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罪の告白と懺悔の思い

不特定多数に向けたものではないですが、仕方なくこんな形になってしまいました。


ごめんなさい


それは、私がある人に伝えたい言葉

その人に対して罪を重ねた私が

どうしても伝えたい言葉


かきつばたのような謎ではなく

しっかりとした自分の言葉で伝えたい


ただ一人にのみ伝えたい言葉

しかし、その人との縁は断たれてしまった


天岩戸に永久に閉じこもった天照大神のように


岩戸が思いを遮断する

言葉の振動を阻害する


ただ一人だけに伝えたい言葉

それを秘めたまま、沈めたままなら

良かったのかもしれない


しかし、それができない理由ができてしまった


断たれた縁をきっかけとして紡がれた物語

その物語のために、不特定多数の人々に

知られてしまう苦しみの軌跡


本来ならば、いち早くあの人に

物語の草稿を送り読んでもらうべきなのに


過去の自分の愚かさが

その未来を閉ざしてしまった

無思慮なる過ちが枝を断ってしまった


だからこそ私は、この場を借りて言わなければならない


追い詰めてしまって、ごめんなさいと

きっかけを作り出してしまい、ごめんなさいと


今の私にはそれだけしかできないから


罪悪感を掻き起こす

良心の呵責を鎮めるために

私はこの場で謝ろう


驕っていた自分を認めるために

成長のきっかけを与えてくれたことに


感謝の意を込めて伝えたい


ありがとう、そして、ごめんなさい


恥も外聞も捨て去って

伝えたいんだ、私は

この言葉を


エゴにまみれたこの物語を

心おきなく公表するためという

下心こそあるけれども


それは副産物でしかない

きっかけで発芽したものを書いただけなのだから


私が犯した罪の告白を読んでくれたなら

一言だけでいいから、伝書鳩を飛ばしてください


私の紡いだエゴの物語を

陽光に照らすか

深遠へと落とすか

そのどちらかを

私の懺悔のために決めてほしいから


心が落ち着いたなら、飛ばしてください


私は待とう、あの人からの伝書鳩を

尊重しよう、あの人の決定を


重すぎたのなら、物語を沈めよう

深遠へと落とすしかないから


罪を犯した私が、さらなる重荷を負わせるべきではない


できる限り分割して軽くしたい


心からそう思う

それが今の私の

偽らざる本音なのだから


私の目に入っている垂木を抜き取る

真実から目を背けないために


速やかにそれを行うべきだった

しかし、あの人の心を思うなら

性急にしかならなかった


時が過ぎた今なら大丈夫だと信じたい


閉ざされた天岩戸が

ほんの少しの隙間でも

開けてくれることを――


《終》

……これって、権利侵害じゃないですよね?

怖くなってきました……。

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