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飛輝  作者: 留衣
3/10


午後の仕事

箒で庭を掃きつつぼんやりしていたら

葉っぱがポテチに見えてきた

そういえば食べられないんだよなぁ

カップラーメンとか

焼きそばとか

ハンバーガーにコーラに

アイスクリーム

はぁ 〜 アイスクリーム食べたいなぁ


御伽噺の王女でも昔はとっても食べられない〜

アイスクリーム アイスクリーム〜


歌いながら掃除をしていたら

「真面目にやれ」

「え」

橘くんが立っていた

「あ、あのっこの時間は皆さん教室でお留守なのでは」

「必要なものがあって寮取りに来た」

「そっそうですか」

「お前は歌が下手だな 二度と歌うな」

「え、でも、私カラオケでだいたい90点以上は」

言いかけて口をつぐむ

そうだ未来から来たって知られたらいけないんだ

気をつけてなきゃ

オタオタしているうちにもう橘くんは消えていた

歌は心の中で歌うことにした

ん〜でも寂しいから一曲ぐらいこの時代の歌

覚えてみようかなぁ

梅子さんに相談してみよう


夕食を食べ終わり片付けが済んだ頃

梅子さんに相談してみた

「こちらではやっている歌を習ってみたいです」

「謡ねぇ そうね能とかご覧になると良いかもしれませんわね」

「能!」

そうかそういう時代だよね

難しそうだけど

一度体験してみたかった!

「ありがとうございます」


先生の部屋から出て廊下を歩いていると

橘くんと出会った

「にやにやと締まりのねぇ顔だな」

「お誘いを受けたんです。今度、能を見に連れて行ってくれるって」

「外に行くのか」

そういえばこっちの世界に来てから初めての遠出になるなぁ

あんみつとかぐらいならお店あるかな

なんて考えていたらいきなり棒を投げられた

きゃっ

「なんてことするんですか!」

「避けろ」

「そんな急に投げておいて!」

「避けれるようになるまで外に出るな。お前は何も知らなさすぎる」

「ここでは道を歩くと棒が飛んで来るっていうんですか!」

「そうだ、棒以上のもんがくる。お前のような鈍いやつに歩かれると迷惑だ」

「そんなに道が危ないって教科書にも載ってなかったし先生も言ってなかったし、それに現代の方が自転車とか車があって危ないんだから、ここの道ぐらい余裕で歩けるわよ」

言ってしまってあっと気づく

いけない 

「じゃぁね」

慌てて走って帰った


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