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お勉強タイム

報告会から二週間。席を外している間に特注の武器を作ったらしいガルムがついに受け取りの日らしく、一緒に店まで行くことに。

鼻歌混じりで随分とご機嫌で、尻尾を隠すことなく振っている。


「どんな武器にしたんだ?」

「そりゃもう、でっかい剣!予定通りなら、アタシよりもデカいぜ!」


ガルムは並の女性よりも背が高い。彼女よりも大きな剣となれば、男でも扱うのが厳しいだろう。

そもそもそんなデカい物をどうやって持ち歩く予定で作らせたんだろうか、という思いがあるが、まだ実物を見ていないのでその言葉はしまっておく。


元気よく歩く彼女の後をのんびりと追っていると、件のデカい剣とやらを注文した店に到着した。

『元祖一鉄』。看板には筆で書いたような文字でそう書かれていた。


「おーい、出来てるかー!」


意気揚々と入店するガルムに続くと、中はまぁ、当たり前だが大量の武器が展示されていた。

楽器店の、ギター売り場のようなイメージだろうか。中には雑に傘立てのような場所に投げ入れられている物もあれば、高級感ある箱の中に入っている物など様々だ。


「嬢ちゃんか。商品はもう用意してあるから、ちょっと待ってな」


浅黒い肌をした頑固そうなオッサンが、店の奥へと姿を消す。

すぐに戻って来た彼は、両腕で巨大な木の箱を抱えていた。


……なるほど、あの箱でようやく収まるサイズの剣か。普段使いする気あるのかコイツ。


「開けて良いか?」

「おうよ。代金は先払いで貰ってるからな」


了承を得るや否や、蓋を開ける。背後から中身を覗き見させてもらうと、そこには紫色のクッションに乗せられた、巨大なフランベルジュが。


目算で、縦幅約二メートル……か、それ以上。鍔の部分に赤色の魔石(魔法をストックさせる事が出来る石の事。込めた魔法の属性によって輝きは変わる)が埋め込まれており、波打つ刀身は銀色に輝いている。


刀身部分からも微かに魔力を感じる辺り、恐らく魔石に魔力を込め続けるための機能が―――例えば斬りつけた相手から魔力を吸収するとか、そういう機能が備わっていると考えられる。

基本的に魔法を使えない、魔力を持たない獣人が魔法を扱う為の仕様だ。


「中心部の魔石には見ての通り火属性の魔力が込められていて、刀身に炎を纏わせる事も、炎を斬撃を飛ばす事も可能だ。必要な魔力は斬った相手から自動で吸収する仕組みになってるから、獣人の嬢ちゃんでも扱える。発動は嬢ちゃんの意志を読み取って、望む通りにやってくれるはずだ」

「注文通り、って事だな。素振りしても良いか?」

「あぁ、構わねぇぞ。ウチの庭貸してやるから着いてきな」


どんな鍛冶屋も、大抵武器を試すための場所として、店に庭がついている。例え王都のように建物同士が中々の密度で隣接している場所であっても。


恐らく店主であろうオッサンについて行くと、剣や槍と言った武器の素振りには使えるが、弓等になるとやや厳しい、といった感じのスペースに案内された。


「生憎、的になる人形を切らしててな。素振りで我慢してくれ」

「いやいや、振らせてもらえるだけで十分」


ガルムは手の中で少しだけ剣を転がすと、真剣な顔を見せ、そして()()()


いや、実際にはただ素振りを始めただけだ。敵が眼前に立っていると想像し、ソレを相手に振るっているだけ。

だが、野性的な荒々しさを感じるその剣技の中に、確かな美しさがあった。

隣に立つオッサンも、感心したように溜息を吐いている。


「―――アタシの振り方、動きにあってる。うん、実際使って見てもばっちりだ!」

「そうか。ま、俺の作る武器に不備はねー。魔石と魔力吸収の方は俺の管轄じゃねぇから怪しいがな。そっちの機能でも試してくると良い。まだ日も上がったばかりだ。もし試して不備があったら、明日までなら受け付けるぞ」

「おう!んじゃ、街の外にでも行ってみるよ!」


別に良いけど、走り出す前に俺に何か一言欲しかったかなぁ。保護者枠だもん。


※―――


「で、結局この前と同じ森か。いや、火属性の魔法が籠ってんのに森に来るって何考えてんの?」」

「ここ以外思いつかなかったんだからしょーが無いだろー?逆に他にどこがあるんだよ」

「王都を出て右か左に曲がれば平原とかそんな感じの場所があったぞ」

「それを先に言えよ!!」

「お前が俺の事置いて走ってったからなー。新しい武器でテンション上がってたんだろうから仕方ないにせよ、もうちょい後先考えて周り見て行動しろよ」

「ぐぅ」

「ぐぅの音を出すな」


話しながらも、なんだかんだ奥へ奥へと歩き続ける。

因みに先日、武器を買うついでに武器を収納するための魔道具(無骨な腕輪。埋め込まれた魔石に物を収納でき、指を翳す事で取り出せる)も購入していた彼女の手には、現在あのバカでかいフランベルジュは握られていない。


「ていうか、武器受け取って思い出したけど、あの時お前、変な事言ってきたじゃねぇか」

「?なんか言ったっけ」

「ほら、戦う事になるー、みたいな」

「あー、アレか。別に大した話じゃないぞ?ただ、あの中に偽者が紛れ込んでたから、ソイツを殺す事になったってだけ。バレリア帝国ってあるだろ。あそこの貴族が潜らせてきた密偵が居たんだ」

「……いやいや大した話だろソレ!?」


一瞬呆けた後、彼女は声を荒げた。

確かに大した話と言えば大した話だ。と言ってもガルムが出て行った後すぐに取り押さえたし、戦闘自体も呆気ない物だったから、実際大した事にはなっていない。

言葉だけ聞けば中々な事件だけどな。他国の侵入者って。


「実際そんな大きな話にならなかったんだ。戦闘だって、もっと抵抗されるモノだと思ったけど……俺一人ですぐに捕縛できたし」

「……あー、うん。同情するわ。侵入者とやらに。んでも、どうしてそのバレリア帝国とかいう国の貴族はわざわざノガミのいる暗殺ギルドに密偵なんて潜らせたんだ?」

「目的としては、暗殺ギルドを裏から操るための布石だと。ちょう件の貴族の暗殺を失敗して、捕まったヤツが居てな。ソイツに変装して侵入させてきた」

「暗殺ギルドを操る……そうか。現状アステリア王国が最強の国扱いされてるのは、『狂戦士』ノガミの所属する暗殺ギルドが本拠地を置いているからって話だもんな。ソコを抑えれば、そのバレリア帝国とやらが……なんならその貴族個人が最強に成り代われるって思ったわけか。―――んじゃ、どうしてノガミにバレないなんて思ったんだ?」

「言いたくねぇ」

「はぁ?」


敢えてノガミが居るのに云々の話を無視したというのに、コイツは二度も聞いてきた。

だが侵入者から聞き出した話が、思い出すだけでも釈然としない気持ちになるような話だったのだ。自分の口から話すなんて嫌だ。


嫌、だが。多分どれだけ誤魔化しても追及されるので、大人しく答える。


「……ノガミってさ、お前も言ってた通り『狂戦士』扱いされてるだろ?」

「扱いっていうか、『狂戦士』以外の何物でもねぇよ」

「うっ……いや、だからさ。ネームド連中とかお前とか、戦闘中以外の俺と話した事あるヤツ以外にはさ、俺が頭のおかしい狂人ってイメージしかないんだよ。つまり―――その、会議の場に参加できる程の脳が無い、と、思われていたらしくって……」

「ぶふっ」

「テメェ笑いやがったな!!」


どうしても耳に入って来る情報はわかっていたが、実の所自分からノガミがどういう風評なのかを調べるような事は今までしてこなかった。厳しい現実から目を背けてきたともいう。


この結果がコレ。俺はどうやら、まともな話し合いもできない猿だと思われているらしい。

確かに前々から俺と対面した標的だとか敵だとかが逸れを匂わせるような事を言っていた気もするが、まさか本当に猿扱いされていたなんて誰が予想できただろうか。


ブギーマン扱いと言い、誰も俺を暗殺者として見てくれやしない。まぁ、発狂して笑いながら真正面から向かってくる暗殺者がどこにいるって話だけども。


「でも、アタシもお前とこうして一緒に行動するようになるまでは、そんなイメージだったぜ?碌に世界の事を知らないアタシでも、『三大恐怖』の恐ろしさと、その中でも一際やばいヤツの話は色んなヤツから聞かされたし」

「さいデスか……」


深く、それはもう深くため息を吐く。


良し、この話は止めよう!これ以上話しても俺が苦しいだけだ!


「ところで、お前バレリア帝国を知らないっぽい口ぶりだったけど、マジで知らねぇの?」

「え?うん。だってアタシ、獣王国とアステリア王国くらいしか知らなかったし。因みにどこにあるんだ?」

「獣王国とアステリアのお隣さんだよ!王女になった時に周辺地理とか習わなかったのか!?」


これは差別ではないが、殆どの獣人は一般常識的な知識が欠如している。これは教育施設が一つしかない上に戦士養成所と揶揄されるくらい教育よりも武術指導の方に力を入れている点や、種族として知識欲が少ないという点が理由として挙げられる。


恐らくガルム以外の獣人……例えばアイツの元従者とか言うマルクなんかも、碌に他の国の事とか、その他の教養に欠けているのではないだろうか。


「……ならって、無い……いや、覚えてねーよそんなの。アステリアとかビットリアは行った事あるからわかるけどさ?そのー、バレリア帝国?とか、お前が前に言ってたポゴフィレス?とか、知らねぇし」

「ポゴフィレスは新興国だから別に知らなくても無理はねぇけどさ。バレリアはシェンディリアの次に長い歴史を持ってるんだぞ?あの宗教大国の二番手」

「……しぇ、シェンディリアな?おうおう、わかるわかる」

「あー………良し。武器の練習の前にフラストレーション貯めようぜ。お勉強タイム。座学と行こうか」

「えぇー!?」


露骨に嫌そうな顔をしてくるが、無視。

さっき俺を嗤った罰だ、とは言わないぞ。俺はただ純粋に、ガルムの知識不足、教養不足を心配してやってるだけだからな。


俺が隠そうとした猿扱いの話を態々聞き出した挙句噴き出した事なんて、全然。もう全然、これっぽっちも気にしちゃいない。

俺はそこまで器の小さな男ではないのだ。


「まず、俺達の今いるこの大陸が、ヴィレニア大陸って名前なのは知ってるな?」

「おう」

「……因みにヴィレニア大陸と名付けられた理由と、他に確認されている大陸の名前は?」

「えーっと……確か、ヴィレス教の創造主にして救世の神、ヴィレスが名付け元で……んで、他の大陸は三つまで発見されてて、アポロニア、ヒュプニア、アレシニアって名前が付けられてるんだろ?国についての話の前に、何回も暗唱させられたからこれは行けるぜ」

「お見事。んじゃ、他の大陸の国についてと、唯一の島国、フエッテルンについてはまた別の機会にして、ヴィレニア大陸の国家について簡単に話そうか」


簡単にヴィレニア大陸の形を地面へ描き、中心部分に大きめの円を描く。ただの円ではなく、一部が飛び出ていたり引っ込んでいたりするソレは、アステリア王国の領地を現した絵だ。


「ヴィレニア大陸の丁度真ん中がここ、というかこの森の近くにあるアステリア王国の王都、リストバルナだ。んで、そっから南に下るとシシリア村があって、西に真っ直ぐ向かうと獣王国。東の方に向かうとビットリアがあって、北の端にはギザドア領がある」

「へぇー……ん、じゃあ獣王国は……こうか?」


アステリア王国の国土を示す絵の隣に、これまた歪な円を描く。それは確かに、獣王国の国土を示す絵になっていた。


まぁ、自分の国の事はわかっているか。流石に。


「あぁ。それであってる。獣王国の王都も、その真ん中だな」

「んで、アタシの住んでた村はこの端で……確かこの辺りだな。この向こうに、確か魔法国ってのがあるって聞いた事がある」

「リトリア魔法国か。魔法ギルドの本拠地がある場所だな。ま、ここの話も今は良いか。―――で、こっからが本題。獣王国とアステリア王国の境界線の南側……つまりここに面してるのが、バレリア帝国。一応聞いておくが、どういう国かわかるか?」

「いや、正直何も」


潔い即答に、つい笑みが零れる。

するとガルムは不服そうに俺を小突き、良いから話せと急かしてきた。


「バレリア帝国は、まだ古代魔法が主流だった時代から存在する帝国だ。今の皇帝は147代目で、ゲイン・グルースト・バレリア。建国当初から武力による世界統一を目標に掲げてはいるが、今はシェンディリアの勇者召喚だとか、アステリアの騎士団とか……俺とか。そういった圧力があるせいで、身動きが取れずにいる」

「へー……じゃあ、バレリア帝国は今でも戦争したがっているって事だよな?そんなヤツがあの会議に潜入してきたって、不味くないか?ていうかどこから聞かれてたんだ?」

「獣王国の話が終わりかけのタイミングだから大した情報は聞かれてないし、そもそもリアルタイムで情報を横流しする手段を持ってなかったらしいから、向こうには何の情報も入ってねぇよ。侵入者はちゃんと始末したし、今頃他のネームドが件の貴族を殺して、捕らえられたヤツの生存確認でもしてる頃だと思うぜ」

「なら良い……のか?」


まぁ、しくじったヤツがどこまで情報を漏らしたのか完全にわかってるわけじゃないし、油断は禁物だが。

それでもまだ俺の仕事じゃないし、下手に気にする必要も無い。


「話を戻すぞ。―――人型四種の国は、獣王国、魔公国、亜連邦、人間連邦の四つに大きく分類される。それは習ったか?」

「あぁ。獣王国と魔公国は一つの国で、亜人連邦と人間連邦はいくつかの国の集合体なんだよな。で、人間連邦の中心になってるのが、シェンディリアとアステリア。元々はシェンディリアだけだった……って話まではなんとなく覚えてる。けど、どうしてシェンディリアが中心なんだ?」

「一応聞くが、勇者は知ってるか?」

「あぁ。異世界から来る、祝福を持った人間の事だろ?フエッテルンによく似た国の、二ホン?ニッポン?とかいう所が出身って言う」

「そうそう。それを儀式さえ行えばほぼ確実に呼び出せる『勇者召喚』を、シェンディリアは建国当初から持ってたんだ。だからバレリア帝国が天下を取る事は無かったし、俺の存在が『三大恐怖』として世間一般に知られるまでシェンディリア一強が続いてた」


俺の説明に何度か頷く。どうやらわかってくれているらしい。

地頭は良いのだ。ただ、覚える機会や、覚えようとする気が中々無いだけで。


「ん?勇者召喚って、アステリアとか、リトリアとかでもできるんじゃないのか?」

「いや、そう簡単な話じゃない。なんせ世界と世界を繋げるんだ。儀式魔法の一種ではあるけど、どちらかというと神に与えられた奇跡……『祝福』と言って良い」

「『祝福』を持たない他の国じゃ、同じ真似はできないって事か……」

「とはいえ勇者召喚を何度もやって来た影響で、召喚元の世界とこっちの世界の間が結構緩くなってるらしくってな。その影響で現れたのが『はぐれ』……所謂異世界人だ」

「……いつぞやの豚野郎も、『はぐれ』だったんだよな?」

「あぁ。あんな奴でも、分類上は勇者だったらしい」


うへぇ、と舌を出す。その顔色はやや青白く、不快感を隠そうともしない。

まぁ、あんな目に遭わされたらそりゃ仕方ないとは思うがな。


とはいえこのまま話を続けるのは嫌だろうし、話題を変えるか。


「あー、じゃあ『祝福』についても少し話そうか。―――つっても、『祝福』はもう知ってるか」

「んー。なんか強い魔物とかが出す『試練』を乗り越えたら手に入る、一人一つの物だろ?例外として、魔王と勇者だけが『試練』無しで手に入れられるって言う事までは知ってるぞ」

「まぁ、そこまで知ってれば十分だが……ついでだし、もうちょっとだけ説明しようか」


『祝福』は『試練』の褒美である。とある学術書にはそう書かれているが、魔王と勇者という例外が存在する以上、この言葉はあまり適切ではない。


「『祝福』ってのは、与えられる者と与えられない者とに二分される。ここで言う与えられる者ってのは、魔王と勇者の事だ。他の人間は与えられない者という分類になる」

「ん?『試練』を踏破した人間も、与えられない者なのか?」

「元々はな。―――『試練』ってのは、与えられない者に与えられたチャンスなんだ。本来何をしなくても手に入る物を、力づくで手に入れる。それが『試練』」


『祝福』は、異世界転生モノの作品でいう『チート』。『チート』は本来、神様とかそういう存在が与えてくれる、無条件の強化アイテム。主役か主役級の舞台装置にしか、本来与えられない代物だ。


だがこの世界は優しい。俺達のようなモブに、スポットライトに当たる権利をくれる。

『チート』を手に入れる、チャンスをくれる。


「強力な魔物、竜、そして神。それぞれが与える『祝福』には明確な強さの差が存在し、その分『試練』の難易度も著しく変化する。―――神の『試練』なんか歴史上数人しか踏破できていないって言うだろ?でもその分、召喚される勇者や、魔王の持つ『祝福』に近しい―――なんならそれ以上の物が手に入る」

「それ以上の物、か」

「あぁ。俺のヤツなんかそうだな。自慢じゃ無いが、()()()の言葉を信じるなら『祝福』の中でも最強格―――というか、一番かもしれねぇ」


魔物から手に入る『祝福』は、勇者や魔王の持つ『祝福』の下位互換でしかない。

竜の『祝福』でようやくトントンか、少し下。

神の『祝福』だと、同等かそれ以上。


ただ『狂乱の祝福』は、与えてきた狂乱の神、アレシア本人が「どの『祝福』よりも強力で凶悪で、最も狂った力」と語っていた(その説明を聞いて暗殺者生命の終了を感じ取り、辞退しようか真剣に悩んだ)代物だ。

過去に暗殺依頼で勇者も魔王も殺したり半殺しにしたりしてきた事実からも、その強さは疑いようのない物となっている。


第一段階で現状敵なしだからなー。アインの時はちょいと手間取った気もするけど。まぁアイツ戦い方上手いし、糸で衝撃受け流してたし。


「………ん?お前の『祝福』、神から与えられたヤツなの?」

「……え?話してなかったっけ?」


見つめ合い、数秒。キョトンとした顔を互いに見せ合い、俺が「話してないなら」と『祝福』を明かす事に。


「『狂乱の祝福』って言ってさ。アレシアっていうヤベー女神から与えられた、俺をノガミにする『祝福』だ。発狂する代わりに凄く強くなるし、使わないで戦おうとすると病弱な老人レベルにまで能力が落ち込む。―――お前の剣の試運転がてら、俺と勝負でもするか?改めて、『祝福』を見せてやるよ」


立ち上がり、剣の切っ先をガルムへ向ける。

それに対し、彼女は獰猛な笑みを見せ、ただ一言「良いぜ」と答えるのだった。

説明回。

設定、世界観を考えるのは楽しいからすごく好きなのですが、書いては消してを繰り返してたり、別の書き留めている作品と似通った設定があったりすると、「このキャラがコレを知っているのはおかしい」とか「このキャラがコレを知らないのはおかしい」とか「どうしてこういう現象が起こるのかわからない」とか、色々な疑問点が生じてしまっているのではないかと不安になりますね。


ほんと、作者として情けないですが僕自身間違って書いている可能性があるので、違和感があったら全然質問とかしてくれて大丈夫です。

ミスだったらすぐに修正しますので。

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