3話
遅くなりました、次はなるべく早く更新を
大川とのデートの日。
その日、徹は朝から落ちつかない様子だった。
何度も時計を確認したり、服装をこまめに確認したりしている。
あまりにも変な様子だったので両親が訪ねてきた。
「徹、どうしたのおちつかない様子だけど、どうしたの?」
「そうだなさっきからうろうろして何かあったか?」
「あー…えーっと」
両親から質問に困ったてしまう。
大川とのデートについて徹はあえて話していなかった。
あんな話をしていたのだもしかしたよくない顔をされると思ったからだ。
その結果どうしても歯切れが悪い返事になった。
「もしかしてデートかしら?」
「そ、そんなことないよ」
母親からさっらっと正解を言い当てられさらに動揺する。
わかりやすい態度に母親の顔色が変わった。
「やっぱりそうなのね、はぁ」
母親がため息をつき不安が大きくなる。
やっぱり両親は反対なのだろうか、今すぐ別れろとか言われるんじゃないかとそんなことが頭をよぎる。
しかし、そんな不安は空回りに終わった。
「どうして言ってくれなかったの?言ってくれればお家の掃除をしたのに!」
「ええ?」
自分が思っていたことから的外れな反応に驚いた。
「徹だって部屋掃除してないでしょ?いまからすぐに掃除しなくちゃ、お父さんも手伝って買い出しだって行かなきゃ。大川さん嫌いなものある?ないならなんでも買ってくるけど。ああそうだ紫音にも伝えないとあの子人見知りなんだからいきなり知らない人がきたら自分の部屋に閉じこもっちゃう、それから…」
「ま、まって母さん、反対とかしないの?」
「反対?どうして?」
徹の質問に対して、母親は変なことを聞かれたかのような顔する。
「だって、別れてほしいからあんな話をしたんでしょ。だから別れろとかそういうこといわれるのかと」
「そんなこと言わないわ、だって徹には普通の高校生として過ごしてほしいんだもの。だから、徹が彼女と付き合うことを応援しても反対はしないわ」
「そうだ、母さんの言う通り。お父さんたちは別に徹の恋愛を邪魔するつもりはない。あの話をしたのは、いつかその時がきて、突然言われても納得できないと思うからあの時言ったんだ」
「ええ、だから彼女とは悔いのないように付き合いなさい」
「わかったよ、母さん、父さん」
少し余計に入っていた力が抜けたのを感じた。
■ ■ ■
待ち合わせ場所につくとすでにそこには大川の姿があった。
大川も徹のことが来たことに気づき小さく手を振ってきた。
「ごめん、待った?」
「ううん、私が楽しみで早く着きすぎただけだから大丈夫。早く映画館に行こうすごい楽しみにしてたんだ」
「うん、俺もすごい楽しみ」
それから大川と徹は二人で映画館に向かった。
その道中、大川がこんな話題を出した。
「そういえば、神田君って家族に私と付き合っていること話した?」
「話したよ。どうして?あ、もしかして言わないほうがよかった?」
「ううん、大丈夫。ただちょっと私の家がちょっとそういうことに厳しくて、なかなか言い出せないんだ」
そう言った大川の少し困った顔をしていた。