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乙女ゲーム【崩壊する王国と蒼き花の唄】

この国では人の運命は全て天啓によって決められる。

それは王国にする者全てに12歳になると自動的に降りてくるもの。

王族でも貴族でも、商人でも平民でも、スラムに住む宿無しにも、12歳を迎えるもの全員に。

例えば、王族ならば

【能力:統治/範囲:一国】

例えば貴族なら

【能力:統治/範囲:中領地/特技:武】

例えば平民なら

【能力:鍛治/範囲:刀剣】

大雑把なものでしかないけれど、それは誰にも覆すことはできない。

どんなに他になりたいものややりたいことがあっても運命に逆らえない。天啓にあがらう者は誰であろうとスラムでしか生きられない。

その天啓が王族や貴族に都合がよいもの変質させられていても、天啓システムの内情を知る者は極一部のものしかいない。他の人々はただ、与えられた役目を死ぬまで演じる。

当初は純粋に才能を見出すために導入された天啓システム。その昔、皇太子の天啓が【能力:錬金/範囲:薬】だったせいで、特定の血に反応するようにシステムは書き換えられた。

その歪みは王国を破滅へと導く。

王国の名はクライシス。

この世界は乙女ゲームであり、私はその主人公。名前はライム。前世の名前は山川来夢。

【能力:統治/範囲:一国/特技:補佐】

父は現王。亡くなった母は下級貴族。同じ年の異母妹は王妃の産んだ第二王女。王太子である年子の異母弟の母親は序列二位の側室。兄弟の中では一番早く産まれ、一番身分が低い故に、まだ母親のお腹にいる頃から命を狙われた。母親は文字通り命からがら王宮から逃げ出し、スラムで出産した。命を削るように生き、そして、数年後に亡くなった。

母が亡くなってから、私は国の庇護ーー配給による食料の提供のみーーによって生きながらえ、12歳を迎える年、天啓により前世の記憶を思い出すーーそれが私の基本設定。

この乙女ゲームは初めから主人公が転生者という設定だった。

なぜ私が主人公なのか、それとも他にも主人公がいるのか、それはわからない。

けれど、私は主人公。

ならば、やるべきことは決まっている。

まずは王宮に行き、そして、異母妹の悪役王女に会う。

そしてーー悪役王女を幸せにする!

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