足の傷
背筋がブルッとする短編ホラーです。
心臓の弱い方はご注意
昼間に見てね_(._.)_
西暦20××年、日本は隣国との間に停戦協定を結んだ。
12年間という長い戦争が形の上で終結した
ここはとある戦場、停戦となったことも知らず、銃声はやむことを知らない。
1人の兵士がある敵兵を崖の上まで追いつめた。
追いやられた兵士は左足に深手の傷があった
「たのむ、助けてくれ、俺には妻がいる子供も2人いるんだ たのむ」
兵士は泣き叫んだ
「悪いな、俺もお前を殺さないと帰れない、もうすぐ娘が生まれるんだ 俺は死ねない」
引きがねを引こうとした瞬間、崖が崩れた
「一人撃たずににすんだ・・・帰ろう家族が待ってる」
崖から落ちた男は海に浮かんでいた、海水が足の傷に激痛を与える
「駄目だ・・もう死ぬんだ、ごめんよお父さん帰れそうにないよ」
意識の遠のく中、兵士はふと来世を考えた。
もう人間はいやだ、戦争ばっかりもうたくさんだ 今度はもっと小さなものでいい
花や木でも構わない
そう想いながら深い海の底へと沈んでいった。
残念だ。また人間に生まれてきてしまった。
まぁいい だって俺を殺そうとした奴の娘に生まれてきたんだから
「はーい パパといっしょにお風呂入ろうねぇ」
彼は娘の左足に傷があるのを見つけた
「どうしたんだその足の傷は」
娘が振り返る・・・そして一言
「昔ちょっとね」
感想よろしくお願いします