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episode1みんなで学校へ行く

今日もアラームの音で目が覚める。

いやでも聞こえてくるお母さんの声。

もう何日も変えていない枕カバー。


「早く起きなさーい!」

「はーーい!!」


起きてるのに、何度も起こしてくるのが鬱陶しい。


「もう7時だよ!?」

「はーーい!!」


頑張って体を起こした。

背伸びをして、裸足のまま洗面台に向かった。

蛇口をひねると冷たい水が出てきた。

朝は四季問わずに冷水っしょ。むくみも取れるし、目もぱっちり開く。でもタオルでは拭かない、ティッシュで拭く。

部屋に戻り、ハンガーにかかってある制服を手に取り着替える。まだ春だけど、夏用のパジャマを脱いで、ニットの灰色のベストを着る。

今日は4月なのに30℃近くまで気温が上がるみたい。



まだ春なのに———



「ふわぁ.....」

水で顔を洗っただけでは、やっぱりまだ眠い。

鏡を見て、朝から気分が下がる。こんなんじゃ学校行けない。

「やっば!」

壁掛け時計を見ると、8時になっていた。8時10分にはみんなと集合しなきゃいけないのに。

床に落ちていた革鞄を持ち肩にかけながら階段を下った。


「おはよー」

「おは!時間やばいから朝ごはんいらない!」

「え、ちょ今日は部活?」

「ない!行ってきまーす!」


いっそいで家を出た。

まだ春なのに、夏みたいな風が吹いていた。

自転車に鍵をかけて、前カゴに鞄を突っ込んだ。

「よいしょっと...うわっうわ!」

駐車場を抜け、トンネルに入っていった。

朝なのに暗い。

トンネルを抜けると、光がひらけた。

そしてそこには.....



大海原が広がっていた。



「夏じゃん‥‥‥」

まるで今日は夏日。海からくる潮風が頬を撫でた。

これは全く正規ルートじゃないけど、私はあえて海辺を走る。

みんなとは、腰越駅で毎朝待ち合わせ。

腕時計を見ると、もうすでに8時10分を過ぎていた。

足に力を入れて超特急で自転車を漕いだ。

もうあと数十メートル。

あと少し!



「おっはー!」



「おいおいおっせーぞ?」

「ごめんごめん寝坊した」

「いつものパターンね」

「おめぇらやっべーぞ!遅刻する!」

「緋月早く!」

「ちょ待てってお前ら!!」


ここは、”ほぼ”江ノ島。

本龍寺から見ておおよそ南、相模湾が見える。

商店街にいるあの人は、もうすぐ店を開けようとしている。帰りにはアイスを買って頬張る。

今日は6時間授業。

来週には校外学習。

新学期も始まり、新たな出会いに日の出がさそうとしていた。


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