表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀の針姫と青の剣  作者: 瑞木晶
第二章 不毛の大地レーン大陸
78/91

第七十六話

完結しました。第八十九話までの物語です。主人公レオーナの物語をお楽しみください。

 「・・・・・・」

宿の近くまで辿り着いたレオは、騒然とした争いの音を聞いた。

「何が起こっているんだ?」

レオは口の中で困惑しながら、そう言うと、窓から中を覗いた。宿の中では客が二つに分かれて争いごとをしているのが見えた。やはりカルームの者が混じっていたらしい、彼らの戦闘服の黒装束が見える。

「!」

ソシアが一人の男に、締め上げられているのを見たレオは、宿の中へ入ろうと動いた。

「お待ちください」

いつの間にか、玉の中から出ていたゲルダムに、レオは肩を押さえてけられ動けない。

「ゲルダムさん、何故です?」

レオはソシアの苦しみが、レオの身体の中で脈を打つ事で、助けようとする衝動が止められないでいる。青の剣シェルシードのマスターだという上なのだが、この苦しみは彼女にとって苦痛だった。

「これは、罠です」

セノムがきっぱりと言い切った。

「青の剣シェルシードのマスターである、あなたをおびき寄せる罠です。それと、客の半分はダーラの者、味方です」

テニムスが落ち着いて下さいとレオを(なだ)めた。

「おらあっ!これでもくらえ!」

宿の戸を突き破り屈強な男が、カルームの者と思われる男を殴り倒した。

「ざまあみろ」

口内にある血を吐きつけると男は、レオ達を見て驚いたように目を見開いた。

「これは?レオーナ姫か?」

小声で男が声をかけてきた。

「あなたは何者です?」

レオ達は男の前で身構えた。男は初老ながら若者と変わらぬ筋力の持ち主で、歴戦の強者(つわもの)に見えた。頬の傷があり白髪が混じった長い髪を、風になびかせていた。

「これは失礼を。私はダーラの長、アイファラント・シム・モーゼスと申します」

深々とアイファラントはレオ達に礼を取った。

「なぜ私とわかるのです?」

「孫娘から、容姿の特徴を聞いておりますので」

「孫娘ですか?」

「クレア・アレア・バードは私の孫です」

「クレア様のおじい様?」

レオは驚いた。よくアイファラントを見ると、金の瞳がクレアによく似て輝いていた。

「敵に見つかるといけない。ここから離れましょう」

アイファラントはレオ達に宿の裏手に導いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ