事を考えると………………………………………。




 情報は、人が集まるところに行かないと、手に入らない。もちろん、うまいものが喰いたいとか、珍しいものを見てみたい(RPGの世界♡)っていうのが、一番だけどさ。とにかく、多腕猩々の集落では分からなかったこと(【神獣の知識】含めて)を知るには、それしかないと思った。




                 ∽∽∽




 一方その頃



四人組は







「Ghuug、ぐぅぅッ」


「気が付いた?グレンゴ!」


「ここは、いったい………………………………?」


剣士の男は、そういうと、辺りを見回した。



「もう大丈夫だよ。多分、逃げ切れたと思う。」


魔術師の恰好をした女がそれに応えた。



「本当か?あのあと、どうなった。」


「ああ、自分が担いで運んだ。追って来てる様子はない。」


のそり、と大男が云う



「そっか。それにしても、アリャなんだ?スキルも通じねぇ。マチルダの魔術だって………………………………」


「そうね、なんなのかしら。魔術無効なんて、聞いたことないわ。」


「それにぃ、わたしの状態異常デバフもきかなかった、みたいだしねぇ~。」


「おい、リリー。言えよっ、やってたんなら!」


「ひどいなぁ、ぐれちゃんは。みんな心配してたんだよぉ。キズ、なおさないぞぉ~」


「ぞぉ~、じゃねぇっ!ッイテテテッッ!!とにかく、とっとと帰って、報告だ。あとっ!グレちゃん、言うなぁっ!!!」


「………………………………………そうね。あなたの怪我のこともあるし。とにかく、急ぎましょう。」


「うむ。了解した。グレンゴのことは任せてくれ、だが、急がねば。武具が少々、心もとない。」


「くっそッ!ホントかぁぁぁ~~~~」


「………………………………ねぇ、かえろ?」


「あぁ、そうだな。わりぃ。リリー、みんな、帰ろうぜ。」




こうして、とある町の冒険者ギルドに急報がもたらされた。







然うとは知らず、一匹の白虎はのんびり、ジャングルを歩いていた。




お読みいただき、ありがとうございました。

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